建設業のAI導入事例やメリット・今後の可能性などを解説!

建設業界は、長時間労働や人手不足といった課題を長年抱えています。少子高齢化が進行している中、課題解決のために業務効率の向上が急務です。

近年、AI技術が著しく発展しています。建設現場へのAIの導入事例も増えており、実際に業務の改善に至った企業が多くあります。

注意すべきことを把握したうえで適切にAIを活用することが重要です。

本記事では、建設業におけるAIの導入事例、AI導入のメリット、今後の可能性などを解説します。AIに興味のある人は、ぜひ本記事を参考にしてください。

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建設業界が抱える主な課題

建設業界が抱える主な課題は、主に以下のとおりです。

  • 労働時間が長い
  • 人手が不足している
  • 事故などのリスクが高い

それぞれの内容を解説します。

労働時間が長い

建設業界が抱える主な課題の1つが、労働時間が長いことです。

建設業界では後述する人手不足が特に深刻化しています。人手不足を補うために長時間労働が常態化している現場もあります。短い工期や天候不順による施工の遅れなども長時間労働の原因です。

2024年に残業時間の規制が建設業で適用開始されましたが、規制の効果を実感している現場は多くありません。

AIの導入により業務効率化を実現できれば、残業時間の削減が期待できるでしょう。

人手が不足している

どの業界でも人手不足が問題視されていますが、建設業界では特に人手不足が深刻です。

少子高齢化による就業者数の減少、賃金水準の低さ、過酷な労働環境などが原因です。人手不足を補うために長時間労働が増え、さらに就業者が減る悪循環に陥っている現場もあります。

働き方改革や外国人労働者の雇用といった対策を取り入れている現場もありますが、人手不足の現場は少なくありません。

AIを活用することで、人手不足を解消できる可能性があります。

事故などのリスクが高い

建設業はほかに比べて事故のリスクが高い業界です。

高所からの転落、足場の損壊、クレーンの転倒、火器による火災といった様々なリスクが工事現場にはあります。粉じん作業環境による肺の病気、塗料の有機溶剤によるめまいや頭痛などの健康被害のリスクもあります。その場では問題なくても、数年~数十年後に症状が現れる可能性もあります。

AIロボットが人の代わりに危険な作業をしてくれるようになれば、人が事故に遭うケースが減るでしょう。

建設業界にAIを導入するメリット

建設業界にAIを導入するメリットが主に5つあります。

  • 業務を効率化できる
  • 若手に技術やノウハウを伝えやすくなる
  • 安全性を向上できる
  • 品質の向上につながる
  • 人件費などのコストを削減できる

それぞれの内容を解説します。

業務を効率化できる

建設業界にAIを導入するメリットの1つに、業務の効率化が挙げられます。

建設業では特に人手不足が深刻なため、業務効率の向上が急務な現場は少なくありません。

多くのAIツールは、文書の作成や多大なデータの分析の自動化・高速化に長けています。AIを活用することで、特に単純な事務作業を速やかに終えられるでしょう。

建設現場での業務を効率化するAIツールも開発が進んでおり、普及が期待されます。

若手に技術やノウハウを伝えやすくなる

若手に技術やノウハウを伝えやすくなることも、建設業界にAIを導入するメリットの1つです。

前述したように建設業界では人手不足が深刻で、若手に技術が継承されていない現場が多くあります。熟練の職人の技能に頼っている建設現場では、重大な問題です。

近年、経験豊富な職人の動きを解析して再現するAI技術が開発されています。映像として残しておけば、その場で手取り足取り教えなくとも技術を継承できるかもしれません。

安全性を向上できる

安全性を向上できることも、建設業界にAIを導入するメリットに挙げられます。

高所での作業や重機・火器の扱いなど、どうしても建設現場には多くの労働災害のリスクが伴います。危険な作業が多いことも、建設現場で人手不足が深刻化している要因の1つです。

近年、作業者に代わって危険な作業に対応するAIロボットやAIドローンが多く開発されています。より多くの作業に対応できるAIの登場が期待されます。

品質の向上につながる

AIを導入することで、業務の品質の向上につながるかもしれません。

人の手による作業にはどうしてもミスが発生します。特に忙しい時期では、ヒューマンエラーが多いかもしれません。

データ入力や文書の要約といった単純な作業であれば、AIによって迅速かつ高精度に済ませられます。繁忙期だからといって精度が落ちることもありません。

膨大なデータや書類の処理に悩まされている人には、AIの利用をおすすめします。

人件費などのコストを削減できる

コストを削減できることも、建設業界にAIを導入するメリットです。

AIの得意分野であれば、人の手で時間をかけて実施していた作業も速やかに完了できます。特に単純作業であれば、大幅に工数を削減できるでしょう。

ビッグデータを処理して建設コストを高精度に予測するAIシステムも登場しています。AIによる建設コストの試算が普及すれば、余計な在庫を抱えずに工事を進められるかもしれません。

