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東京都が第9期無電柱化計画(改定)(案)を2026-05-15公表、5年で1,105km(前回476kmの約2.3倍)を整備
東京都建設局・港湾局は2026年5月15日、「東京都無電柱化計画(改定)(案)」を公表し、都民意見募集を6月14日まで実施しています。計画期間は令和8年度(2026年度)〜令和12年度(2030年度)の5か年で、都道725km(事業中405km+新規着手320km)、国道57km、区市町村道323kmの合計1,105kmを整備対象とします。前回・第8期(2021〜2025年度)の計画延長476kmに対し約2.3倍に拡大しました。国も2026年4月に「無電柱化推進計画(案)」を公表しており、2030年度までに全国1,000kmの新規無電柱化を進める方針です。東京都プレスリリース(2026-05-15)。
都道は重点整備エリアを「環七内側」から「環八内側」まで拡大、木造住宅密集エリアと防災拠点アクセスを優先選定
都道(現道)の路線選定の考え方は3点。①重点整備エリアを「木造住宅が密集する環八内側」まで拡大、②人命救助や応急復旧の拠点となる防災拠点等へのアクセスルートを重点整備、③島しょ部(八丈島の被災区間や主要港・空港と避難所をつなぐ区間)で新規着手。区市町村道は各自治体の優先路線および防災拠点までの連続性確保のためのアクセスルート。国道は防災・強靭化、安全・円滑な交通確保、景観形成・観光振興に資する路線が対象です。前回計画は環七内側中心だったため、今回の環八拡大は対象エリアの面積で見るとかなり広がります。
関連業種は電線共同溝(土木)/管路・桝設置(電気工事)/舗装復旧/占用調整/設計の5層。下請けが取りに行ける枠は工区分割で必ず出る
無電柱化工事は単一業種で完結せず、電線共同溝の本体土木工事、管路・特殊部・地上機器の電気・通信設備工事、舗装復旧、占用物件協議、3D設計の5層で構成されます。第9期は都が「設計データの3D化」「地中レーダー探査の活用」「同時施工の拡大」「無電柱化プラットフォーム構築」を整備推進方策として明記しており、現場側にも3D/レーダー対応の発注が増える見込みです。都道725kmは全て直営JVではなく、工区分割で専門工事業者に二次・三次が回ります。区市町村道323kmは区市町村発注なので、自社の営業圏内の自治体ごとに発注計画を取りに行く動きが効きます。
都民意見募集は6月14日まで、計画は意見反映後に正式策定。発注ピークは令和9〜11年度(2027〜2029年度)が読み筋
計画案へのパブリックコメントは2026年5月15日〜6月14日まで募集中。計画は寄せられた意見を踏まえ正式策定されます。発注は令和8年度から段階的に始まりますが、設計フェーズと工事フェーズのラグを考えると、工事発注のピークは令和9〜11年度(2027〜2029年度)に来る見込みです。同時期は神宮外苑、虎ノ門・麻布台、品川駅周辺、東五反田など首都圏の大型再開発も施工フェーズに入るため、都内土木・電気・通信・舗装の人手と機材は確実に逼迫します。請けに行く側は今期中に施工体制を仕込んでおく動きが必要です。
出典: 東京都「『東京都無電柱化計画(改定)(案)』の意見募集について」(2026-05-15) / 東京都無電柱化計画(改定)(案)本文PDF / 建設通信新聞「5年で都道320km新規着手/重点整備エリア拡大/東京都の無電柱化」(2026-05-19)

