モルタルとコンクリートの違いを解説!用途やメリットなども紹介

モルタル コンクリート 違い

みなさまはモルタルとコンクリートの違いをご存じでしょうか。モルタルとコンクリートはよく似ていますが、異なる性質を持っています。セメントとも異なります。材料や強度が異なるため、用途も異なります。特徴に応じて使い分けることが大切です。
本記事では、モルタルとコンクリートの違い、セメントとの違い、モルタルの種類、モルタルで仕上げるメリットを解説します。

モルタルとコンクリートの違い

以下の3点からモルタルとコンクリートの違いを解説します。

  • 原材料
  • 強度
  • 用途

原材料

モルタルとコンクリートは原材料が異なります。モルタルの原材料はセメント、水、砂です。一方でコンクリートはセメント、水、砂に砂利が加えられます。コンクリートに含まれる粒径5mm以上の砂利を「粗骨材」と呼びます。粗骨材の有無がモルタルとコンクリートの原材料の主な違いです。両者に含まれるセメントは、石灰石に粘土、硅石、酸化鉄などを混ぜて作られます。

強度

強度もモルタルとコンクリートでは異なります。砂利が含まれていないモルタルは一般的にコンクリートよりも強度が高いとされています。しかし、ひび割れが発生しやすいことが欠点です。砂利が含まれているコンクリートはモルタルよりも強度が低いといわれていますが、建物の基礎として十分な強度を持っています。圧縮される方向にかかる力には強い一方で、引っ張られる方向にかかる力には弱い傾向にあります。

用途

モルタルとコンクリートで用途も異なります。それぞれの用途を以下に解説します。

モルタル

モルタルは建物の外壁や床の表面仕上げに使われることが多くあります。砂利が含まれていないため、乾燥後になめらかに仕上がるためです。なめらかなペースト状で扱いやすいため、コテで装飾を付けたり型押しして模様を付けたりも可能です。また、なめらかさを活かして石材、タイル、レンガなどの接着剤・目地材に使われることもあります。

コンクリート

コンクリートの主な用途に、鉄筋コンクリートが挙げられます。引っ張られる方向の荷重に弱いというコンクリートの弱点を補うために鉄骨が備えられていることが特徴です。また、コンクリートは圧縮方向の荷重に強いので、建物の基礎にも多く使われます。そのほかにも側溝、土管、電信柱、コンクリートブロックなどにも使われます。

コンクリートブロックの種類や用途は、こちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
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セメントとの違い

モルタルとコンクリートがセメントとどう違うのかを扱いの注意点とともに解説します。

セメントの性質

セメントは、モルタルとコンクリート両方に含まれている灰色の粉末です。セメントの主原料は石灰石で、およそ70~80%を占めています。そのほかに粘土、硅石、酸化鉄などが含まれています。水を加えると化学反応が始まり、熱を発しながら硬化することがセメントの特徴です。モルタルやコンクリートのように様々な材料と混ぜ合わせることで、強度や扱いやすさが変わります。

セメントを扱うときの注意点

粉末のセメントは、空気中の水分と化学反応を起こして劣化することがあります。劣化したセメントは、水を加えても硬化しなかったり、硬化しても脆かったりします。一度開封したセメントは、速やかに使い切りましょう。保管する場合は、風通しがなく、湿気の少ない場所で保管してください。また、セメントが目や鼻、皮膚に付着すると、炎症が引き起こされる恐れがあります。セメントが身体に付着したら、速やかに洗い流しましょう。

モルタルの種類

モルタルの種類がいくつかあります。

  • セメントモルタル
  • 無収縮モルタル
  • ポリマーセメントモルタル
  • 樹脂モルタル
  • インスタントモルタル
  • カラーモルタル

それぞれの特徴を解説します。

セメントモルタル

セメントモルタルは、比較的安価で一般的なモルタルです。プレーンモルタルと呼ぶこともあります。

無収縮モルタル

無収縮モルタルは、固まるときに収縮せず、ひび割れが起きにくいモルタルです。ほかのモルタルよりも粘度が低いため、隙間への充填やひび割れの補修に向いています。比較的コストが高いことがデメリットです。

ポリマーセメントモルタル

ポリマーセメントモルタルは、セメントモルタルにポリマーが配合されているモルタルです。ポリマーにより接着性や曲げに対する強度が高められています。下地材や目地材として使われることが多くあります。

樹脂モルタル

樹脂モルタルは、セメントの代わりに樹脂が配合されたモルタルです。弾性があり、ひび割れが起こりにくいことが特長です。防水性も優れていることから、キッチンや洗面台などの水回りに多く使われています。高性能なだけコストが高いことが欠点です。

インスタントモルタル

セメントと砂があらかじめ調合されたモルタルがインスタントモルタルです。セメントと砂の配合比率を変えられませんが、水を加えるだけで簡単に利用できます。家庭でのDIYで利用されることが多くあります。

カラーモルタル

カラーモルタルは、白色のセメントに着色料が配合されたセメントです。一般的なセメントは、鉄分が含まれているため灰色です。灰色のセメントでは、着色料を混ぜてもきれいに発色しないため、鉄分が少ない白色のセメントが使われています。白色や黒色、ベージュ、ブラウン、オレンジといったカラーバリエーションがあります。

モルタルで仕上げるメリット

モルタルで仕上げるメリットは主に以下の2つです。

  • 高いデザイン性
  • 耐火性

それぞれの内容を解説します。

高いデザイン性

モルタル仕上げのメリットの1つに、高いデザイン性が挙げられます。モルタルを使うと、砂利が含まれているコンクリートよりも、表面がなめらかに仕上がります。モルタルで床を仕上げれば、おしゃれで高級感のある雰囲気になるでしょう。なめらかで扱いやすいため、コテで装飾を付けたり型押しで模様を付けたりして、自由なデザインを楽しめます。

耐火性

耐火性が高いこともモルタル仕上げのメリットです。モルタルはセメントと砂という燃えない材料で構成されています。1,000度以上の高温にも耐える耐火モルタルもあります。モルタルは建築基準法で不燃材料として認められているので、耐火・耐熱性能を求められる壁にも使用可能です。暖炉やピザ窯、焼却炉にも使われています。

【まとめ】モルタルとコンクリートの違いをよく知ってそれぞれの特徴を把握しよう

モルタルとコンクリートの違い、モルタルの種類、モルタルで仕上げるメリットを解説しました。モルタルには砂利が含まれていない一方でコンクリートには砂利が含まれています。砂利の有無で強度や扱いやすさが大きく異なり、用途も変わります。なめらかで扱いやすいモルタルを仕上げに使えば、独自のデザインを実現できるでしょう。モルタルとコンクリートを適切に使い分けるために、ぜひ本記事を参考にしてください。

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