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建設業界では、現場監督が一人で現場を任されるまでに5年から10年かかるのが一般的とされています。こうした中、育成期間を約1年半にまで短縮し、若手がRCマンションを竣工まで担当した事例が注目を集めています。取り組みを行ったのは、大阪府堺市に本社を置く進和建設工業株式会社です。
同社では、現場監督の早期育成を「個人の経験や根性」に頼らず、仕組みとして成立させています。その大きな特徴が、建物を「商品」として規格化している点です。設計や仕様、工程をあらかじめ標準化し、顧客ごとの要望はオプションとして整理することで、現場ごとの差を最小限に抑えています。これにより、若手でも押さえるべきポイントが明確になり、判断に迷いにくい環境が整えられています。

さらに、工事工程を生産ラインの考え方で管理している点も特徴です。RCマンションの建設工程を複数の工程に分解し、それぞれに標準日数と作業サイクルを設定しています。「今どの工程にあり、次に何が始まるのか」が一目で分かるため、現場全体を俯瞰しながら管理することが可能になります。

加えて、同社では「逆算日報」による人工管理を徹底しています。あらかじめ決めた工期や人工数を前提に、どのように進めれば効率良く終えられるかを考える仕組みです。これにより、工期短縮と品質の安定、協力業者の利益確保を同時に実現しています。

現場監督の役割を明確に定義している点も見逃せません。やるべき原則と作業を絞り込むことで、若手でも判断基準がぶれにくくなり、現場運営が安定します。また、長年取引のある協力業者が仕様や工程を共有しているため、現場全体で進捗を確認し合う体制が自然に機能しています。
この事例は、人手不足や属人化といった業界課題に対し、「仕組み」で解決する一つの方向性を示しています。育成に時間がかかることを前提とせず、業務を整理・標準化することで、限られた人材でも現場を回せる体制づくりが、今後の建設業において重要なヒントとなりそうです。
参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000144857.html


