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近年、優れたAIツールが多く生まれています。AIを建築積算に活用することで、労力のかかる積算作業を効率よく済ませられます。
AIの活用には様々なメリットがある一方で、いくつかのデメリットもあることに注意が必要です。AIを活用した建築積算の特徴を十分に把握して、自社に合った方法を選ぶことが大切です。
本記事では、AIを建築積算に活用する方法、メリット・デメリットなどを解説します。
AIによる建築積算の特徴
AIによる建築積算の特徴は主に以下の3つです。
- 作業効率を向上できる
- ヒューマンエラーを削減できる
- データの共有・分析を簡易化できる
それぞれの内容を解説します。
作業効率を向上できる
AIを導入することで建築積算の作業を効率化できます。
長い時間をかけて積算の拾い出しを手作業で実施している人も多いでしょう。AIを用いることで、積算の拾い出しの自動化を実現できます。優れたAIであれば、複雑な図面や仕様書も自動で読み解き、適切に積算してくれます。
作業すべてをAIで自動化できなくても、手作業の手間や労力を減らせるでしょう。積算業務にかかる時間を削減することで、人手不足を解消できるかもしれません。
ヒューマンエラーを削減できる
ヒューマンエラーを削減できることも建築積算にAIを導入する利点に挙げられます。
手作業で積算作業をする場合、記入内容の見落としや誤りといった人為的なミスが発生するかもしれません。読み取り精度の高い優れたAIであれば、記入の見落としや誤りといったミスはほとんど発生しないでしょう。
人の手で行う場合はどうしても長時間の作業で疲弊し、ミスが増える傾向にあります。AIであれば疲労を感じることなく、一日中稼働できます。
データの共有・分析を簡易化できる
AIを導入することで、データの共有・分析の簡易化も実現できるでしょう。
手作業で膨大なデータを処理することには多大な労力がかかります。たとえデータが少なくとも、分析するためにどのようなグラフを選択するべきか、どの範囲のデータを表示するべきかなど、考えなければならない要素が多くあります。
データ処理が得意なAIを用いれば、データの共有・分析をする手間を減らせるでしょう。AIは人の手作業よりも高速にデータを処理できるため、待ち時間も削減できます。
AIを建築積算に活用する方法
以下の積算作業に関して、AIを建築積算に活用する方法を解説します。
- 数量の拾い出し
- 必要な情報の抽出
- 単価予測
数量の拾い出し
AIを活用することで、数量の拾い出しを自動で済ませられます。
近年のAIは、テキストデータだけでなく写真やイラストなどからでも文字や数値を自動的に読み取ります。優れたAIであれば、平面図や立面図を読み込んで各部位の寸法や材料などを自動的に算出してくれるでしょう。
AIの処理速度は人の手作業よりも速いので、速やかに積算作業が完了します。手作業の労力を削減することで、労務費の削減や人手不足の解消も実現できます。
必要な情報の抽出
必要な情報の抽出にもAIが役立ちます。
例えば、膨大な量の仕様書を読み解くことには多大な労力がかかります。AIを用いれば、仕様書から重要な情報を速やかに抽出してくれるでしょう。建設用語を十分に学習したAIであれば、専門的な情報も正しく読み取ります。
AIを使うことで、情報の抜け漏れや見間違いといったヒューマンエラーを防げます。AIはどれだけ稼働しても人のように疲れることがないので、人の手では数日かかるような作業を数時間で済ませられるでしょう。
単価予測
AIの活用によって単価予測も実現可能です。
過去の積算データや市場の価格推移などを大量にAIに学習させれば、AIが将来の単価を予測してくれます。正確な単価予測を実現できれば、価格変動を考慮して適切に資材価格を設定したり、地域の差を反映した労務単価を算出したりできるでしょう。
複数の担当者が積算をしなければならない大規模なプロジェクトでも、AIであれば個人差がなく統一性の高い結果を出力してくれます。
AIを建築積算に活用するメリット
AIを建築積算に活用するメリットは主に以下の3つです。
- 精度を向上できる
- コストを削減できる
- 常に最新の情報に更新できる
それぞれの内容を解説します。
精度を向上できる
AIを建築積算に活用するメリットの1つが、精度を向上できることです。
前述したように、人による手作業には抜け漏れのリスクがあります。優れたAIであれば、ミスなく積算を済ませてくれるでしょう。
また、人が積算を実施すると、同じ仕様でも担当者ごとに積算の結果が異なるケースが多くあります。一方で、一度学習した内容を忘れずに反映するAIであれば、統一性のある積算結果を出力してくれます。
コストを削減できる
コストを削減できることもAIを建築積算に活用するメリットの1つです。
AIに積算作業を任せることで、手作業に割いていた時間を削減できます。人の手をほとんど使わずに積算を済ませられれば、労務費の削減や人手不足の解消が期待できます。
