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サンダーとグラインダーは、どちらも研削や研磨に使われますが、異なる特徴を持っています。それぞれに様々な種類がありますが、製品を選ぶときには違いを正しく理解し、機能性やメーカーなどを確認することが大切です。本記事では、サンダーとグラインダーの違い、種類と選び方を解説します。
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サンダーとグラインダーの違い
サンダーとグラインダーはどちらも金属や木材の研削加工や塗装表面の研磨に用いられる工具です。用途は似ていますが、異なる特徴を持っています。サンダーとグラインダーそれぞれの特徴、使い分け方を解説します。
サンダーの特徴
サンダーにはサンドペーパー(紙やすり)が取り付けられていることが特徴です。サンドペーパーが取り付けられたパッドによって材料の研削や研磨をします。後述するグラインダーには砥石が装着されています。サンダーの研削・研磨する力はグラインダーほど強くありません。しかし、広い範囲を研削・研磨可能です。また、サンダーでは、グラインダーのように材料の切断加工はできません。
グラインダーの特徴
サンドペーパーが取り付けられたサンダーとは違い、グラインダーには砥石が取り付けられています。高速回転する砥石によって材料の研削・研磨をします。サンダーと異なり、材料の切断加工ができることが特徴です。砥石はサンドペーパーよりも頑丈なため、硬いものの研削・研磨に向いています。また、バフと呼ばれる布やウールを装着することで、鏡面仕上げをすることも可能です。
サンダーとグラインダーの使い分け
サンダーは広い範囲を均一に研削・研磨できることが特長です。素材表面を滑らかにする研磨や塗装・錆落としに向いています。一方でグラインダーは、金属、石、コンクリートといった硬い材料の研削・研磨や、塗装前の下地調整に多く用いられます。また、グラインダーの砥石を研削用から切断用に切り替えれば、材料の切断加工が可能です。
サンダーの種類と選び方
サンダーの種類と選び方をそれぞれ解説します。
種類
サンダーには主に以下の4種類があります。
- オービタルサンダー
- ミニサンダー
- ベルトサンダー
- ランダムオービットサンダー
それぞれの特徴を解説します。
オービタルサンダー
「オービタルサンダー」は、パッドの楕円(オービタル)運動によって研削・研磨するサンダーです。最もポピュラーな種類だといえるでしょう。長方形の大きなパッドが特長で、広い範囲を研削・研磨する際に活躍します。広い範囲の研削・研磨に向いている分、研磨力は弱めです。柔らかめの木材の研磨に多く用いられます。
ミニサンダー
「ミニサンダー」はその名の通り小型のサンダーです。片手で扱えることが特徴です。箱の内側のような、大型のサンダーでは届かない狭い場所や奥まった場所の研削・研磨に適しています。円形や四角形ではなく三角形のパッドが取り付けられたミニサンダーを使えば、隅まで研削・研磨可能です。立体作品の細部の研磨も可能です。
ベルトサンダー
「ベルトサンダー」は、帯状のサンドペーパーを回転させて研削・研磨するサンダーです。手に持って使うだけでなく、逆さにして作業台に固定し、材料を当てて研削・研磨することも可能です。手で持つ場合は広い面を速やかに、固定する場合は細かい部品の角を簡単に研削・研磨できます。ベルトの幅が広いサンダーほど、広い面の研削・研磨に適しています。
ランダムオービットサンダー
「ランダムオービットサンダー」は、円形のパッドが偏心回転するサンダーです。様々な方向に研削・研磨できるので、ムラなくきれいに仕上げられることが特徴です。研磨力が比較的高いので、塗装・錆落としにも向いています。強く押し付けて粗い面を研磨することが多い場合は、高ワット数で高い研磨力を持つサンダーを選びましょう。
選び方
サンダーを選ぶ際に以下の点を確認しましょう。
- 吸塵パック搭載モデルを選ぶ
- 音の大きさで選ぶ
- 機能性や形状で選ぶ
それぞれの内容を解説します。
吸塵パック搭載モデルを選ぶ
吸塵パックを搭載しているサンダーを選ぶことをおすすめします。サンダーで研削・研磨する際は、少なからず粉じんが発生します。吸塵パックを搭載していないモデルを使う場合は、別途集塵機を用意しなければなりません。ダストパッグは、洗って繰り返し使えるタイプと袋ごと捨てられるタイプがあります。半透明のダストパッグであれば、粉じんの量がわかるので便利です。
音の大きさで選ぶ
音の大きさを確認することもサンダー選びにとって大切です。サンダーを使う際は、モーターの大きな駆動音が発生します。家庭用掃除機の音の大きさが65~75dB程度であるのに対し、サンダーの音は90dB以上であることが多くあります。早朝・深夜に集合住宅の中でサンダーを使う可能性があるならば、音が小さめのサンダーを選びましょう。
機能性や形状で選ぶ
