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設備を安全に稼働させるために欠かせない存在の1つが、設備保全管理システムです。導入を検討していても、たくさん種類があるためにどれを選べばよいか分からないという方も多いのではないでしょうか。そこで、今回は設備保全管理システムの基本的な機能や選び方について解説します。
設備保全管理システムとは?
設備の稼働が安定した状態を保つために必要な日々のメンテナンスや、保全計画の策定、部品の管理などの一連の業務を支援するシステムを、設備保全管理システムと言います。
Computerised Maintenance Management Systemの頭文字をとって、「CMSS」と略されるケースもあります。工場や事業所の設備の管理業務を効率化と高精度化するシステムです。
設備保全管理システムはなぜ重要なのか
システムを利用することで、業務の大幅な効率化が期待できます。従来の保全管理業務だと、紙やExcelの点検表を利用してデータを記録しなければなりませんでした。時間がかかるだけでなく、記入漏れや記載ミスなどが起こるリスクも高く、トラブルが起こった際は保全計画が大幅に遅延するケースも珍しくありませんでした。
しかし、設備保全管理システムを導入すれば、点検や進捗管理がシステム上で行えるため、人為的なミスが発生するリスクが軽減されます。さらに、タブレットやスマホで撮影した写真をそのままアップロードできるため、点検の記録もより精度の高いものにできるようになったのです。
設備保全管理システム2!
設備保全管理システムの導入形態は、大きく以下の2タイプに分類できます。自社のニーズにマッチした形態の者を選びましょう。
- クラウド型
インターネット上のサーバーを利用する形態。ネットさえあれば端末を選ばず利用できる。 - オンプレミス型
自社内にサーバーや通信回線、運用システムを構築し運用を行う形態。セキュリティ面で強い。
設備保全管理システムの基本機能
設備保全管理システムに搭載されている基本的な機能は、以下の通りです。以下で詳細を解説します。
- 保全計画管理機能
- 機器台帳管理機能
- 保全履歴管理機能
- 点検管理機能
- 交換部品・在庫管理機能
- 修理案件管理機能
- 集計・分析管理機能
- レポート・ダッシュボード機能
- 図書管理機能
保全計画管理機能
設備保全の計画を立案、さらに実際の運用状況に合わせて内容を調整しながら使用できる機能です。設備保全管理システムの核となる機能なので、導入を検討する際は操作性や利用可能な機能についてしっかりチェックしましょう。計画の実施時期や対象となる設備や機種などを指定して事前の登録した情報から自動的に保全計画を作成できる機能や、運用時の社内の状況や予算を考慮して計画の調整ができる機能を搭載したシステムもあります。
機器台帳管理機能
保全の対象となる機器を、自由に検索できる機能です。検索条件は、メーカーや型番だけでなく、設置された年月や保守点検担当者など豊富に揃えられています。検索機能だけでなく、機器の共通の仕様や構成品の使用などを管理できるシステムもあります。機器の設置場所や詳細を正確に把握できるようになるため、買い替え時期が適切に管理できるようになります。
保全履歴管理機能
メンテナンスしてきた履歴を、カレンダー機能などで記録する機能です。メンテナンスの周期や履歴から、自動的にカレンダーを作成できるシステムもあります。周期を記録すれば、時期が近くなった際にアナウンスを行うことや、必要な保全内容を定義させることもできます。
点検管理機能
機器のメンテナンスや日常の点検の結果を、スマートフォンやタブレットから入力できる機能です。従来紙ベースの点検表にメモして、後で事務所に戻りExcelの点検表に入力していた業務を、スマートフォンなどから完了できるようになりました。システムによっては、写真も同時に登録できるものもあります。
交換部品・在庫管理機能
機器の部品の交換周期の登録や、交換した履歴を記録できる機能です。それだけでなく、部品の在庫数が記録できる機能もあります。部品を適切に交換できるかは、機器の安全管理において非常に重要です。システム上で行うことで、部品の劣化による事故やトラブルの発生を未然に防ぎます。
