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重要な施工管理項目の1つに、出来形管理が挙げられます。正しく施工したことを客観的に示すために、適切に出来形管理表を作成することが重要です。
注意しながら出来形管理表を作成しないと、再検査や再施工を求められるかもしれません。
本記事では、出来形管理表の重要性、作成手順、効率よく作成する方法などを解説します。初めて出来形管理表を作成する人は、ぜひ本記事を参考にしてください。
出来形管理表の基本
出来形管理表の概要と重要性を解説します。
出来形管理表の概要
出来形管理は、重要な施工管理の1つです。出来形管理によって、施工対象物が仕様どおりに完成しているか判定します。例えば、施工対象物に関して以下の項目を出来形管理で管理します。
- 長さ
- 幅
- 高さ
- 面積
- 体積
- 位置
管理対象の測定内容をわかりやすく示した書類が出来形管理表です。出来形管理表の作成によって「どこを」「どのように」測定したかが記録として残ります。
一般的に、出来形管理表と実測時に撮影した写真をセットで管理します。測定用のスケールと測定値が記載された黒板が写った写真が必要です。
出来形管理表の重要性
建設工事では、どこでどんな施工をしたのか明確に説明できるようにしなければなりません。工事が進むと外からは見えなくなる箇所もあるため、施工するたびに内容を記録しておくことが大切です。
出来形管理表を適切に作成し残しておくことで、施工に問題ないことを発注者や監督職員に具体的に説明できます。
また、竣工検査時に出来形管理表を見せることで、自社の施工内容を客観的に示せます。自社にあらぬ疑いがかけられた際にも、出来形管理表が役立つでしょう。自社を守るためにも出来形管理表を適切に作成・管理することが重要です。
出来形管理表の作成手順
以下の手順で出来形管理表を作成します。
- 工事の概要の記入
工事の種類、施工日時、施工者、使用材料などを漏れなく記載する - 実測
- (必要に応じて)写真撮影
測定日時や測定値が記載された黒板と、ゼロ点がわかるように設置されたスケールを測定対象物とともに撮影する - 測定値の記録
設計値とともに、管理表に漏れなく測定値を記載する
撮影した写真と管理表に記載された測定値に整合が取れていないと、検査時に不整合とみなされ、再提出・再測定を求められるかもしれません。不備がないように注意しながら写真撮影や記入をしましょう。
出来形管理表の書き方・記入例
神奈川県の県土整備局が発行している「土木工事書類作成マニュアル」の「5-2出来形管理」を例に、出来形管理表の書き方を解説します。
マニュアルには、施工対象物が規格を満たしているか、ばらつきは許容できるかを重視する旨が記載されています。出来形管理表で以下の項目が記載されていないと、検査時に指摘を受けるかもしれません。
特に、規格値と測定値以外の項目も評価していることに留意しましょう。
- 規格値
- 設計値
- 平均値
- 最小値
- 最大値
- 最頻値
- データ数
- 標準偏差
また、出来形管理表に日時、天気、気温といった測定に関わる条件を忘れずに記入しましょう。
対象物や環境によって必要なデータが異なります。マニュアルを参考に、測定対象物に適した出来形管理表フォーマットを作成することをおすすめします。
出来形管理表を正しく書くためのチェックリスト
出来形管理表を正しく書くために、チェックリストを活用しましょう。チェックリストを活用することで、抜け漏れや誤りを防げます。
例えば、以下のようなチェックリストが考えられます。
- 単位が統一されているか
- 日付や施工者といった工事情報が正しく記入されているか
- 測定対象物とともにスケールと黒板が写真に写っているか
- 撮影した写真は鮮明か
- 黒板に記載された数値と管理表に記入した数値が整合しているか
- 安全でない行動が写真に写っていないか
自社で過去に発生したミスを反映してチェックリストを作成することが大切です。また、新たなミスが発生するたびにチェックリストを見直しましょう。
出来形管理表を効率よく書く方法
出来形管理表を効率よく書く方法は主に以下の3つです。
- テンプレートを活用する
- アプリやシステムを活用する
- 外注する
それぞれの内容を解説します。
テンプレートを活用する
出来形管理表を効率よく書くために、テンプレートを活用しましょう。
施工のたびに出来形管理表のフォーマットを作成することには多大な労力がかかります。似たような施工内容であれば、フォーマットを使いまわしても問題ありません。
また、自治体や建設業者のWebサイトに、出来形管理表のテンプレートが公開されている場合があります。必要な項目が十分に記載されているか確認しながら、自社に合ったテンプレートを探してみましょう。
アプリやシステムを活用する
アプリやシステムを活用することも、効率的に出来形管理表を書くために役立ちます。
近年、施工管理にかかわる様々な書類を作成できるアプリやシステムが多く市販されています。アプリやシステムを利用すれば、データを入力するだけで簡単に出来形管理表を作成できるでしょう。
また、クラウドに対応しているアプリやシステムを利用することで、関係者と簡単にデータを共有できます。スマホやタブレットに対応しているアプリやシステムを利用すれば、現場ですぐに測定結果を反映できます。
自社に適したアプリやシステムを探してみましょう。
外注する
出来形管理表の作成を外注することも1つの手です。
近年、様々な書類を作成してくれる事務代行サービスが多くあります。中には建設業に精通した代行業者もあります。
出来形管理表のような建設業特有の書類作成に精通した業者に依頼すれば、手間を省きつつ書類の品質を上げられるでしょう。
書類を作成する時間がなかなか確保できない人、書類作成に不慣れな人には、外注することをおすすめします。
出来形管理表の提出方法
設計値と実測値が漏れなく記載された出来形管理表を監督職員に提出します。紙ではなく電子データでの提出を求められることもあるかもしれません。どちらでも提出できるように準備しましょう。
前述したように、写真に写っているスケールが示している箇所、内容を記録した黒板、管理表すべてに整合性が取れている必要があります。提出する前に3つの項目を十分に確認しましょう。
出来形管理表を書く際の注意点
出来形管理表を書く際、以下の点に注意しましょう。
- 測定値の記入忘れや間違いはないか
- 黒板に記載された測定値と管理表に記載された測定値が異なっていないか
- 対象物を設計どおりに測定しているか
出来形管理表に不備があると、検査時に再検査や再施工を求められる可能性があります。
提出する前に、作成した出来形管理表を複数人で確認することをおすすめします。
建設業の書類作成はアウトソーシングもおすすめ
建設業で作成な書類の作成は、アウトソーシングサービスの利用もおすすめです。
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【まとめ】出来形管理表は施工品質を証明する重要な書類!書き方をよく理解して作成しよう
出来形管理表の重要性、作成手順、効率よく作成する方法などを解説しました。
施工した管理対象物を測定し、データをわかりやすく示した書類が出来形管理表です。出来形管理表を適切に作成することで、設計図どおりに施工したことを客観的に示せます。
配布されたテンプレートやアプリのようなITツールを活用することで、効率よく出来形管理表を作成できます。
測定値の記入忘れや間違いがあると指摘され、再検査や再施工を求められるケースがあるので注意しましょう。
ぜひ本記事を参考に、書き方を十分に理解して適切に出来形管理表を作成してください。
工事写真台帳を作成する流れについてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。

