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国による労働者への働き方改革が進められていますが、建設業も同様に行われています。
2019年4月から法改正が始まり、労働時間の上限が規制されました。事業・業種によって上限規制の猶予があり、建設業は5年間の猶予措置期間があります。
2024年4月からは猶予措置期間が無くなるため、建設業も適用になります。この法律についてよくわからないという方もいるでしょう。
今回は、建設業における残業時間の上限規制と計算方法について、変更になった点なども解説していきます。
建設業界の残業代の計算方法
建設業の残業代は「基礎賃金×残業時間×割増率」で算出します。
基礎賃金は通勤手当・住宅手当・家族手当などを除いた金額を用い、1時間あたりの金額は「月の基礎賃金÷(1日の労働時間×月間労働日数)」で計算します。
残業時間は1日8時間、週40時間を超えた分を指し、割増率は法定時間外25%、深夜労働25%、休日労働35%です。
例えば、月給30万円、1日8時間、年間休日120日の場合、年間労働時間は1,960時間、月平均は約163時間となり、時給は約1,840円です。
これに残業時間と割増率を掛けて残業代を求めます。特殊な割増率が適用されるケースもあるため、次で詳しく解説します。
建設業界の残業代の計算手順と計算例
残業代を正確に算出するには、雇用形態ごとの計算方法を理解する必要があります。
時給制・日給制・月給制では基礎賃金の求め方が異なるため、それぞれの計算手順を把握しましょう。ここでは、具体例を用い、各ケースの計算方法を詳しく解説します。
時給制の場合
時給制では、時給額をそのまま基礎賃金として用います。残業代は、基礎賃金に法定割増率を掛けて計算します。
例えば、時給1,000円で1時間残業した場合、1,000円×1.25=1,250円となり、通常の時給に25%の割増を加えた金額です。
残業代は法律で定められた最低割増率以上で支払う必要があります。深夜や休日勤務に該当する場合は、さらに割増率を加算し、条件に応じた計算を行いましょう。
日給制の場合
日給制では、まず日給を時間単価に換算します。
計算方法は、日給額を法定労働時間8時間で割る形です。
例えば、日給10,000円の場合、10,000円÷8時間=時給1,250円となります。これを基礎賃金とし、残業時間と割増率を掛けて残業代を算出します。
2.5時間残業した場合は、1,250円×1.25×2.5時間=3,906円です。計算時には端数処理が必要ですが、最低でもこの金額以上の残業代を支払う必要があります。
休日出勤や深夜勤務が含まれる場合は、さらに割増率を加算し、勤務条件に応じて正確に計算しましょう。
月給制の場合
月給制では、月給を勤務日数と1日の労働時間で割って時給を算出します。
例えば、月給240,000円、月の勤務日数22日、1日8時間勤務の場合は、240,000円÷22日÷8時間=時給1,364円(端数切り上げ)です。
この時給に、残業時間と割増率を掛けて残業代を計算します。
10時間残業した場合は、1,364円×1.25×10時間=17,050円となります。
月給には家族手当・通勤手当・住宅手当などは含めず、これらを除いた金額で計算してください。計算方法を理解しておけば、適正な残業代の確認や請求が可能です。
深夜・休日手当が発生する場合
深夜や休日勤務が時間外労働と重なる場合は、割増率を合算して計算します。
組み合わせによって支払額が大きく変わるため、条件ごとの正しい割増率を把握しておくことが大切です。
主な割増率は、以下の通りです。
項目 | 割増率 |
時間外労働 | 25%以上 |
月60時間超の時間外労働 | 50%以上 |
休日出勤 | 35%以上 |
深夜労働(22時~5時) | 25%以上 |
時間外+深夜労働 | 50%以上 |
深夜労働+休日出勤 | 60%以上 |
月60時間超の時間外+深夜労働 | 75%以上 |
例えば、休日の深夜に勤務した場合は、休日出勤35%と深夜労働25%を合算した60%以上の割増率が適用されます。
勤務条件に応じた正しい合算計算を行うことが、適正な給与支払いに欠かせません。
2024年4月から建設業界で残業の上限規制が導入
建設業、自動車運転の業務、医師という事業・業種については残業時間の上限規制に5年間の猶予措置期間が設けられました。
しかし、2024年3月で猶予期間が終了し、2024年4月から施行となります。これまで、残業時間が多い傾向にある建設業界ですが、残業時間の上限規制が導入されることになるため、法律を遵守する必要があります。
建設業界の残業代の計算方法で2023年から変更された点
2023年4月から中小企業の時間外労働に関する法改正があり、残業代の計算方法も一部変更が適用されています。月60時間を超える残業をおこなった場合の割増賃金の引上げです。月60時間未満であれば改正による計算方法の変更はありません。
ここからは、2023年4月の法改正で変わった点や残業代計算の方法についてご説明いたします。
月60時間超の時間外労働の割増率の引き上げ
月60時間超の時間外労働の割増率の引き上げは2023年4月から施行されています。
2024年4月からは残業時間の上限規制の猶予が終了しますが、その前に時間外労働に対する割増賃金の引上げが施行されています。月60時間を超える時間外労働に対する割増賃金率は50%です。月の残業時間が60時間を超えたときから50%の割増率で支払うことになります。
割増賃金猶予措置の撤廃
2010年4月1日施行の改正労基法では割増賃金率の引上げを決定しました。時間外労働が1か月60時間を超える場合は、割増賃金率50%で計算しなくてはならないとあります。
しかし、中小事業主には猶予措置があたえられ、措置の間は割増賃金率が免除されていました。この措置が2023年4月に撤廃となっています。
建設業界で残業代を計算する際の注意点
