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建設業の管工事施工管理技士は、配管工事のスペシャリストです。管工事施工管理技士の資格を保持していない場合でも管工事に従事することは可能ですが、資格取得者はより大規模な工事に携われます。また管工事施工管理技師には2級、1級の資格があり、それぞれ待遇や給与が異なります。
今回は管工事施工管理職を目指す方に向けて、管工事施工管理の平均年収や収入を上げる方法・将来性を詳しく解説します。
管工事施工管理の仕事内容
まずは管工事施工管理の仕事内容から確認してみましょう。管工事施工管理技士は国土交通省が定める国家資格の1つで、配管工事の現場管理を担う職業です。
管工事が取り扱う工事は、冷暖房などの空調設備、上下水道管、吸排気ダクト、ガス管などの設備設置です。管工事施工管理技士は、これらの工事に関して施工計画書の作成から品質管理までを担います。
管工事施工管理技士には1級と2級があり、1級資格の保持者は建設現場の主任技術者・監理技術者・専任技術者に任じられます。
管工事施工管理技士の平均年収
続いて管工事施工管理技士の平均年収を解説します。管工事施工管理技士全体の平均年収と資格による年収の差を確認してみましょう。
全体の平均年収
管工事施工管理技士の全国的な平均年収は546万円です。2024年時点の日本の平均年収は458万円のため、管工事施工管理技士の給与は平均を上回っています。年収の分布は200万円台から800万円台後半までと幅広く、最も分布の多いボリュームゾーンは559万円〜627万円です。給与額に大きな開きが見られるのは、年収が資格や経験によって大きく変動するためです。
派遣社員として管工事施工管理技士職に就いた場合の平均時給は1,960円、アルバイトやパートとして従事した場合は時給1,203円です。
参照:国税庁「令和4年分 民間給与実態統計 調査結果について」
1級と2級の平均年収の差
続いて管工事施工管理技士資格の1級取得者と2級取得者の平均年収の差を確認してみましょう。管工事施工管理技士資格の1級と2級の平均年収は下記のとおりです。
- 管工事施工管理技士1級: 約550万円
- 管工事施工管理技士2級: 約400万円
管工事施工管理技士の平均年収は務める企業の規模によって大きく変動します。賃金構造基本統計調査によれば大企業の1級管工事施工管理技士の平均年収は600万円後半ですが、中小企業の場合は400万円~500万円です。
同様に大企業の2級管工事施工管理技士の平均年収は500万円後半ですが、中小企業の場合は300万円~400万円です。
1級・2級管工事施工管理技士の受験資格の違い
続いて、1級・2級管工事施工管理技士の受験資格の違いを解説します。管工事施工管理技士は国家資格であり、所定の国家試験に合格することで取得できます。
1級・2級の管工事施工管理技士の試験は一次検定と二次検定があり、両方に合格することで資格を取得できます。また、管工事施工管理技士の資格試験は一次検定と二次検定の受験資格がそれぞれ異なるため下記でチェックしてみましょう。
1級の受験資格
1級管工事施工管理技士の一次検定、二次検定の受験資格は下記のとおりです。管工事施工管理技士の受験資格は令和6年度から改定されました。以前は一次検定の受験資格に実務経験が必須でしたが、年齢要件のみに変更されています。
一次検定:満19歳以上(試験実施年度中に)
二次検定1級一次合格の場合:
- 請負額が4,500万円(建築一式工事の場合は7,000万円)以上の工事で、監理技術者・主任技術者の監督下、あるいは本人がその立場で3年以上の実務経験を有する
- 監理技術補佐としての実務経験1年以上
- 上記の立場以外の場合、当該工事の実務経験5年以上
二次検定2級二次合格の場合(1級一次合格かつ2級二次合格者):
- 請負額が4,500万円(建築一式工事の場合は7,000万円)以上の工事で、監理技術者・主任技術者の監督下、あるいは本人がその立場で1年以上かつ計3年以上の実務経験
- 上記の立場以外の場合、当該工事の実務経験5年以上
2級の受検資格
2級管工事施工管理技士の一次検定、二次検定の受験資格は下記のとおりです。1級とは異なり受験資格の改定はありません。また、二次検定は1級一次検定合格者も受験できます。
- 一次検定:満17歳以上(試験実施年度中に)
- 二次検定2級一次合格の場合:当該工事の実務経験3年以上
- 二次検定1級一次合格の場合:当該工事の実務経験1年以上
制度移行期間の特別措置
参考: 国土交通省
管工事施工管理技士を含む技術検定制度は令和6年度から受験資格要件が改定されました。現在は制度移行期間であるため、令和10年度までは旧受験資格でも技術検定を受験できます。
