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BIM業務を外部委託したいけれど、「どの会社に依頼すればよいか分からない」という方も少なくありません。BIM代行サービスは、建築設計・設備・施工管理において、作業効率化や人手不足解消に大きな効果をもたらします。
この記事では、BIM代行サービスのおすすめ5選をはじめ、選び方・メリット・注意点までを専門ライターがわかりやすく解説します。BIMを外注し、業務を効率化する参考になるため、ぜひ最後までご覧ください。
BIM代行サービスとは
BIM代行サービスとは、設計や施工管理に必要な3Dモデルデータの作成・編集・統合を専門業者が代行するサービスです。BIMは建築の可視化やコラボレーションを可能にし、施工ミス削減やコスト最適化に貢献します。
しかし、BIMには高度なスキルと専用ソフトの操作知識が必要です。建築の知識に加えてソフトのオペレーションを身につけなければ使いこなせないため、内部で人材を育成するのは容易ではありません。そこで、外部のBIM専門代行会社に依頼するケースが増えています。
BIM代行サービスおすすめ5選
豊富な知識と高いスキルが必要なBIMは、多くの会社が代行サービスに委託しています。ここでは、BIM代行のなかでも、特におすすめの以下の5社を紹介します。
- ツクノビCAD
- 株式会社 設備施工図設計sin
- ヒューマンリソシア株式会社 BIMセンター
- Building Information Modeling 株式会社
- 株式会社キャディアン
それぞれの特徴を把握して、自社の業務との相性が良さそうなサービスを探してみてください。
ツクノビCAD
ツクノビは、建築・建設業界に特化した業務代行サービスです。なかでもツクノビCADは、建設業を中心にBIM・3DCADの代行業務を行う専門サービスです。建設・建築に特化しており、経験豊富なスタッフがヒアリングを行い、最適なスタッフを選定します。
依頼から納品まで一貫対応し、短納期案件や部分的なBIM業務委託にも柔軟に対応可能です。完全出来高制とサブスク制から選べるため、長期的にも短期的にも高品質なサービスを提供しています。
ツクノビCADは、専門的な知識を持ったスタッフが図面作成やトレース業務を代行する建設業特化のアウトソーシングサービスです。
施工図や設備図、パース図の作成、BIM/CIMによる3次元モデルの作成など、幅広い業務に対応しています。詳細はぜひこちらからご確認ください。
株式会社 設備施工図設計sin
株式会社 設備施工図設計sinは、意匠構造から機械・電気設備設計に特化したBIM代行会社です。建物全体の構造から機械設備の施工図、電気設備の動力図など建築物の細かな部分まで製図が可能です。
設立は2019年と若い会社ですが、すでに1,200を超える案件で10,000枚以上の図面を作成し、多くの会社から支持されています。経験豊富なスタッフが常駐しているため、依頼に応じて迅速にBIM代行のサービスを提供できます。
ヒューマンリソシア株式会社 BIMセンター

引用元:https://kensetsu-hr.resocia.jp/bim
ヒューマンリソシア株式会社 BIMセンターは、大手人材サービス企業が展開するBIM・CIM業務の専門センターです。BIMに特化した専門チームが、建築・土木・設備分野の幅広いモデリング業務を支援しています。
作業はすべて国内で行っているため、言語の壁でミスが生じることもなく最高品質のBIMを提供しています。また、BIM代行だけでなく操作研修も請け負っているため、社内人材の育成も依頼可能です。
Building Information Modeling 株式会社
Building Information Modeling 株式会社は、BIM図面の作成と建築設備の積算を得意とする専門企業です。設計事務所やゼネコンとの共同プロジェクトで、建築・構造・設備を横断するBIM総合サービスを提供しています。
BIM図面の作成と建築設備の積算どちらにも対応できるため、プロジェクトの幅広い業務を依頼できる点が強みです。専門性の高い2つの業務を委託できるため、社内業務の効率化につながります。
株式会社キャディアン

引用元:https://www.cadian.jp/service/bim_cim/
株式会社キャディアンは、BIM/CIM業務を中心に建設DXを推進する代行会社です。