修理案件管理機能
修理が発生してから修理依頼、工事完了するまでの一連の流れを記録できる機能です。懸案工事や依頼事項を起票することで、手つかずになる状況を防ぎます。修理案件管理をシステム上で行うことで、備忘録となるだけでなく修理の進捗状況を適切に把握できるため、各タイミングで適切なアクションを取れるようになります。
集計・分析管理機能
各機器のメンテナンスの履歴や、修理に対応した履歴などを集計し、グラフなどにデータ化して出力できる機能です。日々の保全業務の結果を可視化することで、通常は気づかないような機器の異常に気づけるケースもあるため、重要な機能と言えるでしょう。データシートにマクロや計算式を埋め込めば、再利用することも可能です。
レポート・ダッシュボード機能
さらに様々な機器の分析結果をグラフ化し一つの画面にまとめる機能を、ダッシュボード機能と言います。マクロな視点でメンテナンス結果を把握することで、現状の改善に必要な指標を測定できるという効果があります。さらに、保全結果をミクロ視点で分析できる機能を搭載しているものもあります。
図書管理機能
文書や写真や動画など、保全管理に関する様々なデータをシステム上で保管できる機能です。システム上に保管することで、紛失のリスクが軽減できるだけでなく、紙ベースで保管するひつようがなくなるため省スペース化や、印刷やファイルやキャビネットのコストの削減にもつながります。紙ベースのデータの保管場所を記録できる機能もあります。
設備保全管理システムを選ぶ際のチェックポイント
設備保全管理システムには、多彩な機能があり保全に関するあらゆる業務を効率化します。しかし、全ての機能をチェックして選ぶ時間がないという方も多いのではないでしょうか。そこで、設備保全管理システムを選ぶ際にチェックすべきポイントを、以下で3つにまとめました。
- 作業依頼に対応できるか
- 自社の業務をカバーできるか
- 計画の自動作成ができるか
作業依頼に対応できるか
規模の大きい工場や事業所では、保全業務担当者が複数人いるケースがあります。そのような場合、担当者に特定の業務を依頼するというフローが複雑になるケースも珍しくありません。保全管理システムには、作業者を指定して保全管理業務や報告書の作成依頼を行えるものもあります。また、現場から修理の依頼を受けられるという機能を搭載しているシステムもあります。
自社の業務をカバーできるか
自社の業務範囲をカバーできているか否かはチェックしましょう。例えば、汎用型のシステムでは、建設業界の保全業務をカバーしきれない可能性もあります。自社の機器や保全業務のルーティーンをフィードバックし、どのような機能があれば業務効率化につながるかを書き出すなどして整理しましょう。そうすることで、必要な機能が明らかになり、導入後のミスマッチを防げます。
計画の自動作成ができるか
過去のメンテナンスの履歴から、計画が自動作成できるシステムだと便利です。各機器ごとに適切な保全計画を作成するのには、多くの時間を要するだけでなく抜け漏れなどの人為的なミスがあれば大きなトラブルにつながるというリスクもあります。事務作業の時間を軽減することで時間外労働の軽減につながり、働き方改革に適応できるというメリットも期待できます。
おすすめの設備保全管理システム12選
1つ1つのシステムを調べる時間がないという方のために、おすすめの設備保全管理システムを以下で12個選定しました。
- Impulse
- MONiPLAT
- ミロクルカルテ
- MENTENA
- eMaint CMMS
- eServ
- SMART TPM
- SmartFAM
- COLMINA 設備保全管理 PLANTIA
- EQSURV Manager
- Maintenance Station
- 設備保全管理支援システム
Impulse
引用元:https://www.brains-tech.co.jp/impulse/
タイプ:クラウド型
Impulseはブレインズテクノロジー株式会社が運用する、2014年にリリースされた設備保全管理システムのパイオニアとも言える存在です。特許を取得したAIが予知保全や保守から品質管理・改善までの一連の保全管理業務をサポートします。汎用型ではありますが、建設業の煩雑な業務にも対応しており、以下のシーンで利用されます。
