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レシプロソーは細長い刃を電動で往復させることで対象物を切断できる電動工具です。切断する材質に合わせ刃を替えれば様々な対象物に対応できます。ただし、適切な替刃を選択しないと作業効率が低下するので注意が必要です。この記事では最適な替刃の選択方法を解説します。おすすめの替刃15選も紹介しますので参考にしてください。
レシプロソーの替刃の選び方
さっそくレシプロソー替刃の選び方について説明します。ここで紹介する選択方法は次の4点です。
- 切断する材質から選ぶ
- 刃の長さから選ぶ
- 刃の数から選ぶ
- 刃の厚さから選ぶ
以下に詳しく説明します。
切断する材質から選ぶ
最初に紹介するのは、切断する対象物の材質からレシプロソーの替刃を選択する方法です。対象物は次の6種が挙げられます。
- 木材や竹を切断する替刃
- ALCを切断する替刃
- 鋳鉄管を切断する替刃
- 塩化ビニルを切断する替刃
- ステンレスや鉄を切断する替刃
- 木材と釘やビスを切断する替刃
レシプロソーの替刃は1つの材質専用ではなく、1種類の替刃で複数の材質のものに対応しているのが一般的です。
木材や竹
木材や竹を切断するときに使用する替刃です。建築用の材木だけでなく、庭木の枝や竹で作られた柵などの切断にも対応しています。木材用の替え刃を使えば、木目や繊維の向きを気にする必要はありません。
また、下穴を設けずに窓開け作業も可能です。竹製の柵を切断するときも木材用の替刃を使えば、切れ味の良い切断面に仕上がります。
ALC
ALC（Autoclaved Light-weight Concrete）とは、発泡剤を注入することで多孔質化させた軽量のコンクリートのことです。断熱性や耐火性も強いので鉄筋構造の内壁や屋根、床などに使用されています。近年は様々な模様のALC意匠パネルが開発され一戸建ての外壁に使われるケースも増えました。このALCもレシプロソーに専用の替刃を使えば容易に切断できます。
鋳鉄管
鋳鉄管とはねずみ鋳鉄を使用した金属製の管のことです。明治初期から水道建設の要として使用されてきました。現在では鋳鉄に含まれる黒鉛を球状化させ強度や延性を改良したタグタイル鋳鉄管が主流で、近年、国内の水道インフラを支えてきました。この鋳鉄管のような高強度の金属管もレシプロソーに専用替刃を搭載することで切断できます。
塩化ビニル
塩化ビニル（硬化ポリ塩化ビニル）の原材料は可塑剤を含まない硬くて丈夫な樹脂です。一般的に塩ビと呼ばれ軟質塩ビと硬質塩ビの2種類があります。硬質塩ビは難燃性や電気絶縁性、加工性に優れ、配合を変えることで硬さの調節が可能です。劣化や腐食にも強いのでマンションや一般住宅などの配管は塩化ビニルを使った塩ビパイプが一般的です。この塩化ビニルの切断にも専用のレシプロソー替刃を使います。
ステンレス・鉄
ステンレスや鉄も専用の替刃を搭載すればレシプロソーで切断可能です。ステンレスは鉄・クロム・ニッケル合金で純鉄に比べて錆びにくく耐熱性や強度、加工性に優れています。主な用途としては自動車のブレーキディスクや水筒やポットの内壁、住宅の鉄柵などです。鉄やステンレスは押し切りで切断するので刃の向きが木材用と異なります。
木材＋釘やビス
建築物の解体現場では木材に釘やビスが打ち込まれている状態の対象物が多く、解体切断する場合はいちいち刃を替えて作業できません。そこで使用されるのが木材と釘やビスを一気に切断できる替刃です。この替刃には木材＋釘の切断用と木材＋ビス（コースレッド）切断用の2種類があります。替刃を選択する場合は「解体用」替刃を選びましょう。
刃の長さから選ぶ
レシプロソーの替刃を選択する際は、刃の長さも重要なポイントです。市販されている替刃の長さは150mmから300mmが一般的ですが、50mmのものや400mmと長いものもあります。刃が長ければより太い対象物を切断可能です。しかし、抵抗も大きくなり本体に伝わる振動も大きくなるので強い力で本体を支える必要があります。短い替刃を使用すれば作業は楽です。作業効率を考慮して刃の長さを選択しましょう。
刃の数から選ぶ
替刃を選択するときに刃の数から選ぶ方法があります。カタログなどに記載されている「山数／インチ」は、1インチ（2.54mm）あたりに設定された刃の数です。刃数の数値が高ければ、きめ細かくきれいな切断面が得られますが切断スピードは遅くなります。反対に、刃数が少なければ切断面は荒くなりますが切断スピードを上げられます。作業目的と効率を考えて刃数を選びましょう。
刃の厚さから選ぶ
