放射空調とは?用語の意味を分かりやすく解説|建築建設メディアのツクノビ

「放射空調」は建設業界、特に空調・暖房・換気の分野で使われる言葉で、放射熱伝達を利用した空調システムのことを指します。従来の空調システムは主に対流による熱伝達を利用していましたが、放射空調は物体や人体が放射する熱を直接調節することで、室内の温度や快適性をコントロールします。

放射空調の主な特徴と利点を以下に挙げます:

1. **均一な温度分布**: 放射空調は床や天井から熱を放射するため、室内の温度分布が均一になりやすい。これにより、温度のムラが少なく、快適な室内環境を実現できます。

2. **無風感**: 伝統的な対流式の空調は風を利用するため、風の直撃を感じることがあります。しかし、放射空調は風を利用しないため、無風感の快適な環境を提供します。

3. **エネルギー効率**: 適切に設計・施工された放射空調システムは、従来の空調システムに比べてエネルギー効率が高い場合があります。

4. **健康面でのメリット**: 空気の流れが少ないため、ホコリやアレルギー物質の移動が抑えられ、より清潔な室内環境を維持することが可能です。

放射空調の代表的なシステムとしては、放射床暖房や放射天井冷暖房などがあります。これらのシステムは、床や天井に埋め込まれたパイプやパネルを通して、冷たいまたは暖かい水を循環させることで室内の温度を調整します。

要するに、「放射空調」とは、放射熱伝達を利用して室内の温度や快適性を調節する空調システムを指す言葉です。