【2024最新】一人親方の日当はいくら?職人単価表と日当を上げるためのポイントを解説

一人親方の日当はいくら?職人単価表と日当を上げるためのポイント

一人親方の日当はいくらなのでしょうか?日当の参考になるのは、国が公共工事の積算に用いる「公共工事設計労務単価」です。今回は、国土交通省から発表されている「公共工事設計労務単価」データを元に、職種別の日当と日当を上げるためのポイントを解説していきます。

一人親方の日当相場を解説!

一人親方の日当を決める要素は主に3つあります。

  • 職種
  • 地域
  • 経験

日当は特に、地域による差が大きくなります。都会は高層建築工事が多く、物価も高いうえに人手が少ないので日当は高くなります。一方、地方では低層アパートや個人宅の建築がメインになるので、単価は下がる傾向にあります。

相場については、一人親方の経験や資格、業種によって差はありますが、16,000円~50,000円の幅になります。

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【職種別】一人親方の日当の相場

国土交通省の参考資料をもとに、解説します。こちらは各職種ごとに労務費の単価が掲載された公共工事における単価です。もちろん民間工事と公共工事で単価は異なりますが、こちらの単価が一つの日当の目安になっているのも事実です。

東京都の単価を一部抜粋してみた所、軽作業員17,600円、運転手(特殊)28,900円、大工28,800円となっています。

職種単価
特殊作業員28,300円
普通作業員25,400円
軽作業員17,600円
造園工25,900円
とび工31,200円
石工31,400円
ブロック工29,200円
電工30,100円
鉄筋工30,900円
鉄骨工28,000円
塗装工32,700円
運転手(特殊)28,900円
運転手(一般)23,600円
型枠工30,000円
大工28,800円
左官30,800円
はつり工28,600円
防水工34,200円
板金工32,400円
内装工31,300円
交通誘導警備員A19,000円
交通誘導警備員B16,600円
東京都の職種別公共工事設計労務単価※一部抜粋
国土交通省「令和6年3月から適用する公共工事設計労務単価について」を元に作成https://www1.mlit.go.jp/report/press/content/001724088.pdf

公共工事設計労務単価とは

公共工事設計労務単価とは、国が公共工事の積算に用いる労務単価のことです。

国土交通省によると、公共工事の発注に必要となる予定価格は、過去の取引価格、市況を考慮して決定することになっています。

農林水産省及び国土交通省では、公共工事の予定価格の積算に必要な労務単価を決定するため、公共事業に従事した労働者に対する賃金の支払い状況を毎年定期的に調査しています。

公共工事設計労務単価の構成

国土交通省「公共工事設計労務単価」と「雇用に伴う必要経費」の関係
https://www1.mlit.go.jp/report/press/content/001724088.pdf

公共工事設計労務単価は、次の4つで構成されています。

  1. 基本給相当額(個人負担分の法定福利費を含む)
  2. 基準内手当(作業内容に対する手当)
  3. 臨時の給与(賞与など)
  4. 実物給与(食事など)

一方、以下の5つの必要経費は公共工事設計労務単価に含まれていません。事業主が下請代金に必要経費分を計上しなかったり、下請代金から必要経費を値引いたりすることは不当行為にあたりますので注意しておきましょう。

  1. 時間外、休日及び深夜労働における割増賃金
  2. 通常の作業条件又は作業内容を超えた労働に対する手当
  3. 事業主負担分の法定福利費
  4. 労務管理費等
  5. 現場作業にかかる経費(安全管理、研修訓練の費用等)

単価の平均値は12年連続の上昇

国土交通省「令和6年3月から適用する公共工事設計労務単価について」
https://www1.mlit.go.jp/report/press/content/001724088.pdf

公共工事設計労務単価は2013年以降12年連続の引き上げとなっています。

また、2024年度は全国全職種加重平均値が23,600円となり、2023年度から5.9%の引き上げとなりました。公共工事において広く一般的に従事している主要12職種では、加重平均値が22,100円でした。