また、AIは人の手作業よりも迅速に積算業務を完了できるので、待ち時間も短縮できます。待ち時間が短ければ、様々な業務を効率よく進められます。
常に最新の情報に更新できる
常に最新の情報に更新できることもAIを建築積算に活用するメリットです。
人が情報を逐一確認する場合、どうしても情報の更新に遅れが発生するでしょう。
一方で、AIは365日24時間稼働でき、常に最新の情報をチェックしてくれます。人が指示をしなくても自動的に情報を更新してくれることも利点です。
関係者の誰もがアクセスできるクラウドで情報を共有するようにしておけば、誰かが更新した情報をすぐに反映してくれます。
AIを建築積算に活用するデメリット
AIを建築積算に活用するデメリットに、導入コストがかかることが挙げられます。無料で利用できるAIツールも多くありますが、より高性能・多機能なAIを使いたい場合は費用がかかります。上手に使いこなさなければ、導入費用が無駄になってしまうかもしれません。
また、必ずしもAIは万能ではありません。ミスがあってもAIが責任を取ってくれるわけではないため、最終的な判断は人がする必要があります。頼り過ぎは禁物です。
AIを建築積算に活用する際の課題・対策方法
AIを建築積算に活用する際の課題に以下の3つが挙げられます。
- 高品質なデータが大量に必要
- 法律や積算基準への対応
- 専門性の確立
それぞれの内容と対策方法を解説します。
高品質なデータが大量に必要
AIを十分に活用するためには高品質なデータが大量に必要です。さらに、AIが学習しやすいように整理しなければなりません。
課題
主な課題は以下のとおりです。
- 十分な量の高品質な積算データが必要である
- データの形式が統一されていなかったり不要なデータが混ざっていたりすると積算精度が悪化する
- 機密情報の取り扱いに注意しなければならない
対策
対策として以下が考えられます。
- 建設業界で標準的に用いられるデータ形式を採用する
- 表記を揃えたり不要なデータを削除したりしてからAIに学習させる
- 建設業界内で協力して、機密情報が記載されていない積算データを収集する
法律や積算基準への対応
AIを利用する場合でも法律や積算基準に適切に対応しなければなりません。AIが正確に法律や基準を理解する必要があります。
課題
課題として以下が考えられます。
- 地域や用途による法律や基準の差を考慮しなければならない
- 法律や基準が突然更新された場合にも迅速に対応する必要がある
- 正確に法律や基準を解釈することが必要である
対策
以下の対策が考えられます。
- 継続的にAIの学習を進め、常に法律や基準の最新情報を反映させる
- AIが出力した積算結果を人の手でチェックする体制を整える
- 積算に特化したAIツールと法律や基準の専門AIツールを組み合わせる
専門性の確立
積算業務には高い専門性が求められます。AIを十分に学習させて専門性を高める必要があります。
今までどおり積算業務に精通した人も必要です。
課題
以下が主な課題に挙げられます。
- 画一的な結果しか出力できず、柔軟に対応できない
- AIに頼り過ぎて積算業務担当者のスキルが低下し、トラブルに対応できなくなる恐れがある
対策
主な対策は以下のとおりです。
- 人が最終的に判断できるようにワークフローを整える
- AIが出力した結果を積算担当者が修正する
- 人の教育も継続的に実施する
AIを建築積算に活用した事例
パナソニック株式会社は、AIによる積算システム「間取り図AI積算」を提供しています。
図面を間取り図AI積算に読み込ませると、部屋別、部材別に自動的に拾い出ししてくれます。紙の図面だけでなくCADデータの図面も読み込み可能です。
また、間取り図付きの提案ボードも自動的に作成してくれます。対応している建具の寸法やデザインも画像で確認できます。さらに、3Dビューアー機能が搭載されているので、顧客にわかりやすく提案できるでしょう。
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対応したことのない業務が発生した場合や業務に対応できる人材が不足している場合は建設業のプロ人材を活用することがおすすめです。
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【まとめ】AIを建築積算に活用するメリットは豊富!課題を理解しながら導入しよう
AIを建築積算に活用する方法、メリット・デメリットなどを解説しました。
建築積算にAIを活用することで、自動拾い出しや自動単価予測などを実現できます。積算作業を自動化できれば、作業効率の向上やヒューマンエラーの削減などができるでしょう。
ただし、AIは万能ではないので人が最終的に判断する必要があります。頼り過ぎに注意しましょう。
ぜひ本記事を参考に、建築積算へのAIの導入を検討しましょう。