土木・建築・設備のすべてに対応し、Revitを用いた3Dモデリング・干渉チェック・レンダリングをワンストップで提供します。
図面作成だけでなく空間計測から請け負っているため、現場に即した図面の作成ができる点が、大きな強みです。また、建築物本体だけでなく仮設計画の作成も可能なため、仮設資材の準備やスケジュールも立案もスムーズになります。
BIM代行サービスの選び方
BIM代行会社を選ぶ際は、価格だけで選んではいけません。なぜなら、業務内容やBIMツールの種類により、最適な委託先は異なるからです。そのため、BIM代行サービスを選ぶ際は、以下の3点を意識して選ぶことが重要です。
- 実績は豊富にあるか
- 希望する業務内容に対応可能か
- 料金プランは適切か
それぞれのポイントを解説します。
実績は豊富にあるか
BIM代行を選ぶうえで実績のチェックは欠かせません。BIMモデルは設計精度に直結するため、過去の案件数や対応業種(建築・設備・構造など)を確認し、技術力を確認することが重要です。
公共施設や大規模オフィス、マンションなど幅広い経験がある会社は、現場特有の課題にも柔軟に対応できます。
公式サイトで実績を公開している「BIMサイト」や「BIM設備」関連会社をチェックすると技術力の概略を把握できるため、比較しましょう。
希望する業務内容に対応可能か
依頼するBIM代行サービスが、自社が希望する業務に対応できるかも、選ぶ際の重要なポイントです。BIM代行には、以下のように様々な業務があります。
- モデリング(建築・構造・設備)
- 干渉チェック
- 図面化・数量拾い出し
- BIMデータ変換・連携
例えば、設備のBIMを得意とする会社に建築BIMを依頼すると、仕上がりにズレが生じることがあります。BIMを委託する範囲と依頼したいプロジェクトのジャンルを明確に伝えることが、ミスマッチ防止のポイントです。
料金プランは適切か
BIM代行に委託する際は、料金体系の確認も忘れてはいけません。BIM代行の料金は、業務内容やデータ量、納期によって異なります。小規模なプロジェクトであれば20〜50万円程度で、大規模な案件だと200万円以上する場合もあります。
金額を目にすると安価なプランに惹かれがちです。
しかし、安価なサービスには、修正対応や納品後サポートがない場合もあります。成果物の品質保証や修正対応の可否まで確認し、総合的なコストで比較することが大切です。
BIM代行サービスを利用するメリット
BIM代行を利用すると、設計・施工の生産性を高め、社内リソースを有効活用できます。
特に、BIM導入初期の企業や業務負担が集中している設計事務所にとって、大きな助けとなります。BIM代行に委託する代表的な以下のメリットを解説します。
- 人手不足を解消できる
- コストを削減できる
- 専門スキルを持つ人材を活用できる
それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。
人手不足を解消できる
BIM代行を利用する最大のメリットは、人手不足の解消です。建設業界ではBIM人材が慢性的に不足しています。BIM代行を活用すれば、専門スキルを持つ外部スタッフに作業を任せられるため、社内の人員不足を補うことが可能です。
急な案件対応や繁忙期にも柔軟に対応でき、プロジェクト遅延を防止します。
特に、BIM GATEなどの外部協働ツールを利用することで、遠隔での共同作業もスムーズに行えます。人手が足りていない会社にこそ、BIM代行の導入がおすすめです。
コストを削減できる
BIMを社内で導入すると、ソフト購入や教育、専任人材の雇用に多くのコストが発生します。コストを負担しても、すぐに完璧なBIMができるわけではありません。
一方、BIM代行サービスを活用すれば必要な業務だけを外注できるため、初期投資を大幅に削減できます。
また、作業効率の向上により、長期的なコストパフォーマンスの改善が可能です。このように、経営面から見てもBIM代行は中小規模企業にとって効果的な選択肢といえます。
専門スキルを持つ人材を活用できる
BIM代行会社には、建築・設備・構造の各分野に特化した技術者が在籍しています。
自社で各分野に特化したBIMのプロを揃えることは容易ではありません。BIM代行サービスに依頼すれば、自社では難しい高度なBIMモデル作成や干渉チェックを高品質で実施できます。
例えば、BIMビューワーを活用した3Dモデル確認や、クラウド共有によるプロジェクト連携も可能です。最新のBIMツールに精通した専門人材を活用することで、プロジェクトの完成度を高められます。
