鉄筋の積算ソフトおすすめ4選!積算ポイントや導入メリットを解説

鉄筋 積算

鉄筋の積算は、建築工事を行う際に欠かせない作業のひとつです。コンクリートの中に組み込む鉄棒の量を、あらかじめ計算します。しかし鉄筋を積算しようとしても、数量を拾い出したり、大量の数値を扱って計算したりする作業は難しいと感じる方も多いと思います。

そこで今回の記事では、鉄筋の積算ソフトのおすすめを4つご紹介します。積算のポイントやソフトを導入するメリットも解説しています。ぜひ最後までご覧ください。

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積算の数量拾いとは

鉄筋の積算を行う際、初めに「数量拾い」という作業が必要になります。数量拾いとは、設計図から必要な数量を拾い出す作業です。工事に必要な材料の数量は、推測ではなく確実な数字を使って計算することが重要になります。コスト削減のためにも、正確に数量を見出して計算しましょう。

数量拾いは、設計図や平面図・断面図・仕様書などを用いて行います。設計図などに記載されている寸法や面積の数量を見ながら、基準書に書かれている単価を使って費用を算出します。

鉄筋の積算方法

鉄筋の積算方法は、主に3つに分けられます。

  • 図面から基礎の長さを拾う方法
  • 鉄筋の長さ・重さを拾う方法
  • 鉄筋数量の算出方法

それぞれ詳しく解説します。

図面から基礎の長さを拾う方法

はじめに、図面から基礎の長さを拾い出します。基礎は地面と建物のつなぎとなる、とても重要な部分です。

基礎の長さを拾う際の注意点は、ベース長さと立ち上がり長さに誤差がある点です。基礎工事は誤差が出てしまう場合があります。誤差も想定しながら基礎の長さを拾いましょう。

鉄筋の長さ・重さを拾う方法

次に、鉄筋の長さ・重さを拾い出します。工事で用いる鉄筋の長さや重さは設計図に予め記載されています。ほとんどの場合、1mあたりの鉄筋の重さである「単位重量」を表記しているので、単位重量を元に算出しましょう。

鉄筋の積算を行う際は、重さを用いて行います。単位重量を導き出す作業は大変重要なので、長さや数量拾いの段階でミスをしないようにしましょう。

鉄筋数量の算出方法

最後に、鉄筋の数量を計算します。鉄筋の積算は、コンクリート数量と鉄筋数量を使用して行いましょう。例をあげて計算方法をご紹介します。

1辺1mの立方体コンクリートに、直径1cm・長さ2mの鉄棒が30本入っている設計の場合は、

  • コンクリート数量…1m×1m×1m=1㎥
  • 鉄筋数量…1m×30本×500g=15,000g(0.015t)

以上の式から、1mあたりの鉄筋の単位重量は0.015tと求められます。
設計図から面積を拾い、単位重量と合わせて計算すると鉄筋の積算が行えます。

梁に使用される鉄筋の積算ポイント

鉄筋が使用されるのはコンクリート内だけではありません。梁にも細かい鉄筋が使われています。ここでは梁に使用されている鉄筋を積算するときのポイントを3つご紹介します。

材料を拾う方法

梁の鉄筋は8種類あり、複雑な構成になっています。梁の鉄筋を積算する場合は梁の種類を理解しておきましょう。

  1. 上主筋
  2. 上宙吊筋
  3. あばら筋(スターラップ)
  4. 腹筋
  5. 下宙吊筋
  6. 下主筋
  7. 中子
  8. 巾止筋

また、追い出し筋・中間材(あんこ)・追い終い筋とよばれる3つの梁があり、この3種類をメインに組み立てが行われています。

計算方法が特殊

梁の積算は通常の鉄筋の積算とは異なる計算方法が求められます。鉄筋コンクリートの針には、あばら筋(スターラップ)という材料が使われており、専用の比率を使用して算出しなければなりません。

あばら筋は、せん断力による破壊防止のために一定間隔で使用されています。適正な配置率が定められてるため、RC計算基準の0.2%以上の数値を使い、梁に使用されている鉄筋の積算を行う必要があります。

圧接を行うときの注意点

梁の鉄筋の圧接を行う際の注意点をご紹介します。圧接を行う際は、追い出し筋川と追い終い筋川のそれぞれの柱面から、L/4を基準にした範囲内でなければなりません。

また、圧接位置は継ぎ手部分から500mmずつずらして、せん断力へ対抗するようにします。最後に、調節できるように追い出し筋を設置しましょう。

積算のリソースやノウハウがない場合は積算代行サービスの活用がおすすめです。積算の代行サービスはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。

