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施工管理業務は建設現場で施工スケジュールや工事品質管理を行う業務です。現状では建設業の需要は伸びています。施工管理業務も活況を呈していますが、将来に向けてこの状況が続くのでしょうか。
今回は施工管理業務に焦点を当てて、その現状と問題点や将来に向けての見通しについて解説します。施工管理業務に有利な資格やメリットなどにも触れていますので、施工管理職への転職や就職を考えている人は参考にしてください。
施工管理の現状
施工管理業務の需要は建設工事の需要増加に合わせて増加しています。しかし、施工管理者の人材不足が影響して需要に対して供給が追いついていません。特に若手の人材確保は深刻な問題です。
原因は建設業労働者の高齢化や、3K(きつい・汚い・危険)といわれる労働環境イメージの影響といわれています。国土交通省はイメージ回復のために新3K(給与・休暇・希望)を実現する取り組みを開始しました。今後の人材確保の動向が注目されています。
施工管理業務の需要と将来性
この項目では施工管理の需要と将来性について解説します。建設需要は東京オリンピックやアフターコロナにおけるハード面のリノベーション対応などで一時的に増加しました。
建設業界では、将来にわたっても現状の建設工事需要が堅調に推移し、施工管理の需要についても増加すると見込んでいます。そこで、施工管理の需要が将来に渡って順調に増加する根拠についてまとめました。
生活に密着したインフラや建築物の老朽化が進んでいる
施工管理の需要が増える要因の1つとして、様々な建築物の老朽化が進むことが挙げられます。上下水道や道路、トンネルや橋といった生活に密着したインフラや建築物の多くは高度経済成長期に建設されたものです。
時期的にも今後一気に老朽化が進むと見込まれ、放置すれば大きな事故につながる懸念があります。老朽化建築物や個人家屋の改修工事でも施工管理は必要です。
自然災害による復興復旧が急務とされている
今年年初に発生した石川県地方の地震はまだ記憶に新しい大災害です。日本は地震大国ともいわれ未曽有の自然災害が何度も発生しています。被災地区の復旧工事は社会的にも注目され国としても最優先事項です。
他にも毎年のように繰り返される集中豪雨などの自然災害に対しても早期復旧が望まれています。被災地区の復興復旧工事でも施工管理は重要な役割があります。
各地域の都市開発や都市計画が進んでいる
近年、大都市を中心に大規模な都市開発が行われています。高層ビルの建設やインフラ整備など、需要の伸びも順調です。大都市以外でも、主要駅周辺の開発などがいたる地域で計画されています。
都市開発が進めば人口も増えるので、高層マンションなどの住居の整備が必要です。施工管理は計画的に建設工事を進める重要な役割を果たします。
今後も公共工事の需要が伸びが予想される
日本では、今後も国家的なプロジェクトが計画されています。2025年には大阪万博が開催される予定で、それに伴うIR事業の整備、公共事業やインフラの整備なども必要です。これからも世界的なイベントの誘致も盛んに行われていくでしょう。
これらの公共事業は建設需要の大きな要素です。また、民間でもリゾート開発などが進み今後の建設需要を下支えしていくでしょう。施工管理はそれぞれの工事現場で重要な業務です。
施工管理技士とは
施工管理技士とは、施工管理に関する国家資格を持つ施工管理者のことです。資格が無くても施工管理に従事できますが、資格を持つことで業界からの信頼も高まりより幅広い分野で活躍できます。資格には1級と2級があり、それぞれ担当できる工事の規模や役割は以下のとおりです。
- 1級施工管理技士 監理技術者と専任技術者、主任技術者の権限が与えられます。請負金額の上限が無く高額物件の工事現場で手腕を発揮することが可能です。
- 2級施工管理技士 主任技術者の権限が与えられます。請負金額4,000万円以下工事の責任者として中小規模の物件の責任者になることが可能です。
資格を持つことで様々な分野の業務に携われるので、施工管理者としての技術や知識が増えます。施工管理に携わるのなら施工管理技士資格を取得したほうが有利です。
施工管理技士として働くメリット
ここまで、建設業界の現状や人材不足などの問題点や対策、施工管理の将来性などを解説してきました。この項目では、将来性のある施工管理者として働くメリットについて説明します。施工管理技士の資格を取って管理者になると次のようなメリットがあります。
- 未経験から始める方法もある
- 収入が高く昇給昇格のチャンスがある
- 転職に有利にはたらく