令和6年度から令和10年度までの間に、管工事施工管理技士1級および2級の有効な2次検定受検票を所持している方は、令和11年度以降も同検定を受験できます。
管工事施工管理技士の資格試験に合格するメリット
建設業に従事されている方は管工事施工管理技士の資格試験に合格することで多くのメリットを得られます。下記でそのメリットをチェックしてみましょう。
大規模な工事に携われる
管工事施工管理技士1級を取得すると、より大規模な工事に携われます。管工事施工管理技士は取得している級に応じて、就ける職階が異なります。
管工事施工管理技士2級取得者は、主任技術者・専任技術者として業務に携われますが1級取得者はこれに加えて監理技術者に任じられます。現場でこなせる役割が増えるため、大規模なプロジェクトに従事可能です。
客観的にスキルをアピールできる
企業が求めているのは高いスキルを持った人材ですが、口頭の面接でスキルを測るのは困難です。一方で、管工事施工管理技士の資格取得は保持しているスキルの客観的な証明に役立ちます。
後述するように公共工事の入札における経営事項審査の際にも、管工事施工管理技士の雇用は企業にとってメリットがあります。客観的なスキルのアピールを含めて、管工事施工管理技士資格の取得は転職の際に多くのメリットがあります。
関連する資格試験に挑戦しやすい
管工事施工管理技士の資格試験に合格することで、関連した建設業の資格試験に挑戦しやすくなります。管工事施工管理技士の資格を所持し一定期間の実務経験をこなすことで、下記の資格試験の一部が免除されます。
- 1級管工事施工管理技士取得者かつ2年以上の実務経験を有する者は、建築設備士試験の受験資格を得る
- 管工事施工管理技術検定1級・2級合格者は、消防設備士試験の甲種の受験資格を得る
- 管工事施工管理技術検定1級・2級合格者は、給水装置工事主任者試験において、給水装置の概要及び給水装置施工管理法の2科目を免除される
- 管工事施工管理技士1級・2級合格者は、マンション維持修繕技術者試験の受験資格を得る
- 管工事施工管理技術検定1級・2級合格者は、社会保険労務士の受験資格を得る
転職時に有利に働く
管工事施工管理技士の資格を取得していると転職の際に有利に働きます。企業は管工事施工管理技士を雇用することで、公共事業の入札において経営事項審査で加点されるため、管工事施工管理技士を積極的に雇用します。
加点される点数は1級の方が多く、転職でのニーズが高いため、資格未取得者は管工事施工管理技術検定1級を目指してみましょう。
管工事施工管理技士が年収を上げる方法
続いて管工事施工管理技士が年収を上げる方法を解説します。下記のポイントを確認してみましょう。
新たな知識を取得する
技術職である管工事施工管理技士は所持しているスキルが重要な職業です。施工技術に関する知識をアップデートし、スキルアップすることで、年収アップが期待できます。
ゼネコンなどの大企業は高い技術力を持った管工事施工管理技士を求めています。より好待遇の職場への転職を狙う場合は、日々更新され続ける建設技術に関する新たな知識を取得しましょう。
ほかの資格試験に合格する
管工事施工管理技士のほかに建設業に関する資格を所持している場合、年収アップが期待できます。資格を複数所持していると、仕事の幅が広がる、転職で有利になるなどのメリットがあるため、時間に余裕がある方は関連資格の取得に挑戦してみましょう。
管工事施工管理技士に関連した資格一覧を上記で紹介しているため、合わせて参考にしてみてください。
管工事施工管理技士の将来性
管工事施工管理技士を目指されている方は、職業の将来性も気になるところでしょう。
建設業界は常に安定した需要が見込まれる業界です。管工事が取り扱う配管工事は新規の建設だけではなく、老朽化したインフラの補修や再開発など多くの場面で必要です。
また、管工事施工管理技士の年収は日本人の平均年収を上回っているため、待遇面を含めて将来性のある職業です。
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【まとめ】管工事施工管理技士の年収は数値の幅が広い!ほかの資格も取得し収入アップを目指そう
今回は管工事施工管理職を目指す方に向けて、管工事施工管理技士の平均年収や収入を上げる方法・将来性を詳しく解説しました。管工事施工管理技士の年収は企業の規模に応じて数値の幅が広いですが、日本の平均年収を上回っています。
管工事施工管理技士の資格の1級を取得できれば待遇や収入のアップを目指せるため、これから管工事施工管理職を目指す方は2級取得を、すでに2級を取得されている方は1級取得を目指してみてください。
1級管工事施工管理技士の難易度や施工管理の年収についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。