積算代行積算代行サービスおすすめ6選を解説!積算代行の詳細やメリットも紹介

鉄筋の積算ソフトの有効性

複雑な数字が多い鉄筋の積算を行う際は、ソフトを使うと非常に有効性があります。積算は一連の工事の作業の中でもとても重要な工程ですが、積算を行うためには、材料の数量・必要な人材や人件費・工事単価の設定など、様々な数値が必要です。

加えて、正しい数字で積算を行うには、建設資材の価格や材料はもちろん、工事の過程や設計図の読み取りなど、専門的な知識が必要になります。効率よく工事の準備を進めるためにも、積算業務を簡素化できる積算ソフトを用いることがおすすめです。

鉄筋の積算ソフトを導入するメリット

鉄筋の積算ソフトを導入するメリットは主に3つあります。

  • 作業効率を向上できる
  • 人的ミスを防止できる
  • 正確な見積もりを算出できる

の3点です。それぞれ詳しくご紹介します。

作業効率を向上できる

積算ソフトを使用すると、作業効率が大幅に向上します。積算ソフトのほとんどは、設計図や断面図などから材料の数量を自動で拾い出してくれます。材料ごとの単価をあらかじめ設定していれば、費用の算出も一気にできる点がポイントです。

大規模な工事になると積算に時間がかかってしまいますが、積算ソフトを使えば、作業時間が大幅に短くなるメリットもあります。積算に費やしていた時間を工事の別作業に充てられるため、工事全体の効率化に繋がります。

人的ミスを防止できる

積算ソフトを使用すれば、積算時の人的ミスを防止できます。積算は多くの数字を設計図から読み取るだけでなく、複雑な計算も多いです。すべて手作業で行うと、数字の拾い忘れや計算漏れなども発生し、見積りに影響がでてしまいます。鉄筋の単価は決して安いものではないため、ソフトを使って小さなミスを減らしていくことが大切です。

正確な見積りを算出できる

鉄筋の積算ソフトを使用すれば、正確な見積もりを算出できる点もメリットのひとつです。積算ソフトは、利益率を明確に算出してくれるものがほとんどです。ミスがあるまま工事を進めて赤字になるトラブルを回避できます。

積算ソフトのほとんどは利益率を前もって設定できるので、鉄筋の原価を入力すると自動で見積もりを算出してくれます。

鉄筋の積算ソフトおすすめ4選!

当社がおすすめする鉄筋の積算ソフトを4つご紹介します。それぞれのソフトの特徴も合わせて解説していますので、選ぶ際の参考にしてください。

鉄之助ソリッド

鉄之助ソリッド

引用元:株式会社アーキテック
特徴
株式会社アーキテックが提供している鉄之助ソリッドは、鉄筋の積算による重量や鉄筋の集計はもちろん、三次元モデリングを通して配置や必要本数を実際に目視できる点が魅力です。3Dで鉄筋の長さやアンカ向きなども自由に調節できます。

また、他社ソフトデータもインポート・エクスポートできるため、他ソフトから引出したい情報を入力することなく作業を継続できます。

ジェム鉄筋積算システム

ジェム鉄筋積算システム

引用元: 株式会社ジェム
特徴
ジェム鉄筋積算システムは、スピードとコスパを重視する方におすすめのソフトです。初期費用がかからず、使用中のバージョンアップも無料で行える点が魅力的です。

また、シンプルで見やすい配筋図なので、数値の入力や登録も簡単に行えます。配筋も自由に編集できるため、編集後に数値を修正したい場合や再計算もあっという間にできるメリットがあります。

DINCAD100

DINCAD100

引用元:株式会社キュウプレ
特徴
株式会社キュウプレが提供しているソフト「DINCAD100」は、DINCAD30・50の機能を含めた全ての機能が使用できる商品です。自動材料計算はもちろん、梁計算機能・図面の自動制作なども行えます。

さらに、壁や梁の躯体情報を自動取得して、開口やアンカなども自由に調整できます。

鉄筋圧接集計表

鉄筋圧接集計表

引用元:株式会社ベクターホールディングス
特徴
鉄筋圧接集計表は、エクセルを使った自動集計ソフトです。階別・部位別で鉄筋圧接箇所を自動計算し、鉄筋の本数を自動で計算してくれます。集計表と入力シートが1シートにまとまっており、積算全体の数値が見やすいこともメリットです。

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【まとめ】鉄筋の積算ソフトを導入して作業の効率を向上させよう!

鉄筋の積算について、おすすめのソフトや積算方法をご紹介してきました。鉄筋の積算は工事に欠かせない作業ですが、扱う数字や鉄筋の種類も多いため複雑な作業になってしまいます。鉄筋の積算ソフトをうまく活用し、作業効率を向上させて円滑に工事を進めましょう。

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