タイヤローラーとは?特徴やロードローラーとの違いなどを解説

タイヤローラーとは

タイヤローラーは、道路工事などの現場でよく見かける大型の建設機械です。車体の前後に、幅の広いタイヤを搭載しています。今回は、このタイヤローラーについて、その使われ方や特徴を調べてみました。また、タイヤローラーによく似たロードローラーについても取り上げ、双方の違いについても解説します。

タイヤローラーとは

タイヤローラーとは、道路工事現場などで地面を押し固める作業(転圧)に使われる建設機械です。敷きたての熱いアスファルトの上を走行することで、表面を平らにしアスファルト粒子に圧力が加わり締め固められます。固められたアスファルトが冷めると舗装の完成です。この項目では、タイヤローラーの特徴や主な用途について詳しく解説していきます。

タイヤローラーの特徴

タイヤローラーは、車体の前後に車軸があり3つか4つのタイヤが組み込まれています。空気の入ったゴム製タイヤなので、大型建設機械にしては車重が軽く、フットワークが良いのが特徴です。タイヤローラーは散水装置も搭載しています。これは、アスファルト表面を冷ます役割と、ゴム製タイヤについたアスファルトなどの対象物を洗い流すためです。

タイヤローラーの用途

タイヤローラーの働きは、地面や土壌の上を走行して締固めることです。建設現場の土壌やコンクリート締め固めにも利用されますが、道路工事現場のアスファルト舗装でも力を発揮します。ここからは、タイヤローラーの代表的な用途として考えられる「路面などの転圧作業」と、「アスファルト舗装の最終仕上げ」について解説しましょう。

路床や路盤の転圧

一般的な舗装面の転圧作業には3つの工程があります。最初は初期転圧で路面に2回(1往復)圧力をかけます。次に、二次転圧として複数回締め固め、最後の仕上げに2回(1往復)で2回行うのが一般的です。タイヤローラーを使用するときは、最初の転圧のときに締固め効果が高い振動装置付きの車体を利用します。小回りがきく特徴をいかせばより良い仕上げが可能です。

アスファルト舗装の仕上げ

代表的なタイヤローラーの用途がアスファルト舗装の最終仕上げ(表層仕上げ)です。転圧時のアスファルト表面は柔らかい表面状態でかなり高い熱を持っています。タイヤローラーはタイヤの空気圧で車重の調整ができるので、柔らかい舗装面でも軽い車重でフットワークの良い作業が可能です。また、備えられた散水装置を使えば、最終仕上げ時に熱を持ったアスファルト表面の冷却ができます。

ロードローラーとの違い

ロードローラーとは、道路工事現場などで路面を押し固める役割を持った建設機械の総称で、タイヤローラーはその種類の一つです。一般的なロードローラーは大型で鉄製の車輪を搭載しています。タイヤローラーは、ゴム製のタイヤを搭載しているので、ロードローラーの中でも特徴的な存在です。鉄製の車輪を持つロードローラーは、車体が重いので道路工事では初期の転圧作業に用いられることが多く、アスファルト舗装などの仕上げに使われるのが車体の軽いタイヤローラーです。

タイヤローラー以外のロードローラーの種類

ロードローラーには、タイヤローラーの他にも機能や使い方によって次のような種類に分類されます。

  • マカダム式
  • タンデム式
  • ハンドガイド式
  • コンバインド式

以下、それぞれのロードローラーの特徴などを詳細に説明します。

マカダム式

マカダム式は、鉄製の車輪を3つ(前輪に1つ、後輪に2つ)搭載したロードローラーです。車体が重く(6トンから16トン)車輪も鉄製で大きいのが特徴です。タイヤローラーのように小回りはききませんが、大型の車輪でしっかりと地面の締固めができます。主に、使われるのは道路工事の初期転圧作業です。一般的な建設現場の土壌や砕石の締固めでもよく使われます。

タンデム式

タンデム式も、鉄製の車輪が搭載されています。車輪の配置は車体の前後にそれぞれ1つずつで、車輪が車体と同じくらいに幅広いのが特徴です。車体そのものはそれほど大きくありません。幅広い鉄製の車輪をいかして、幅の広い道路や広い面積の敷地などを平らにする用途に適しています。アスファルト舗装の仕上げ転圧でも良く使われるロードローラーです。

ハンドガイド式

ハンドガイド式は手動式の小型ローラーです。車輪のサイズも小さいため、大型の建設機械が持ち込めない狭い路地や、道幅の小さな舗装工事の転圧などで力を発揮します。広い道路や大規模な建設現場にはむいていません。ハンドガイドローラーの多くは振動装置を備えているので、ピンポイントでローラー自重の数倍の圧力がかけられます。

コンバインド式

コンバインド式ロードローラーは、鉄製の車輪とゴム製のタイヤの両方を前後の車輪に搭載しているのが特徴です。振動装置も備えているので、より強い転圧作業ができます。鉄製車輪とゴム製タイヤ両方のメリットをいかして、道路のアスファルトの舗装や砕石現場など、さまざまなシチュエーションで効果的な転圧作業が可能です。特に、不揃い粒子を転圧する場面に適しています。

タイヤローラーを操作するために必要な資格

タイヤローラーを操作して転圧作業などを実施するには以下の2種類の資格が必要です。

  • 公道を走行するための免許
  • 作業するための資格

以下、それぞれ具体的にみていきましょう。

公道を走行するために必要な資格

タイヤローラーで公道を走行するには、大型特殊自動車免許か小型特殊自動車免許が必要です。小型か大型かの選択はローラーのサイズによります。長さ4.7メートル、幅1.7メートル、高さ2.0メートル以下のローラーで時速15km以下であれば小型特殊自動車免許でかまいません。それ以上になると大型特殊自動車免許が必要です。通常はどのサイズでも運転できるように大型特殊免許を取得するようです。

作業するために必要な資格

タイヤローラーで作業するためには「締固め用機械運転者」資格が必要です。これは労働安全衛生法に定められています。締固め機械運転者資格を得るためには「締固め用建設機械運転者特別教育」の受講が必要です。受講時間は約1.5日かかりますが、受講すれば資格が取得できます。講義内容は、ローラーに関する知識や関連法規、運転方法とその実技です。資格を取得すれば、どのサイズのロードローラーでも作業出来ます。

【まとめ】タイヤローラーについて理解を深め安全に使おう

タイヤローラーは、ロードローラーと称される建設機械の中の1つです。ゴム製タイヤで車重も比較的軽く、小回りがきいてフットワークが良いといった特徴があり、アスファルト舗装の最終仕上げでの効力は抜群です。ロードローラーの中にはタイヤローラーの他にもいくつかの種類があり、その特徴をいかして現場で活躍しています。タイヤローラーで作業するには2種類の資格が必要です。作業資格を得るための特別教育を受け安全作業を心がけましょう。

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