以下、それぞれのメリットについて詳しく説明します。
未経験でも始められる
将来性のある魅力的な仕事でも、自分に実務経験が無いことで二の足を踏んでいる求職者も多いでしょう。この「施工管理業務」は条件次第では未経験で始めることも可能です。さらに1級施工管理技士の資格を持っていればキャリアアップも目指せます。
資格取得には実務経験が必要ですが、企業によっては働きながら資格取得を目指すことも可能です。最近では、育成制度や教育制度などの環境が整った企業も増えています。
収入が高く昇給昇格のチャンスがある
施工管理技士は収入が比較的高く、昇給・昇進のチャンスに恵まれています。人材不足の施工管理技士は処遇が優遇され、年収も建設業平均より20%程度高い傾向です。
また、有資格者をマネージャー職の条件にしている企業もあるなど、昇給昇格の面でも施工管理技士は優遇されています。
施工管理技士が在籍していることで、公共工事入札が有利になったり会社への利益貢献度が高いことも昇格・昇給率が高い要因です。
転職に有利にはたらく
施工管理技士の資格を持つ施工管理者は転職も有利になります。前述したように施工管理は人手が不足しているので、求める企業も多いのが実情です。
会社にとって大きなメリットを生む施工管理者は転職時の処遇も条件交渉がしやすくなります。
自分の求める会社に勤めることや、理想的な働き方の実現も可能です。また施工管理技士はリーダーシップやコミュニケーション能力に優れている人材と評価される傾向にあるので、採用担当者の高評価も期待できます。
施工管理技士に必要な資格
施工管理業務に有利にはたらく施工管理技士資格は、携わる業種によって分類されています。具体的には以下の7種類です。
- 建築施工管理技士
- 建設機械施工管理技士
- 管工事施工管理技士
- 土木施工管理技士
- 電気工事施工管理技士
- 電気通信工事施工管理技士
- 造園施工管理技士
以下、各資格を取得すると担当できる業務などについて詳しく解説します。
建築施工管理技士
建築施工管理技士資格とは、施工計画や施工図の作成ができ、工事の施工計画や品質・安全・コストなど工事全体の管理を適切に遂行できる技術があることを証明する資格です。
主に、マンションやビル、商業施設などの建設現場では建築完成までのあらゆる工程を統括管理する現場監督として役割を担うことができます。企業にとっては建築施工管理者の人数が施工技術力の証となり公共工事の入札にも有効です。
建設機械施工管理技士
建設機械施工管理技士資格とは、建設機械を用いた現場での施工管理を担える資格です。この資格を取得すると、ブルドーザや油圧ショベル、ロードローラーやクレーン車などの重機を使う建設現場で現場監督として従事できます。
重機単体を使用した解体工事や多くの重機を使う大規模な現場まで、土木建築の広い範囲で活躍することが可能です。
管工事施工管理技士
管工事施工管理技士資格は、上下水道や空調設備、ダクトなどの管・パイプ工事に関する施工管理ができる資格です。マンションやビル、商用施設などの建築物にはパイプや配管は不可欠なので幅広い範囲の建築現場で活躍できます。
特に管工事は建築現場の中でも大きな比重を占めるために需要も安定しており、人気の高い資格といえます。
土木施工管理技士
土木施工管理技士資格は、トンネルや橋梁、道路など、主にインフラ設備の土木工事現場で施工管理が行える資格です。人々の生活に密着したインフラ設備の工事でもあり、社会貢献度の高い工事なのでやりがいを実感できる業務といえます。
土木工事の現場には必ず施工管理資格を持つ主任技術者や監理技術者を配置しなければなりません。土木工事施工管理技士は、現場のスペシャリストとしての役割を担うことになります。
電気工事施工管理技士
電気工事管理技士資格は、変電・送電設備や照明など電気工事に関するすべての現場で施工管理が担える資格です。電気工事の施工計画の作成や電気全般の監理を行います。
個人住宅も含めビルやマンションなどの工事に電気工事は欠かせません。そのため需要も高く将来にわたって活躍できる業種です。キャリアアップや転職にも有利にはたらきます。
電気通信工事施工管理技士
電気通信工事施工管理士資格を取得すると、モバイル通信の基地局の設営や屋内外のLAN工事、電波障害の解消にかかわる工事現場で施工管理が行えます。
この資格は2019年に新設された新しい資格です。近年インターネットやモバイル通信が日常化しており今後5Gが普及することから、さらに需要が増えていくと予想されます。
造園施工管理技士
