大林組が現場の作業時間を7-13時に変更、熱中症対策で時間帯前倒し

大林組、7・8月の国内建設現場の作業時間帯を「午前7時〜午後1時」に変更(標準は午前8時〜午後5時)

大林組は2026年5月21日、猛暑期間にあたる7月・8月の国内建設現場の作業時間帯を、標準の午前8時〜午後5時から「午前7時〜午後1時」に前倒しする取り組みを開始すると発表しました。気温とWBGT値(暑さ指数)が上がりきる前の時間帯に作業を集中させる狙いです。全現場一律ではなく、各現場の作業環境や内容を踏まえて導入可否と運用方法を決めるとしています。工程への影響が出る場合は、比較的気温の低い時期に作業時間を延ばすなど年間を通じた調整で対応します。大林組プレスリリース(2026-05-21)

背景は熱中症の労災。建設業は過去5年で死傷者数が製造業に次ぐ多さ、2025年6月からは罰則付きで対策が義務化済み

大林組は、過去5年間の統計で建設業の熱中症による死傷者数が製造業に次いで多いことを変更の理由に挙げています。さらに2025年6月1日施行の改正労働安全衛生規則により、WBGT28度以上または気温31度以上の作業場で、連続1時間以上または1日合計4時間を超える作業を行う場合、事業者に「報告体制の整備」「応急対応の手順作成」「関係者への周知」が罰則付きで義務付けられています。今年の夏は、この義務化が始まって2年目のシーズンにあたります。作業時間の前倒しは、暑い時間帯の作業そのものを減らす最も直接的な対策です。

下請け・専門工事業者が今週やること──元請けの今夏の作業時間方針を現場ごとに確認し、半日施工時の単価・送迎・段取りを握る

元請けが7時開始に動けば、その下に入る解体・土工・鉄筋・型枠・とび・舗装・設備などの協力会社の現場時間も連動します。今週中にやることは2つ。

①担当現場の所長に、今夏の作業時間帯をどうするか(7時開始にするか、現場ごとに判断か)を確認する。
②7時開始・13時終了の実質6時間作業になった場合の常用単価・日当の扱い、朝の集合や送迎の段取り、前日までの材料・墨出し準備を、自社の職人や二次下請けと事前に握っておく。作業時間が短くなる前提で動かないと、当日になって賃金や工程で揉めます。あわせて、自社が事業者として上記の熱中症対策義務(報告体制・手順・周知)を満たしているかも、この機会に点検してください。

大手ゼネコンの作業時間前倒しは今後の標準になる流れ。猛暑期の「朝型シフト」を前提に夏の工程を組む段階に入った

熱中症対策が罰則付きで義務化された以上、猛暑期の作業時間前倒しは大林組だけにとどまらず、他の大手・準大手ゼネコンにも広がる可能性が予想されます。7・8月は朝型シフトが当たり前という前提で、夏をまたぐ工程を組む段階に入っています。

出典: 大林組「猛暑期間における建設現場の作業時間帯を変更する取り組みを開始」(2026-05-21)大林組 プレスリリース一覧厚生労働省「職場における熱中症対策の強化について(令和7年6月1日施行)」