建築士の人手不足が深刻化?人手不足を解消する方法や将来性についても解説!

「建築士の需要はあるの?」「建築士の人手不足を解消するには?」「建築士が不足している背景を知りたい」と気になる方はいませんか?現在、建築士は人手不足に陥っています。建築士の需要があるにもかかわらず、建築士の数が十分に足りていないのです。

そこで今回は建築士の人手不足について解説しました!人手不足を解消する方法や将来性についても解説するので、ぜひ最後までお読みいただき参考にしてみてください。

建築士は不足している?

建築士の数は不足しています。建設業界は発展を続けていますが、建築士の数は足りていません。現在、建築士の人数はどのくらいいるのでしょうか。

現在の建築士の人数

国土交通省の調査によると、2020年の1級建築士は371,184人、2級建築士は775,032人、木造建築士は18,364人でした。次に年代ごとに1級建築士の人数を見ると60代が一番多く約106,000人、次いで50代が約101,000人となっています。

50代〜60代が半数以上を占めており、20代は約2,000人ととても少ないです。建築士の高齢化が進むと、若年層の建築士はさらに少なくなるでしょう。

建築士が不足している理由とは

建築士が不足している理由は何でしょうか。主な理由として「建築士の高齢化」「試験の難易度の高さ」「建築士の高い需要」が挙げられます。

建築士の数は減少しているのに、需要は高まっていることから人手不足に陥っています。まずは建築士が不足している理由を見ていきましょう。

建築士の高齢化

建築士の年齢層から分かるように、建築士の高齢化が進んでいます。国土交通省の調査によると、2020年の1級建築士の平均年齢は56.2歳でした。20代の数は1級建築士全体の1%にも満たず、少子高齢化が進んでいることが分かります。このまま若年層の人材が集まらなければ、建築士の人手不足はさらに深刻な状況になるでしょう。

参考:国土交通省「建築行政に係る最近の動向

試験の難易度の高さ

旺文社の教育情報センターによると、2022年の1級建築士の合格率は9.9%でした。総合受験者数が35,052人のところ、総合合格者数は3,473人となっています。合格率を見ても、試験の難易度の高さがうかがえます。
受験者数の推移を見ると、2008年は約5.1万人、2014年は約3.0万人でした。2020年に受験資格の要件が変更されてから受験者数はやや増加しています。試験の合格率が上がれば、結果的に建築士の人数も増えるでしょう。

一級建築士試験の難易度についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
一級建築士 難易度一級建築士試験の難易度が高い理由や合格率・勉強法などを解説

建築士の高い需要

建築士の高齢化や受験者数の減少が懸念されていますが、建築士は今も高い需要があります。高度経済成長期に建設された住宅やビル以外にも道路や橋などの多くは現在寿命を迎えています。リフォームや建て直しをする必要があるため、建設業の仕事は増加するでしょう。

また厚生労働省の一般職業紹介状況によると、2021年の建設業は新規求人数が約82,000人でした。有効求人倍率は4倍前後で推移しており、1級建築士の需要も高いことが分かります。

建築士の人手不足を解消する方法

建築士の需要と比べて、人材は十分に確保できていません。建築士が不足している理由は上記のほかに次のような背景もあります。まず「資格取得が困難」「事務作業が非効率」「長時間労働」が挙げられるでしょう。建築士の人手不足の解消には次のような対策を取っています。

建築士試験の受験資格緩和

2020年に1級建築士試験の受験資格の要件が変更されました。これまで実務経験がないと受験できませんでしたが、2020年から実務経験は免許登録の要件に改められました。

たとえば大学卒業後に試験に合格したら、実務経験を2年積むと1級建築士の免許を登録できます。受験資格の変更により、若年層が受験しやすくなりました。若年層の合格率が上がれば、建築士の人手不足の解消にも期待できます。

AIやBIMの活用

AIやBIMの活用で建築士の仕事を効率化できます。建築士の仕事には設計や工事管理以外に事務作業も含まれます。AIを取り入れることで事務作業にかかる時間を減らし、建築士の業務負担を軽くできます。たとえばAIのデータを活用して周辺環境の調査や見積書の自動作成が可能です。業務の効率化を図り、図面作成や打ち合わせの時間を確保できるでしょう。

BIMはコンピューターで作成した3Dモデルに様々な情報や属性を追加したデータのことです。BIMデータを活用して実際の状況を想定できるため、施工前から具体的な改善案やアイディアを考えられます。初期段階で検討することにより、変更に伴う費用や時間を節約できるでしょう。このようなIT技術を活用して、建築士の人手不足を補っています。

残業を減らし、働きやすい環境を目指す

建設業では長時間労働が常態化していました。不規則な働き方や休日数の少なさは離職の原因の一つです。

2024年4月1日からは建設業も「月45時間・年間360時間まで」の残業規制が適用されます。違反した事業者にはペナルティが課されるため、長時間労働の改善につながるでしょう。また建設業は工期の延長や変更に伴い、休日出勤や時間外労働が多くなっていました。
週休2日制を導入していない企業も多く、適切な工期の設定や労働環境の改善が必要です。建設業の働き方を見直し、誰もが働きやすい環境を目指しています。

SNSを活用して情報発信する

建築業ではとくに若い年齢層の人手不足が深刻です。そうした層へ、建築業に対するポジティブなイメージを持ってもらうにはSNSを活用するのがおすすめです。とくにtiktokは自社の雰囲気や実際に働いている様子などを伝えやすく、求人採用媒体として高い効果が見込めます。

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建設業の従業員を増やす方法についてはこちらの記事で解説しています。

建設業の従業員を増やす方法は?人手不足になる理由や解消方法を徹底解説!

建築士の需要は無くならない?

建築士の将来性が気になる人もいると思います。建築士の人手不足が懸念されている一方で、建築士の需要は高い状況が続くでしょう。建築士の将来性について「解体工事による需要」と「新築やインフラ整備による需要」を紹介します。

解体工事による需要

高度経済成長期の建設ラッシュにより、現在老朽化している建物が多くあります。そのため解体工事の増加が見込まれています。解体工事の技術管理者に必要な資格は建設リサイクル法で定められており、資格者の要件に1級建築士・2級建築士が該当するため、今後も建築士が活躍する場面は多いでしょう。

新築やインフラ整備による需要

建設業界は新しい事業にも携わっています。たとえばリニア中央新幹線や大阪万博に向けて様々な工事が勧められています。新たに建物を建設するだけでなく、周辺のインフラ整備や拡張工事といった需要が見込まれ、建築士の活躍も大いに期待できそうです。

【まとめ】建築士の人手不足は深刻!しかし将来性があり需要は大きい!

いかがだったでしょうか。今回は建築士の人手不足について解説しました。建築士は高齢化が進んでおり、新たな人材の確保が危ぶまれています。若年層の人材が不足しており、建築士の高い需要に追いついていません。人手不足の解消方法としてAI・BIMの活用や働き方改革が行われています。非効率な事務作業や長時間労働といった要因も人手不足の原因の一つでした。建築士が足りない一方で建設業全体を見ると、解体工事の増加や新築・インフラ整備など高い需要が見込まれています。建築士が活躍できる機会は多く、将来性のある仕事です。今後は人手不足を解消するとともに、建設業の発展も期待できるでしょう。

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