建築図面における伏図とは？種類や読み方などをわかりやすく解説

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建築図面を見ていると、伏図という聞き慣れない言葉に出くわすことがあります。しかし、その種類や読み方に戸惑うことも多いでしょう。

この記事では、伏図の基本的な種類や読み方をわかりやすく説明します。建築図面を理解する一助となる情報を提供します。丁寧に説明していきますので、図面を読むのが苦手な人もぜひ参考にしてみてください。

伏図とは

伏図（ふせず）とは、建物の構造部分を上から見下ろした状態を図面に表したものです。種類としては、基礎伏図、床伏図、天井伏図などがあり、それぞれ異なる情報を伝えます。

伏図は100分の1もしくは50分の1程度の縮尺で作成され、建物の構造部分を平面図で示します。施工者や設計者はこの図面を参照して、柱や梁の配置、寸法、材料などを準備するのです。

伏図は、建築構造の全体像を把握するための重要なツールといえるでしょう。

伏図には種類があり、それぞれに描かれている内容や役割が異なります。ここからは、代表的な伏図の3種類を紹介し、それぞれの特徴を詳しく解説していきます。

基礎伏図とは、建物の基礎部分を上から見下ろした状態を描いた図面で、基礎の配置や形状を正確に把握するためのものです。多くの場合、100分の1もしくは50分の1程度の縮尺で作成されます。

基礎伏図を確認することで、基礎の重要な要素や強度、耐震性を把握できます。

基礎伏図は建物の土台となる部分の詳細を可視化し、設計者や施工者が正確に施工を行うための指針です。

床伏図は、床組を上から見下ろす形で描かれ、床の構造を詳細に表した図面です。床の仕上げ材がない状態で描かれており、基礎や柱、スラブなど床下に隠れている部分が一目でわかります。

床伏図は、以下の場面で使われます。

床伏図があれば床の構造を正確に把握し、施工の精度を高められます。

天井伏図とは、天井に設置される空調機器や照明器具、消防設備の位置を上から見下ろした状態で描いた図面です。天井面の見取り図として、平面図と同じ縮尺で描かれています。

天井には様々な設備が設置され、その配置や仕上げが建物の使い勝手の良さや見た目に大きく影響します。設備や仕上げ材を正確に配置するための設計図として、重要な役割を果たします。

伏図を正しく読み解くには、記号と単位の知識が求められます。伏図の基本的な読み方を習得することで、建築物の構造をより深く理解できるようになるでしょう。

伏図に使用される符号は建物の特定部分を示す記号であり、符号を読み取ることで建物の構造が理解できます。

例えば、次のような符号が代表的なものとして挙げられます。

それぞれの符号に番号が付与され、例えばC1やC2のように表記されます。これらの符号を理解することで、伏図から建物の構造を立体的に把握できます。

伏図では、長さの基本単位としてミリメートル（mm）が使用されます。伏図は建物の構造を詳細に表した図面であり、各部材の位置や寸法を正確に把握することがポイントです。

そのため、伏図にはミリメートル（mm）という、最も精度の高い単位が基本として用いられます。必要に応じてセンチメートル（cm）やメートル（m）も使用されますが、単位を明記するのがルールです。

荷重については以前使用されていたkgfに代わり、ニュートン（N）で示され、SI単位系が標準になっています。

伏図は、建築物の構造を確認するための重要な図面です。基礎伏図、床伏図、天井伏図など、様々な種類があり、それぞれ建物の異なる部分の構造を表しています。伏図の読み方がわかれば、建物の構造がどのように配置されているかを立体的に把握できます。

設計者や施工者にとって、正確な伏図の読み方は、建物を安全かつ効率的に建設するための重要なスキルといえるでしょう。

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