- 機器の電流や電圧、荷重からの予兆検知
- 空調設備の劣化検知や最適化
- ワイヤーの状態を監視
- 建設後のオフィス空調電力の最適化
- 建設資材の物体認識による工程把握
MONiPLAT
引用元:https://moniplat.com/
タイプ:クラウド型
MONiPLATは株式会社バルカーが運用する設備保全管理システムで、アプリを利用してスマートフォンからも点検作業や承認申請を行えることが魅力です。全設備の定期保全と状態ベース点検を行えるだけでなく、以下の特徴があります。
- 20設備まで月額料金無料で定期保全業務
- スマートフォンから入力したデータから自動でグラフや報告書化
- 機器の異常が予兆されたらメールでお知らせ
- 管理者承認は柔軟に設定可能
- SSLやWAFを導入した万全のセキュリティ
ミロクルカルテ
引用元:https://miroclkarte.mirocl.net/
タイプ:クラウド型
ミロクルカルテは株式会社ミロクリエが運用するシステムで、シンプルで安価な料金体系が魅力の設備保全管理システムです。デジタルに馴染みがない人でも使いやすい操作性も魅力です。代表的な機能は以下の通りです。
- メンテナンス計画の作成
- 作業データの蓄積やグラフ化
- 作業履歴の検索
- 部品の在庫管理
- QRコードで該当施設にアクセス
- ユーザー、グループ管理機能
- コメント機能
MENTENA
引用元:https://mentena.biz/
タイプ:クラウド型
MENTENAは八千代エンジニヤリング株式会社が運用する設備保全管理システムです。スマートフォンやタブレットからも入力できる、分かりやすい画面が魅力です。初期費用が不要の定額制のため、導入しやすいというメリットもあります。代表的な機能は以下の通りです。
- 写真・資料の一括アップロード
- 在庫管理や進捗をグラフにして可視化
- データを分析し保全計画の自動出力
- 資産台帳、データ管理の一元化
- 在庫管理
- 現場担当者の監理
eMaint CMMS
引用元:https://emaintcmms.com/ja/
eMaint CMMSはフルーク株式会社が運用する、様々な言語・通貨に対応できる柔軟性が特徴の設備保全管理システムです。複数の現場の作業指示やメンテナンス作業のスケジューリングが容易に行えます。代表的な機能は以下の通りです。
- 業務の優先順位づけや作業指示ができるワークマネージメント機能
- 重要度を階層づけながらメンテナンスや故障対応ができるアセットマネジメント機能
- 自動スケジューリング機能
- 在庫管理機能
- ダッシュボード機能
eServ
引用元:https://www.yokogawa.co.jp/solutions/solutions/oprex-transformation/oprex-asset-management-and-integrity/eserv/#%E8%A9%B3%E7%B4%B0__%E6%A6%82%E8%A6%81
タイプ:クラウド型
eServは横河電機株式会社が運用する2023年度TPM優秀商品賞・実効賞を受賞した実績のある設備保全管理システムです。Chatterという企業内で使用できるSNSと連動し、現場写真や異常の気づきなどを共有できる利便性が特徴です。その他の機能や特徴は以下の通りです。
- 設備台帳管理機能
- 保全効果測定
- 統計解析機能
- 機器のマスタ登録機能(機器のシリアルNo.を入力するだけで対応)
- 機器故障時に自動で互換性のある機器を抽出、提案
- 不足する機能はカスタム開発で実現可能
- マルチ通貨、英語にも対応
SMART TPM
引用元:https://www.tin-nagano.co.jp/tpm/
タイプ:オンプレミス型
SMART TPMは株式会社テクニカルイン長野が運用する、低価格でありながら日英多言語対応の設備保全管理システムです。PDCAサイクルに沿った機能で、保全活動を効率的にサポートします。代表的な機能や特徴は以下の通りです。
- 設備台帳機能
- ファイリング機能
- 定期保全機能
- 事後保全機能(修理)
- ダッシュボード機能
- 工場や棚番に紐づけた部品管理機能
- 不具合の予知保全機能
- 保全計画の自動作成機能
- 豊富な検索項目