建設業界のAI導入事例

実際にAIを有効活用している企業がいくつかあります。以下の7社のAI導入事例を紹介します。

  • 鹿島建設株式会社
  • 清水建設株式会社
  • 株式会社大林組
  • 大成建設株式会社
  • 株式会社竹中工務店
  • 株式会社安藤・間
  • 西松建設株式会社

鹿島建設株式会社

鹿島建設株式会社は、様々な分野にAIを導入しています。導入したAIツールの1つが、AI配筋検査システムです。

コンクリート工事で鉄筋の組立に問題がないか検査する際に、鉄筋の径を区別するマーカーや鉄筋の間隔を示す標尺の設置に多くの手間がかかっていました。

今回導入されたAI配筋検査システムでは、鉄筋の径、本数、間隔などをAIが自動で計測します。ステレオカメラの画像をAIが処理することで、高速かつ高精度に計測できます。検査結果をデジタルデータで出力して施工管理ソフトと連携できることも本システムのメリットです。

本システムにより配筋検査の時間の短縮、省人化を実現しました。

ほかにもAIによる危険予知活動支援システムや地盤材料の粒度モニタリングシステムなどを導入しており、さらなるAIの普及が期待されます。

参照元:「AI配筋検査システム – たった一人でも配筋検査ができる時代へ」|鹿島建設株式会社 公式サイト

清水建設株式会社

清水建設株式会社は全社的にAIアシスタントサービス「Lightblue」を導入しています。

Lightblueは、東京大学発のスタートアップ企業によるAIサービスです。画像解析と自然言語処理が得意であり、図や表が多く含まれている技術文書に対応できます。

今回開発されたAIツールによって、膨大な施工要領書や基準書といった技術文書を瞬時に検索・参照できます。

社内の説明会やハンズオンセミナーによって利用者が増えていることも特筆すべき点です。優れた事例の共有によってさらなる普及が見込まれます。

参照元:「清水建設が挑む「生成AI全社活用」プロジェクト ~ボトムアップで現場と経営をつなぐDX戦略~」|株式会社Lightblue 「清水建設、生成AIアシスタントを全社に導入|利用者は既に2,000名超、あらゆる部門での生成AI活用を目指す」|PR TIMES

株式会社大林組

株式会社大林組では、構造設計業務の一部である断面設計を自動で実施するAIプログラムが開発されました。

断面設計業務では、構造の安全性や機能性を考慮しながら、自然災害に耐えうる部材の形状や大きさを算出する必要があります。適切な算出のために、知識や経験を持つ設計者が試行、構造解析、評価を繰り返さなければなりません。

今回開発されたAIプログラムは、自動で迅速に断面設計をしてくれます。長年にわたって蓄積されたノウハウが組み込まれ、条件に応じて柔軟に対応してくれることが特徴です。

本AIプログラムの導入によって、1週間かかっていた業務が1日で終わるように短縮されました。

参照元:「断面設計を自動で行う構造設計支援AIプログラムを開発」|株式会社大林組 公式サイト

大成建設株式会社

大成建設株式会社は、画像認識AIを活用した工事進捗確認システムの運用を本格的に開始しました。

従来の施工管理業務では、基本的に関係者が現場の対象箇所に集まって、進み具合や出来栄えを目視で確認しなければなりませんでした。特に大規模な工事現場では、移動と確認・検査作業にかかる時間は少なくありません。

本AIシステムは、360度カメラで撮影された画像を解析し、現場の施工状況や資材の保管状況などを自動で図面表示します。

AI工事進捗確認システムの導入により、確認作業時間の短縮やスムーズな合意形成を実現しました。

参照元:「360度カメラ画像とAIを用いた「工事進捗確認システム」の本格運用開始」|大成建設株式会社 公式サイト

株式会社竹中工務店

竹中工務店は、構造設計AIシステムを自社開発し、導入しました。蓄積された構造部材の情報をAIに学習させることで、AI建物リサーチ、AI断面推定、AI部材設計を実現しました。