BIM代行サービスを利用する際の費用相場
BIM代行サービスの費用は、業務内容・規模・納期・代行形態によって大きく異なります。会社の事業としてBIM代行を請け負っている場合、小規模なプロジェクトで数十万円、大規模な案件になると数百万円になることもあります。
一方、フリーランスの技術者の場合、数十万円程度で依頼できるケースは珍しくありません。定期的なBIMの業務委託を行う場合は、月額制プランを導入してコストを抑える方法もあります。
見積もり時には、修正対応や納品データの形式を含めて確認しましょう。
BIM代行サービスを活用する際の注意点
BIM代行を導入すれば効率化が期待できますが、委託の進め方を誤るとトラブルにつながる恐れもあります。スムーズにBIM代行を運用するためには、以下の3点を意識することが重要です。
- コミュニケーションをきちんと取る
- 依頼する業務内容を明確にする
- セキュリティ体制を確認する
それぞれの注意点を詳しく解説します。
コミュニケーションをきちんと取る
BIM業務は、設計者・施工管理者・外注先の間での情報共有が欠かせません。依頼後も定期的に打ち合わせを行い、モデルの進捗や修正要望をリアルタイムで共有することが大切です。情報の更新を綿密に行うことで、スムーズにプロジェクト進行できます。
BIMビューワーやクラウド連携ツールを活用すれば、遠隔でもスムーズにモデル確認や修正依頼が可能です。密なコミュニケーションを取ることで、誤差や認識違いによる再作業を防げます。
依頼する業務内容を明確にする
BIM代行を成功させる鍵は、依頼内容の明確化です。「どの段階のモデルを作成してほしいのか」「どの図面をBIM化するのか」を具体的に伝えなければ、請け負う会社も業務を進められません。
例えば、設計のBIMと施工のBIMでは求められる精度やデータ構造が異なります。事前に業務範囲を整理し、納品形式・ファイル拡張子・納期スケジュールを共有することで、後の手戻りを防げます。
委託したい範囲を明確化することが、スムーズなプロジェクト進行の第一歩です。
セキュリティ体制を確認する
BIMデータには、建物の構造・設備・寸法などの機密情報が含まれています。そのため、外部業者へ委託する際は、セキュリティ体制の確認が必須です。データ送受信時の暗号化、アクセス権限の管理、情報漏洩防止策などをしっかり確認しましょう。
特にクラウド経由でBIMモデルを共有する場合は、ISO27001などの情報セキュリティ認証を取得している会社を選ぶと安心です。信頼できるBIM代行会社を選ぶことが、リスク回避につながります。
CADでの図面作成はアウトソーシングもおすすめ
CADを活用した図面作成は、アウトソーシングサービスの利用もおすすめです。
従業員のリソースがひっ迫している場合や、CADを活用できる人材が不足している場合などは、アウトソーシングサービスを活用すると、少ない工数で業務に必要な書類を作成できます。専門的な知識を持っているスタッフが対応するため、スムーズに図面作成を進められます。
弊社では、建設工事に必要なCADの活用に対応している建設業特化のBPOサービス「ツクノビCAD」を提供しています。CADを活用した図面作成はもちろん、安全書類や図面の作成、積算業務など、幅広い業務を代行できます。ツクノビBPOでは、倍率200倍の選りすぐりの専任スタッフが対応いたします。
図面の作成や建設業事務を効率化したい方は、ぜひこちらからお問い合わせください。
【まとめ】BIM代行サービスを上手に活用して人手不足を解消しよう!
この記事では、BIMの代行サービスについて解説しました。BIM代行サービスは、専門スキルを持つ外部パートナーに業務を委託することで、人手不足やコスト課題を解決できる強力な手段です。
代行サービスを選ぶ際は、実績・対応範囲・セキュリティ体制を重視し、自社に合った委託先を見極めましょう。
また、BIM業務を部分的に外注することで、社内はより企画・設計などの中核業務に集中できます。上手にBIM代行を活用し、建設DXを推進することで、業務効率と品質の両立を実現しましょう。
BIMとAIの組み合わせで広がる可能性についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
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