造園施工管理技士資格は、公園などの造園工事やビルの緑化施設の工事などで施工管理が行える資格です。業務範囲は個人庭園から道路などの緑化施設にいたるまで幅広いため、造園会社だけでなく、土木・建築会社で施工管理者として働く場合もあります。
また、昨今では環境に配慮した緑化施設設置の需要も高まっていることから、将来に向けて活躍の場が広げられる可能性が大きい職種です。
施工管理技士試験の難易度
施工管理技士試験の難易度を合格率で類推しました。試験に合格するための得点率は1級、2級ともに60%以上といわれています。試験一次と二次があり、一次の試験範囲は建築学や施工管理法などでマークシート方式です。
二次試験は施工経験や工事内容の記述式になっています。合格率を見てみると40%から50%です。
合格率から類推した難易度はそれほど高くありません。実務経験を積めば十分合格できるレベルといえます。
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施工管理の勉強アプリおすすめ15選!効果的に利用する方法などを解説
施工管理技士に向いている人の特徴とは
この項目では、施工管理技士に向いている人の特徴について次の4点について解説します。ここで説明する内容はそのまま施工管理技士に求められる資質と捉えても良いでしょう。
- リーダーシップがある
- 細部まで気を配ることができる
- ルールを守ることができる
- 高いコミュニケーション能力がある
以下に詳しく説明するので、施工管理技士を目指している人は参考にしてください。
リーダーシップがある
施工管理技士は、建設現場の現場監督として現場で働く人を引率する役割を担います。現場作業員の士気を上げ、個々の労働者のモチベーションを保ちながら工事をスムーズに進めるには強いリーダーシップが求められます。
そのため、学生時代の部活のキャプテンやサークルのリーダー経験などがある人は施工管理技士に向いているといえます。
細部まで気を配ることができる
施工管理の仕事は施工スケジュールや品質、コストの管理だけではありません。危険と隣り合わせの作業が多い建設業では、事故を未然に防いで働く人の安全を確保することが重要な任務です。
そのため、個々の作業員や職人に細かく目を配り、危険予知をしながら業務にあたる必要があります。人や道具、機械に細部まで気を配ることができる人は施工管理技士に向いています。
ルールを守ることができる
建設工事現場では、建設業法というルールに従って工事を進めなければなりません。従って施工管理技士は、建設業法を熟知した上で常にルールに基づいた判断や監理をする必要があります。
ルールに違反するとさまざまな処分が課せられ、重大なルール違反には国土交通大臣からの営業停止処分も考えられます。常に遵法の精神を持ち合わせている人は施工管理技士に向いています。
高いコミュニケーション能力がある
施工管理技士には高いコミュニケーション能力が必要です。現場内はもちろん、資材業者や施主などさまざまな立場の人と意見交換や意思の疎通を図る機会があります。
また、コミュニケーション不足が重大なミスや事故につながることもあるので注意が必要です。他人とのコミュニケーションに抵抗が無く意思の伝達がスムーズに行える人は施工管理技士に向いているといえるでしょう。
施工管理は将来性のある仕事
施工管理業務は将来性のある仕事です。国レベルの公共事業や公共施設の伸びは依然として堅調で今後も順調に推移するでしょう。また、民間の建設工事も次々と計画され建設需要の後押しとなっています。
雇用面に目を向けると2024年から建設業にも導入された働き方改革の影響もあり、従来のような時間外労働に頼る働き方ができなくなりました。各企業は労働力の確保のために採用を強化し、誰もが働きやすい労働環境に向けて整備を加速しています。
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施工管理業務は今後も十分な需要があり、将来性のある仕事です。ただし、現状では施工管理の需要に対して供給が追い付いていません。最近では国土交通省の新3K提案など人材不足解決のための数々の施策が注目されています。
また、施工管理技士資格は施工管理業務には有用な国家資格で難易度もそこまで難しくありません。担当する業種に合った資格を取得して、メリットのある施工管理技士となりキャリアアップを目指しましょう。
この記事では、建設業に強い求人サイトについて解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
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