- 過去の修理事案が検索できるサポートディスク機能
SmartFAM
引用元:https://info.hitachi-ics.co.jp/product/smartfam/
タイプ:オンプレミス型
SmartFAMは株式会社日立産業制御ソリューションズが運用するPDCAサイクルの実現に必要な機能をオールインワンで提供する設備保全管理システムです。他のシステムと連携できる柔軟性や、タブレットやスマートフォンから確認できる便利さが好評です。代表的な機能は以下の通りです。
- 設備台帳機能
- 点検履歴・故障履歴管理機能
- 計画管理機能
- 在庫・棚卸管理機能
- 統計・分析機能
- ロケーション管理機能
- 予実算管理機能
COLMINA 設備保全管理 PLANTIA
引用元:https://www.fujitsu.com/jp/services/application-services/enterprise-applications/industry/ecm/plantia/
タイプ:オンプレミス型
COLMINA 設備保全管理 PLANTIAは富士通株式会社が運用する35年以上の実績を誇る設備保全管理システムです。保全業務の発展に応じたICTを活用することで、段階的に保全業務を実現します。代表的な機能は以下の通りです。
- 設備台帳管理機能
- 保全計画管理機能
- 保全カレンダー自動生成機能
- 保全履歴管理機能
- 修理依頼機能
- 懸案工事の起票機能
- 点検管理機能
EQSURV Manager
引用元:https://www3.toshiba.co.jp/tst/solutions/manager/manager.htm
タイプ:オンプレミス型
EQSURV Managerは東芝システムテクノロジー株式会社が運用するPDCAサイクル全般をシームレスに連携してサポートする設備保全管理システムです。企業の運用に合わせてカスタマイズもできます。代表的な機能は以下の通りです。
- 設備台帳管理機能
- 保全計画作成機能
- 点検実施・記録確認機能
- 設備状態参照機能
- 懸案管理機能
- 設備カルテ機能
- 作業事前通知、作業フォロー通知機能
- データ出力機能
- 長期ビューア機能
Maintenance Station
引用元:https://www.fujielectric.co.jp/products/maintenance/maintenance_station/index.html
タイプ:オンプレミス型
Maintenance Stationは富士電機株式会社が運用する、設備保全業務に必要な機能が集約された設備保全管理システムです。現場に合わせて管理項目を自由に変更できるため、入力項目を省略化できます。代表的な機能は以下の通りです。
- 設備管理機能
- 点検管理機能
- 故障管理機能
- コスト管理機能
- 集計・分析管理機能
- 交換部品・在庫管理機能
設備保全管理支援システム
引用元:https://www.kobelco-em.jp/product/infosystem/equipment.html
タイプ:オンプレミス型
設備保全管理支援システムは株式会社コベルコE&Mが運用する長年の保全業務で培ったノウハウや技術を生かして作られた設備保全管理システムです。様々なプラントや生産設備に対応できる柔軟さを持ちながら、保全業務のPDCAサイクルを総合的にサポートします。代表的な機能は以下の通りです。
- 対象機器の管理台帳機能
- 工事管理機能
- 点検管理機能
- 故障履歴管理機能
- 予備品管理機能
- 設備診断機能
- 故障履歴管理機能
ゼネコンの施工管理とは?仕事内容や求められるスキルなども解説
【まとめ】自社に合った設備保全管理システムを選んで業務効率化につなげよう
設備保全管理システムの選び方やおすすめのシステムを紹介しました。設備保全管理システムを導入することで、今まで手書きやExcel入力で行っていた業務が効率化されるだけでなく、自動スケジュール作成機能や故障の予測などで、今まで以上に正確に機器を管理・メンテナンスできるようになります。自社にマッチしたシステムを導入して、保全作業を効率化しましょう。
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