「建設業でマーケティングは必要なのだろうか」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか?
マーケティングを行うと売上が上昇し、安定した業務を行うことができます。
今回はマーケティングの必要性と成功確率を高める方法を紹介します。また、マーケティングが成功するための集客方法についてもまとめているので、参考にしてください。
建設業でマーケティングが必要と言われる4つの理由
マーケティングはさまざまな企業で取り入れている戦略の1つです。建設業でマーケティングが必要とされている理由は大きく分けて以下の4つがあげられます。
重層下請構造を解消できる
建設業でマーケティングを行うと重層下請構造が解消できます。重層下請構造とは、元請けが請負った仕事を下請けに依頼して、その下請けがもらった仕事を、さらに下請けに依頼することをいいます。重層下請構造が増えると手数料や経費が追加で発生します。また、依頼した工事の状況や従業員の管理ができなくなるので業務の品質が下がります。重層下請構造から抜け出すためにも、マーケティングを行い自分で会社を補っていく力を身につけましょう。
自社の認知度アップにつながる
マーケティングを行うと、会社の認知度を上げることができます。依頼してくる人を想定して仕事をこなすことができれば、営業先で新たな仕事を獲得しやすくなります。最初は会社の認知度を上げることは難しいですが、一つ一つ仕事を地道に積み重ねていくと、新しい顧客が増えたり、既存の取引先から追加依頼をもらえる可能性もあります。依頼者に提供するサービス、値段の見直しなどができるので経営の改善にもなります。
自社の専門性を際立たせられる
建設業でマーケティングを行うと他社との差別化もできます。自分の会社を分析するのもマーケティングの1つです。会社を続けていくための資金、人材、現状を把握し、最終的なビジョンをしっかりと考え、分析して会社の強みや専門性を知りましょう。会社の考え方や進むべき方向を決めると、自社の強みを伸ばすことができ、競合との差別化にもつながります。
時代の変化に対応できる
建設業に限らず企業を長く経営していくためには、時代の変化に対応しなければなりません。近年新型コロナウイルスの影響によって、日本だけではなく世界で時代が変わりました。世界ではステイホームと言われており、自宅で過ごす時間が増えました。その影響で自分の住んでいる環境を見直したいと考えている方が多くなり、建設業界ではリフォームの需要が多くなっています。しかし、直接お店に来るユーザーが少なくなり、インターネット上でリフォームの情報を探す方も増えています。これらの需要に応えられるように、インターネット上で完結できるシステムを作らなければなりません。
建設業でマーケティングの成功率を高める3つの方法
建設業でマーケティングを行うときのポイントを3つ紹介します。マーケティングを行う際に、どれを取り入れたら良いのか分からない方はぜひ参考にしてください。
3C分析を取り入れる
建設業でマーケティングを行うときは3C分析を取り入れましょう。3C分析とは顧客・市場(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)3つの頭文字を取った分析方法です。3C分析をする際は一般的に顧客・市場→競合→自社の順番で進めていきます。
・顧客・市場分析
利用者の立場に立って自社のサービスや製品を分析します。購入してくれる方のニーズやプロセスを徹底的に分析しましょう。
・競合分析
建設業の同業者を把握しましょう。競合相手からどのように市場を奪うかを考えて、戦略を考えます。競合の売上高やシェア、利益、顧客満足度、販売ルートなどを分析し、自社と比べて強みや弱みを見つけます。
・自社分析
自分が経営している活動や資源をしっかり把握しましょう。売上高、収益、技術力、従業員の数、下請け企業の数などを分析します。
SWOT分析を活用する
建設業でマーケティングを行う際はSWOT分析が必要です。SWOT分析とは強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Weakness)、脅威(Threat)4つの頭文字を取った分析方法です。SWOT分析は内部環境と外部環境に分かれており、それぞれにプラス要因とマイナス要因があります。
・内部環境
プラス要因は「強み」、マイナス要因は「弱み」です。
「強み」は自社の得意分野や長所を指します。
「弱み」は自社の苦手な分野などを指します。
・外部環境
プラス要因は「機会」、マイナス要因は「脅威」です。
「機会」は市場や経済が変わったときにプラスに働くことを指します。
「脅威」は機会の逆になり、市場や経済が変わったときにマイナスになることです。
ターゲットを絞りこむ
3C分析やSWOT分析で自社の強みや弱みを第三者目線で把握します。販売したいターゲットを決めるときは性別、年齢、年収や地位、職業など細かく設定しましょう。これらの視点から自社に依頼したいと考えるのは誰かを把握するのが大切です。
建設業でマーケティングが有効活用できる集客方法
マーケティングを行い具体的な目標などが決まったら、顧客を獲得するための集客方法が大切です。顧客の獲得が見込める方法を7つ紹介します。
①メディア広告
ラジオ広告、テレビCM、テレビ広告、雑誌など4つのメディアを使った宣伝方法です。
②検索
Yahoo!やGoogleなどインターネットで検索した際に、検索エンジンから自分のサイトに誘導してもらう方法です。
③デジタル広告
インターネット上で表示されるすべての広告を指します。バナー広告・リスティング広告などがあります。
④ポータルサイト
さまざまなwebサイトのリンクを集めて自分のサイトに来てもらうようにする方法です。
⑤SNS
TwitterやFacebookなどSNSを使って自社を宣伝する方法です。拡散、販売促進効果が高いのでおすすめです。
⑥チラシ広告
新聞の折り込みチラシやポストなどに配布する方法です。高年齢をターゲットにしている場合におすすめです。
⑦住宅情報誌
住宅情報誌やフリーペーパーで自分の会社を宣伝する方法です。情報誌やフリーペーパーを手に取る方は限られるため、特定の顧客がほしいときに使われます。
下記では建設業における集客方法について詳しく紹介しています。ぜひ、こちらも参考にしてください。
建設業こそマーケティングに挑戦しよう!
マーケティングを実行すると、建設業で長い間問題になっている重層下請構造を抜け出せる可能性があります。はじめに3CやSWOT分析を行い、自社の弱みと強みを見つけましょう。そして、自分にあった集客方法を見つけ出し、時代の変化に対応できる強い会社にしましょう。