時間のかかる繰り返し作業をAIに任せることで、業務時間を大幅に短縮できます。

また、2025年11月に、ドイツの建設業界向けソフトウェア企業「ネメチェク・グループ」との連携を発表しました。さらなるAIツールの導入が期待されます。

参照元:「構造設計をクリエイティブに 「構造設計AIシステム」を開発」|株式会社竹中工務店 公式サイト

株式会社安藤・間

安藤ハザマは、長年培った建設分野の知識を有する生成AIを開発し、社内での運用を始めました。

施工計画書や社内規定といった安藤ハザマ固有の知識やノウハウを学習したAIが、いつでも迅速に質問に回答します。書類の叩き台の作成や資料の要約といった業務に役立ちます。

今後、法令、論文、特許といった外部データとの連携により、利便性が向上する予定です。

安藤ハザマはほかにも、暑熱対策AIカメラの導入や積込み機能付きAIロードヘッダの開発などに取り組んでいます。

参照元:「建設分野に特化した生成AIの社内運用を開始」|株式会社安藤・間 公式サイト

西松建設株式会社

西松建設株式会社は、経済予測AIプラットフォームサービスの導入を開始しました。

今回挿入したAIサービスにより、企業業績、業界市場規模、社会情勢といった建設コストの変動要因を簡単に確認可能です。様々な統計データを速やかに処理できるため、建設コスト予測の作業効率化や精度向上が見込まれます。

西松建設株式会社は、AI掘削サイクル判定システムやAI配筋検査サービスなども導入しています。

参照元:「西松建設、経済特化生成AI『xenoBrain』で建設業界の物価変動を先読み」|PR TIMES

建設業にAIを導入する際の注意点

AIが事実に基づかない誤った情報を生成する可能性があることに注意が必要です。AIが生成した情報を鵜吞みにせず、検証することが重要です。

また、入力した情報がAIの学習に使われ、意図せず外部に漏えいする恐れがあります。AIサービスによっては入力情報の学習利用の制限も可能ですが、機密情報を入力しないように気をつけましょう。

工事現場には、人の目で確認しないと良し悪しを判別できない箇所も多くあります。AIに任せきりにするのではなく、自身のスキル向上や知識習得に励み続けることが大切です。

実際にAIを導入する際には、社内でガイドラインを定め、従業員に周知しましょう。

建設業でAIを活用する今後の可能性

建設業でAIを活用することで、以下を実現できるかもしれません。

  • 新しい建設デザインを生成する
  • 工程管理を最適に行う
  • 検査の精度を高める

それぞれの内容を解説します。

新しい建設デザインを生成する

建設業でAIを活用することで、新しい建設デザインを生成できるかもしれません。

近年、既存の設計データを学習したAIによるデザイン生成の利用が始まっています。既存の様々な建築物のデータを学習したAIが、環境や条件に応じてデザインを提案してくれます。AIの機能によっては、ラフスケッチからデザインを生成することも可能です。

将来的には、人の手では設計が難しい複雑かつ斬新なデザインをAIが提案してくれるかもしれません。

工程管理を最適に行う

最適な工程管理の実現にもAIは役立つでしょう。

突然の仕様変更、悪天候、施工ミスなどが要因で、施工スケジュールは日々変化します。毎日現場の状況をチェックしてスケジュールに反映しなければならないため、工程管理の業務に苦労している人も多いでしょう。

近年、問題が発生した際にスケジュールの修正を提案してくれるAIの開発が進んでいます。また、AIにレポートを作成してもらえば、さらに手間を減らせるでしょう。

検査の精度を高める

AIを活用することで、検査の精度を高められるかもしれません。

近年、様々な分野の検査でAIツールの開発・導入が進められています。

例えば、鹿島建設株式会社が導入したAI配筋検査システムを利用すれば、高速かつ高精度な検査が可能です。ほかにも、コンクリートのひび割れや打継面を検出する画像処理AIも登場しています。

また、検査画像の整理もAIが自動でしてくれるので、結果を簡単に確認できます。

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【まとめ】建設業界でのAI導入事例を参考に業務効率化に取り組もう!

建設業におけるAIの導入事例、AI導入のメリット、今後の可能性などを解説しました。

建設業界にAIを導入することのメリットに、業務を効率化できることや若手に技術やノウハウを伝えやすくなることなどが挙げられます。

実際に大手ゼネコンがAIの導入によって業務を改善しています。

今後AI技術がさらに進歩すれば、新しい建設デザインの生成や検査精度の向上を簡単に実現できるかもしれません。

ただし、AIが生成した情報を鵜吞みにしないことや、導入前にガイドラインを定めて従業員に周知することなどが大切です。

ぜひ本記事を参考に、AIを導入して業務効率化の活動に取り組みましょう。

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