熊谷組らが施工ロボ開発|トンネル補強の下地処理・塗布工を自動化

熊谷組らが施工ロボ開発|トンネル補強の下地処理・塗布工を自動化

株式会社熊谷組は、株式会社ケー・エフ・シー、日進機工株式会社と共同で、トンネル覆工等のシート接着工を対象とした機械化施工技術を開発しました。これまで人力で行われてきた下地処理やプライマー塗布、接着剤塗布といった工程を、産業用多軸ロボットで代替する取り組みです。

従来のシート接着による補強工事では、粉塵の発生や有機系材料の取り扱いに加え、高所作業車上での上向き作業など、作業員にとって身体的負担の大きい環境が課題でした。新技術では、トンネル点検車に搭載したロボットアームの先端に、同時吸引式ウォータージェット装置や特殊ローラー装置を取り付け、各種センサーで姿勢や位置を制御します。さらにLiDARによる三次元計測で自己位置を把握し、安定した施工を実現しています。材料の混錬と供給には2液混合ディスペンサーを採用し、均質な塗布品質を確保できるよう制御条件の検証も重ねています。

実際の高速道路トンネル補強工事現場で行われた実証実験では、下地処理工とプライマー塗布工について一定水準の施工品質が得られることを確認しました。施工は片側車線規制のもとで行われ、実工事を想定した車両・機械編成で一連の作業フローを検証しています。装置の軽量化や壁面形状への追随機構、材料の均一な混合・供給制御など、現場条件を踏まえた改良が効果を発揮しています。

今回の成果は、危険性や負担の大きい作業をロボットに置き換える具体的な一歩といえるでしょう。今後はセンサーとロボット動作のさらなる連携により、人力作業の削減や作業時間の短縮が期待されます。現場では、安全管理や品質管理の方法も変化していく可能性があります。ロボット施工を前提とした工程計画や、機械特性を踏まえた段取りの工夫が、これからの現場力向上のポイントとなりそうです。

参考:https://www.kumagaigumi.co.jp/news/2026/pr-20260130-004035.html