建設業に特化した業務支援サービスを行うツクノビの意見としては、12年連続の単価上昇について職人の絶対数が減っていることによる職人の価値向上が起因していると考えています。当社でお付き合いしている一人親方の方々も引く手数多の状況で、仕事が選べる状況になってきている感覚があります。

一人親方が日当を上げる5つのポイントを紹介

ここまで職人の日当の金額について解説してしてまいりましたが、次はその日当を上げるためのポイントを解説します。日当を上げるためのポイントは5つあります。

  1. 単価を上げるために個人の価値を高める
  2. 日当が高い職種を選ぶ・増やす
  3. 日当が高い仕事を受注できる地域を選ぶ
  4. 仕事のマッチングサイトを活用する
  5. WebサイトやSNSで集客・営業をする

順番に解説していきます。

単価を上げるために個人の価値を高める

単価を上げるためには資格、人脈、経験により個人の付加価値をプラスしていくことが大切です。それぞれ説明していきます。

資格の取得

大工をするにあたって必須の免許や資格は特にありませんが、持っていれば有利になる資格はいろいろとあります。例えば、建築士の資格があれば、図面を自分で作成するまではいかなくても、仕事を依頼する側から設計に詳しいと理解され仕事も取りやすくなることでしょう。

人脈を大切にする

人付き合いを大切にして、人脈を広げることで案件を得ることができます。古くからの知り合いや既存のお客様とつながりを持つことも大事ですが、新規開拓をすることで収入があがることもあります。

そのためにはどんな忙しい時でも、依頼されたら手を差し伸べてあげることです。忙しい時ほど期待以上の仕事をすると評価が上がり、暇な時期になっても仕事が殺到してきます。その結果、仕事を選べるようになり、初めて単価の高い仕事を受けることができます。

経験を積む

経験年数によっても単価は変わります。正確に早い仕事ができれば案件の数もこなすことができ、そのことが評価に繋がり仕事が集まってきます。そして単価の高い案件を選ぶようになれば、少ない仕事量でも収入を上げることはできます。

日当が高い職種を選ぶ・増やす

職種を変えることも1つの方法です。大工とは全く違う職種に転職は難しいですが、似たようなジャンルだとすでに持っている技術で転職は可能です。仕事上、他の仕事の手伝いをすることはあります。

そこから技術を覚えていき、その職種の単価が高ければ徐々に仕事を取っていきましょう。1つの職種だけでなく、いろんな分野の仕事ができればマルチに対応できるので依頼も増え、単価を上げることができます。

日当が高い仕事を受注できる地域を選ぶ

九州や四国の一人親方が急に東京などで仕事をもらうことは難しいですが、近くの地域の方なら可能です。新規開拓をするので容易なことではありませんが、少しの移動と営業でできます。遠すぎると移動費もかかるので、近くの都会から営業をしていきましょう。

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仕事のマッチングサイトを活用する

今の時代ではマッチングサイトを利用することも有効です。マッチングサイトは依頼主と職人を繋ぐサイトです。たくさんの依頼主が仕事を登録しているので、その中から提案をして仕事を受注するという流れになります。

時間はかかりますがコツコツと仕事を受ければ評価が上がり、数年後には単価を大きく上げることができるでしょう。

WebサイトやSNSで集客・営業をする

WebサイトやSNSを使いましょう。ホームページを作って実績や施工例、お客様からの質問などを掲載すればどんな仕事ぶりなのかをアピールできます。またSNSでハッシュタグ「♯」をつけて仕事を依頼すれば、そこから連絡をもらえることもあります。

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【まとめ】一人親方の日当相場は職種や地域によって異なる。単価を上げるために技術・資格・経験を磨いてくことが重要

一人親方の日当は職種や地域、経験によって異なります。年々職人単価は上がってきていますが、さらに単価を上げるためには経験・技術はもちろんのこと、資格を取得することが有利になることもあります。自分の価値を向上させ、一人親方の日当アップに繋げましょう。

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