建設業界で残業代を正しく計算するには、法律上のルールだけでなく、企業の就業規則や労使協定の内容も把握しておくことが大切です。代替休暇制度や夜勤・休日手当との関係は見落とされやすいポイントです。
ここでは、残業代と休暇制度、各種手当が相互に与える影響について詳しく解説します。
残業代は代替休暇に変更できる場合がある
残業代に対する割増賃金率のご説明をしましたが、次にチェックしたいのが、1か月に60時間以上の時間外労働があった場合、割増賃金を支払う方法以外でも代替休暇を付与する方法があることです。残業した時間分の有給休暇を与える方法です。
割増賃金を支払うか、有給休暇を与えるかについては選んでもらうことができます。
しかし、この方法は必ず労使協定を締結する必要がありますので注意しましょう。有給休暇は半日単位で取得可能と定められています。
代替休暇に使う時間に端数がでる場合は、代替休暇と金銭の支払いか、労働者にに与えられている有給休暇との組み合わせでも取得可能です。
夜勤手当や休日出勤手当に影響しないか確認する
結論として、夜勤手当や休日出勤手当の割増賃金率は同じで変更はありません。深夜割増賃金も同じです。
ただし、月60時間以上の残業をしていて22時以降翌朝の5時までの深夜労働については、割増賃金率は50%から75%へ変更となっています。割増賃金率はしっかりと管理しておきましょう。
給与計算のコストを抑えて効率化する方法
毎月の従業員の給与計算は社内で非常に大切な業務です。給与計算をする方法はソフトの導入のほか、業務を丸ごとアウトソーシングするという方法もあります。アウトソーシングの場合、経理担当者を採用するよりもコストを抑えることができ、業務が属人化することが防げます。
例えばミナジン給与計算アウトソーシングサービスは、プロの担当者が最新の法令を遵守した給与計算を行ってくれるので、令和6年の定額減税や建設業における様々な法改正にも対応しています。
経理業務をアウトソーシングし、社内の人材はコア業務に集中させたいという会社にはとくにおすすめです。
建設業対応の給与計算ソフトおすすめ10選についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
建設業対応の給与計算ソフトおすすめ14選!導入するメリットや選び方を詳しく解説
建設業界の残業時間を削減する方法
建設業界で残業時間を削減するには、現場の生産性向上と業務負担軽減の仕組みづくりが必要です。
複数の方法を組み合わせれば、作業効率の向上と労働環境の改善を同時に実現できます。ここでは、業務の外注化、DX導入、工期の見直しについて詳しく解説します。
業務を外注する
業務を外注すると、残業削減に貢献します。
設計や積算、書類作成などの一部業務を外部の専門業者に委託すれば、現場スタッフはコア業務に専念できます。特に繁忙期や複数現場を同時に抱える場合、外注の活用により作業を分散でき、長時間労働の防止に直結します。
さらに、専門業者の知識やノウハウを取り入れることで、業務品質の向上も期待できます。契約時には納期や成果物の基準を明確にし、トラブルを防ぎながら業務運営を実現しましょう。
建設DXを導入する
建設DXの導入は、残業削減と業務効率化を同時に実現できる有効な手段です。
BIMやクラウド施工管理システムを活用すれば、図面や工程表の共有、進捗管理をリアルタイムで行えます。その結果、紙資料のやり取りや現場間の移動時間を削減でき、情報共有のスピードも向上します。
さらに、AIを活用した工程予測や品質管理システムを導入すれば、作業の無駄や手戻りを抑えることが可能です。
工期の見直しを行う
工期の見直しは、過度な残業を抑えるために欠かせません。
無理なスケジュール設定は長時間労働を招き、品質や安全にも悪影響を及ぼします。そのため、受注前に作業量や人員配置を精査し、現実的な工期を設定しましょう。
施工中も定期的に進捗を確認し、遅れがあれば工程を再調整します。必要に応じて発注者と協議し、工期延長を検討してください。
計画段階から余裕のあるスケジュールを組むことで、残業削減と作業品質の両立が可能です。
建設業の人手不足解消ならツクノビBPOがおすすめ

建設業の人手不足を解消するためには、アウトソーシングサービスの利用もおすすめです。
従業員のリソースがひっ迫している場合や、業務に対応できる人材が不足している場合などは、アウトソーシングサービスを活用すると、少ない工数で業務を実行できます。BPOサービスでは、専門的な知識を持っているスタッフが対応するため、さまざまな業務をスムーズに進められます。
弊社では、建設業の業務に対応している建設業特化のBPOサービス「ツクノビBPO」を提供しています。書類作成や図面の作成、積算業務など、幅広い業務を代行できます。ツクノビBPOでは、倍率200倍の選りすぐりの専任スタッフが対応いたします。
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【まとめ】正しい残業代の計算方法を理解して安心して働ける環境を作ろう
2019年の法改正で労働時間の上限規制がなされ、建設業においては5年間の猶予期間が設けられました。この猶予期間が終わるため、建設業でも2024年4月から36協定の特別条項における残業時間の上限規制が適用になります。
建設業では残業が多く休日が少ないという問題がありました。労働時間の上限規制を遵守することでこの問題を解決していかなければなりません。
また、残業代の計算方法を理解することも大事です。建設業が安心して働ける場所だという環境づくりに取り組んでいくことも必要です。
36協定の書き方や注意点についてはこちらの記事でより詳しく解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
建設業の36協定の書き方は?特別条項や記載例など書き方を徹底解説!
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