刃の厚さでレシプロソーの替刃を選ぶこともあります。鉄や鋳鉄管などの硬い材料や太い配管を切断するときは刃にも強度が必要です。厚い刃は薄い刃に比べて高強度なので硬くて厚い対象物に適しています。薄い刃は切断面の仕上がりがきれいで切りくずが発生しにくいのが特徴です。寸法など精度の高い切断が必要な作業では薄い刃が良いでしょう。
レシプロソーの替刃おすすめランキング15選！
ここからは、レシプロソーにおすすめの替刃商品ベスト15をランキング方式で紹介します。それぞれの商品の説明項目は以下のとおりです。
- 価格（税込みのメーカー希望価格です）
- 切断する材料
- 刃の厚さ
- サイズ（替刃の全長）
- 重さ
さらに、商品の特徴を簡単に記述していますので替刃購入の参考にしてください。
1.Z ゼット販売 レシプロソー 20110
価格：1,573円
切断する材質：木材
刃の厚さ：1.2mm
サイズ：全長370mm（刃渡り300mm）
重さ：80g
木材切断用の替刃です。刃厚が1.2mmと厚いのでバタつきがなくスムーズな切断ができます。刃渡り300mmで庭木の太い枝や幹でも一発で切断可能。切断方向も縦・横・斜めと自在です。チェーンソーに比べると油飛びが少なく、騒音も軽減されています。
2.EZARC(イザーク) レシプロソー替刃 R922PT (5本入)
価格：1,780円（5本）
切断する材質：金属用（鉄・ステンレス・非鉄金属）
刃の厚さ：0.9mm
サイズ：225mm
重さ：160g
金属用の替刃です。刃先の材質はバイメタル+コバルト入りハイス鋼を採用しているのでシングルメタルブレードにはない柔軟性が得られ切断寿命も大幅に向上しています。伝統的な焼入れ技術と高度な研磨技術で加工しているため、高速でスムーズな切断作業が可能です。
3.ゼット販売 Z レシプロソー替刃 20104
価格：1,210円
切断する材質：竹
刃の厚さ：0.8mm
サイズ：270mm（刃渡り210mm）
重さ：4.5g
竹切用の替刃です。竹の伐採や枝払いの他、竹加工作業でも使用できます。竹藪の整理を考えている方に最適です。刃先にはハード・インパルス処理が施されているので切れ味や耐久性に優れています。伐採した竹を細かく切って処理することも十分可能です。
4.Z ゼット販売 レシプロソー 20105
価格：2,430円（3枚入り）
切断する材質：釘付き木材・アルミサッシ
刃の厚さ：1.25mm
サイズ：274mm（刃渡り210mm）
重さ：4.5g
木材+釘やアルミサッシなどを簡単に切断できる解体用の替刃です。バイメタル構造で刃先にハイス鋼を使っているので切れ味も良くスムーズに切断できます。土壁や天井の切断にも効力を発揮するので家屋の解体用には最適です。
5.HiKOKI(ハイコーキ) レシプロソーブレード No.222CW 5枚入り
価格：3,850円（5枚入り）
切断する材質：木材・金属
刃の厚さ：1.3mm
サイズ：200mm
重さ：180g
木材でも金属でも楽に切断できる替刃です。用途は幅広く、釘付きの木材や鉄製鋼材、ステンレス管や鋼管パイプまでどんな材質でもストレスなく切断できます。ビルやマンション戸建て建築の解体に最適です。刃の素材には焼き付きにくいバイメタルを採用し刃厚も1.3mmあるので重負荷作業も難なくこなせます。
6.ゼット販売 Z ゼットソーレシプロ 20102
価格：517円
切断する材質：塩化ビニル・竹用
刃の厚さ：0.6mm
サイズ：279mm（刃渡り210mm）
重さ：5g
塩ビ管やポリエチレンパイプ、竹の切断に適した替刃です。解体やリフォームなど狭い場所での作業に適しており、直径150mmまでの硬質パイプや塩ビパイプなどの切断が可能です。刃先はハードインパルス処理しているので靭性や耐久性に優れています。
7.EZARC(イザーク) レシプロソー替刃 R922DH (5本入)
価格：1,980円（5本入り）
切断する材質：ハード木材・釘付き木材・プラスチック・複合体
刃の厚さ：1.3mm
サイズ：225mm
重さ：170g
釘付きの木材やプラスチック、複合材などの解体作業に適した替刃です。刃厚は1.3mmと厚く刃の材質はコバルトを含んだバイメタルなので高硬度な材料でも楽に切断できます。鋭い刃先なので狭い場所での堅牢な複合材の解体には最適です。
8.TOLESA レシプロソー 替刃 M42 10本入
価格：2,798円（10本入り）
切断する材質：金属（鉄・銅・アルミなど）
刃の厚さ：0.9mm
サイズ：225mm
重さ：300g
金属切断用の替刃です。刃の材質はバイメタル（コバルト8%含有）で通常のバイメタル刃よりも耐久性に優れています。また、強靭性も備えているので曲げても折れません。切断速度が早いので効率の良い作業が可能です。
9.京セラ(Kyocera) 旧リョービ No.68 66400337
