冷却塔 とは?用語の意味を分かりやすく解説|建築建設メディアのツクノビ

「冷却塔」は、建築や工業分野で用いられる装置の一つで、冷却水の温度を下げるために使用されます。これは、特に産業プロセスや空調システムで生じる余剰熱を効率的に排出するために重要です。以下、冷却塔の原理について分かりやすく解説いたします:

動作原理: 冷却塔の基本的な原理は、温かい冷却水を塔の上部に噴射し、その水が下方へ落ちる過程で大気中の空気と接触することで冷却される、というものです。

蒸発冷却: 冷却過程の主要な部分は蒸発冷却です。水が蒸発するとき、それには一定の熱量(潜熱)が必要となります。この熱は水から取り除かれ、その結果、水の温度が下がります。

空気の流れ: 多くの冷却塔では、ファンを使用して空気を強制的に流し、水の冷却を助けます。この空気の流れによって、蒸発した水分と共に余剰熱が大気中に放出されます。

冷却塔の種類: 冷却塔にはいくつかのタイプがあります。オープン式の冷却塔では、水が直接大気と接触します。クローズドループまたはフルードクーラーでは、水は塔の内部のコイルを通り、そのコイルが外部の水または空気と接触することで間接的に冷却されます。

産業での使用: 多くの産業プロセスでは、機器や装置の冷却が必要です。例えば、発電所や製造業では、冷却塔を使用してプロセスで生じる余剰熱を排出し、機器のオーバーヒートを防ぐために冷却水の温度を下げます。

冷却塔は、余剰熱を効率的に排出し、エネルギーの効率を向上させるために、多くの産業や建築分野で不可欠な装置となっています。