サンダーを選ぶ際に、機能性や形状も確認しましょう。サンダーには、集塵性が高いタイプや回転速度を調節できるタイプなど様々な種類があります。曲面の研磨・研削にはランダムサンダー、細かい部品の研削・研磨にはベルトサンダーが向いています。奥まった場所を研磨する場合は、三角形のパッドが取り付けられたミニサンダーがあると便利でしょう。
グラインダーの種類と選び方
グラインダーの種類と選び方をそれぞれ解説します。
種類
グラインダーの種類は主に以下の4つです。
- ディスクグラインダー
- アングルグラインダー
- ストレートグラインダー
- 卓上グラインダー
それぞれの特徴を解説します。
ディスクグラインダー
「ディスクグラインダー」は、円盤状の砥石が取り付けられたハンディタイプのグラインダーです。最もポピュラーなグラインダーです。切断、研磨、仕上げなどの多くの用途に対応しています。砥石が大きいほど研磨力と切断力が高くなりますが、重く扱いにくくなります。高速で回転するタイプや低速ながらも高トルク(回転する力)のタイプなどがあるので、用途に合わせて選びましょう。
アングルグラインダー
「アングルグラインダー」は、先端に角度が付けられたグラインダーです。他のグラインダーでは引っかかってしまうような狭い場所でも研削・研磨できます。地面と垂直な壁でも簡単に研磨可能です。前述のディスクグラインダーと同様に、切断、研削、研磨もできます。エアーコンプレッサーの圧縮空気を動力とするタイプが多いことが特徴です。
ストレートグラインダー
「ストレートグラインダー」は、回転する円筒形の砥石によって研削・研磨する小型のグラインダーです。細かい範囲の研磨やバリ取りに向いています。溶接後に接合面にできた盛り上がり部分の仕上げにも使われます。小回りが利くので、ディスクグラインダーでは研削・研磨が難しい奥まった場所でも、簡単に研削・研磨できるでしょう。
卓上グラインダー
「卓上グラインダー」は、手に持つのではなく卓上に設置して用いるグラインダーです。回転する砥石に材料を当てて研削・研磨します。左右の両端に粗さが異なる砥石が取り付けられた両頭グラインダーであれば、用途に応じて砥石を使い分けられます。布製やウール製のバフが取り付けられたバフグラインダーであれば細かいものの仕上げも簡単です。
選び方
以下の点を確認してグラインダーを選びましょう。
- 電源で選ぶ
- 回転数やトルクで選ぶ
- 砥石のサイズで選ぶ
- 機能性で選ぶ
- メーカーで選ぶ
それぞれの内容を解説します。
電源で選ぶ
グラインダーを選ぶときには電源を確認しましょう。電源は充電式とAC電源式に大別できます。充電式であれば、近くに電源がなくても使用できますが、AC電源式よりもトルクが低い傾向にあります。AC電源式は主に100V電源用と200V電源用の2種類です。200V電源用のほうが回転数やトルクが高めですが、一般的な家庭用100V電源では利用できません。
回転数やトルクで選ぶ
回転数やトルクを確認することもグラインダー選びで重要です。回転数が高いほど、速やかに研削、研磨、切断が可能です。特に金属の切断には回転数が高いタイプのグラインダーが向いています。回転数が低めでも高トルクのタイプを用いれば、硬くて表面が粗い材料でも簡単に研磨できるでしょう。低速高トルクタイプは、特にコンクリートや石材の切断に適しています。
砥石のサイズで選ぶ
グラインダーを選ぶときには、砥石のサイズも確認しましょう。砥石のサイズは以下の4種類が一般的です。
- 100mm
- 125mm
- 150mm
- 180mm
大きな材料を切断、研削、研磨することには、大きめの砥石を有するグラインダーが適しています。ただし、サイズが大きいほど重量が重く、出力が大きくなるので注意しましょう。
機能性で選ぶ
機能性を確認することもグラインダーを選ぶ際には大切です。回転数を切り替えられるグラインダーであれば、様々な用途で活躍するでしょう。負荷に応じて回転数を自動で調節してくれるものもあります。過大な負荷がかかったときに自動で停止する機能が搭載されていれば、故障や事故を予防可能です。集塵機と連動したグラインダーを選べば、集塵機のつけ忘れを防げます。
メーカーで選ぶ
グラインダーを選ぶときにメーカーも確認しましょう。メーカーによってグラインダーの特徴が異なります。保証内容もメーカーごとに異なるので、購入前に確認することが大切です。マキタ、ハイコーキ、ボッシュなどの有名メーカーのグラインダーであれば安心して使えるでしょう。国内外に様々なメーカーがあるので、比較してみましょう。
【まとめ】サンダーとグラインダーの違いをよく知って用途に合わせて使い分けよう
サンダーとグラインダーの違い、種類と選び方を解説しました。サンダーはサンドペーパー、グラインダーは砥石で研削・研磨することが主な違いです。サンダーとグラインダーそれぞれに様々な種類があります。用途に応じて使い分けることが大切です。サンダーやグラインダーを購入する際は、ぜひ本記事を参考にしてください。
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