価格：1,146円
切断する材質：木材・合成樹脂
刃の厚さ：0.8mm
サイズ：175mm
重さ：40g
木材や合成樹脂切断用の替刃です。刃の先端に硬質合金コーティングを施していて切れ味が良く木材も合成樹脂もスムーズに切断できます。またハイス鋼の採用で耐久性も向上し長時間使用しても切れ味が落ちません。刃渡りが短めなので狭い場所でも作業できます。
10.EZARC(イザーク) レシプロソー替刃 (3本入)
価格：3,680円
切断する材質：庭木などの生木・枝
刃の厚さ：1.35mm
サイズ：380mm
重さ：230g
庭木などの生木の剪定や枝切り用の替刃です。全体の形状が湾曲しているので枝や幹のような切断物にフィットします。衝撃焼入れを施した刃は耐摩耗性が高く長寿命です。両刃構造で右刃と左刃が交互に配置されているので切りくずの排出も容易になり作業効率が向上します。
11.Vearter 305mm レシプロソー 替刃 (1本入)
価格：1,799円
切断する材質：ALC・コンクリート・発砲レンガ
刃の厚さ：1.5mm
サイズ：305mm
重さ：110g
コンクリートや発砲レンガ、ファイバーセメントなどの材料を切断する替刃です。超硬歯条を備えているので耐久性と切断性能に優れています。解体や改修作業に適していて古い建物の解体もスムーズにこなせます。用途も広く多孔質コンクリートや赤レンガ、強化プラスチックなどにも対応可能です。
12.EZARC(イザーク) レシプロソー替刃 R978HM 225mm 3本入
価格：4,780円（3本入り）
切断する材質：金属（厚肉金属・鋳鉄・合金鋼）
刃の厚さ：1.2mm
サイズ：225mm
重さ：160g
鋳鉄や厚肉金属など負荷の大きい金属でも切断できる金属用の替刃です。超硬カーバイドチップを搭載しているので通常のバイメタルブレードよりも最大50倍の寿命があります。また、超硬チップによりブレードがねじれた状態でも切断可能です。
13.EZARC(イザーク) 超硬刃 レシプロソー 替刃 1本入
価格：2,980円
切断する材質：ALC・モルタル
刃の厚さ：1.5mm
サイズ：300mm
重さ：190g
超硬カーバイド技術を採用したALCやモルタルの切断用替刃です。超硬チップを溶接技術で2.5mm厚に増加させることで利用中の安定性が保たれます。さらに長寿命化も実現しました。刃は1インチあたり2山の設計になっているので、モルタルやALCも効率的に切断できます。
14.ベッセル(VESSEL) レシプロソーブレード BR-0420-1
価格：464円
切断する材質：ALC
刃の厚さ：1.27mm
サイズ：200mm
重さ：31g
ALC解体作業を重視した替刃です。歯が波上に配置されているため、バリも少なく静かで効率的な切断ができます。切断面の仕上がりも滑らかです。刃厚1.27mmの厚刃仕様なので切断時に力が伝わりやすく重負荷作業に向いています。コバルトが含有された刃先はALCだけでなく釘入りの木材やステンレスもスムーズに切断可能です。
15.Vearter レシプロソー替刃 S1130HM 1枚入
価格：1,899円
切断する材質：金属用（厚肉金属・鋳鉄・合金鋼）
刃の厚さ：1.5mm
サイズ：225mm
重さ：50g
金属用（厚肉金属・鋳鉄など）の替刃です。超硬合金製の歯は個別に溶接されているので重い解体作業に必要な柔軟性と衝撃に対する強度があります。また、1インチあたり8歯の設計で高合金建築鋼やステンレス鋼、鉄筋、自動車用ビームなど解体用途の様々な金属の切断に最適です。
レシプロソーの替刃には互換性がある
レシプロソーの替刃には互換性があります。取り付け部の形状は次の2種類です。
- Aタイプ 取り付け部に穴が開いている（スタンダードタイプ）
- Bタイプ 取り付け部に穴が開いていない
Aタイプ、Bタイプともに形状寸法は各社共通です。主流はAタイプでレシプロソー機種に関わらず、すべてのメーカーの主力機種で取り付け出来ます。Bタイプは小型のレシプロソーの一部で取り付けが可能です。ジグソーの刃と互換性を持つものもあります。
【まとめ】用途に合わせたレシプロソーの替刃を選び作業を効率よく進めよう！
レシプロソーの替刃は切断する材料や刃の寸法（長さ・厚さ）で選択するのが一般的です。建築物の解体などで使用する場合やDIYなど作業の目的によっても替刃の選び方は変わります。最適な替刃を選択して作業にあたれば作業効率も向上できるでしょう。なお、替刃の取り付け部は共通規格となっているので主流のレシプロソーであればどの機種でも取り付けられます。
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