2026年6月|ナフサ高騰で塗料・屋根・防水材が値上げ

中東情勢の悪化に伴う石油化学原料(ナフサ)の供給逼迫を受け、塗料・屋根材・防水材といった石油系の建材が2026年6月にかけて相次いで値上げ・受注制限に入っています。材料が現場で完結する塗装・屋根・防水の業者ほど、価格と納期の両面で影響を受けています。

塗料・ルーフィング・断熱材が6月にかけて二桁値上げ、品目によっては受注停止

屋根・外装業者向けに値上げ情報を集約するテイガク(2026年5月29日更新)によると、エスケー化研は塗料を5月11日出荷分から10〜30%値上げし、水性下塗材は4月21日から受注停止。ルーフィングは5月1日納品分から40〜50%値上げで一時受注停止、グラスウールは7月1日出荷分から25%以上の値上げと受注停止が報告されています。シンナーは約70%の値上げで入手困難な状況です。

材料費比率の高い塗装・屋根・防水ほど、利益が直接削られる

建設専門メディア「デジコン」(2026年5月19日)は、仮設費・経費を含む全建設コストが過去5年で28〜32%上昇したと報じています。なかでも塗装・屋根・防水は工事費に占める材料費の割合が高く、値上げ分を見積りに反映できなければそのまま粗利が削られます。さらに、受注停止や2〜3か月待ちの品目が増えており、「材料が来ないので着工できない」という納期リスクが売上の取りこぼしに直結します。

着工が決まった現場は、止まりやすい資材を先に押さえる

ルーフィング、グラスウール、特定の水性下塗材など受注停止・長納期に入りやすい品目は、着工が決まった段階でまとめて発注し、工程を止めない在庫として確保してください。あわせて、見積書に「有効期限○日/材料費が□%超変動した場合は協議のうえ改定」と一文を入れ、出した直後の値上がりを自腹で負わない体制にしておきましょう。2024年12月施行の改正建設業法で、資材高騰時の請負代金変更の協議ルールは法定化されています。

原料高は長期化局面、見積りは「資材スライド前提」へ切り替わる

原料価格は自社では動かせず、値上げと供給制限は当面続く見通しです。これからは、その都度の交渉ではなく、最初からスライド条項を組み込んだ見積りが標準になっていきます。

出典: テイガク「建材資材の値上げと受注停止の影響」(2026年5月29日更新) / デジコン「建設コスト30%上昇の衝撃」(2026年5月19日)