建設業事務がつらいと感じる7つの理由や対処方法などを解説!

建設 業 事務 つらい

建設業の事務職は「つらい」とか「きつい」という話をよく耳にします。これから建設業事務で働こうと考えている方や建設業事務への転職を希望している方はにとって仕事の実態は気になるものです。

今回は、建設業事務が「つらい」と言われる理由や対処方法、建設業事務のメリットなどについて解説するので参考にしてください。

建設業事務とは

はじめに建設業事務の概要について説明します。ここで取り上げるポイントは次の2点です。

  • 建設業事務と一般事務との違い
  • 建設業事務の仕事内容

以下、詳しく解説します。

一般事務との違い

建設業事務と一般事務との大きな違いは次の2点です。

  • 建設現場に出向いて仕事をすることがある。
  • 経理事務での勘定科目が異なる。

建設業事務では、企業が抱える建設現場をサポートするために現場に出勤する可能性があります。就業時間は現場の作業時間によって違うため注意が必要です。経理処理では独自の勘定科目を使います。

例えば、売上高は「工事完成高」、仕掛品は「未成工事支出金」と呼ぶことなどです。

仕事内容

建設業事務の仕事は大きく4つに分類できます。それぞれの仕事内容を下表にまとめました。

分類 仕事内容
総務 会社運営をサポートする幅広い業務。備品管理発注、書類作成、来客・電話対応や会社施設管理を行います。安全確保に関連する業務も総務の仕事です。
経理 会社資金や取引状況の管理。伝票管理や給与計算、社会保険料の算定など、会社全体のお金の流れを把握して運用します。建設業独自の勘定科目に沿った決算処理も重要な仕事です。
営業事務 営業スケジュールの管理や書類作成、見積書・請求書の作成管理や必要なデータ入力など営業のサポートを行います。
現場事務 現場のプレハブ事務所で、納品書や伝票の整理、資料の作成や来客電話対応などを行います。現場の作業員管理も重要な仕事です。現場の安全書類(グリーンファイル)の作成管理も行います。

建設業事務がつらいと感じる7つの理由

この項目では、建設業事務が「つらい」と感じる理由について説明します。ここで説明する内容は次の7点です。

  • 待遇面が良くない
  • マルチタスクを求められる
  • 建設業独自の経理に対応する必要がある
  • 扱う数字が大きいため責任が重い
  • アナログ文化が残っている
  • 職場の女性従業員が少ない
  • 現場職や工務職から下に見られる場合がある

以下、項目を分けて詳細に説明します。

待遇面がよくない

待遇面がよくないのは建設事務がきついと感じる大きな要因です。建設業事務へ就く場合は、管理技士や電気工事士などの資格保有は問われません。建設業界では建設認可などに必要とされる有資格者が処遇面で優遇される傾向にあります。

建設業事務で無資格だと待遇は低くなります。待遇面で不満は残りますが、建設業自体は今後も必要とされる業界です。長期的に見れば安定しているといえるでしょう。

マルチタスクを求められる

仕事量が多くマルチタスクを求められるのも建設事務がきついと感じる理由の1つです。建設業事務の業務は、書類作成や伝票整理の他に経理関連や安全管理など多岐にわたり、仕事量も膨大です。

現場事務では作業員のサポートや給与計算も実施します。多くの仕事を時間内にこなすにはマルチタスクで効率よく業務を行う必要があります。

建設業独特の経理に対応する必要がある

建設業の経理処理は独特です。一般の会計とは異なり勘定科目などで独自の専門用語(完成工事高や工事未払い金など)を習得しなければなりません。建設業独自の経理への対応も建設事務がきついと感じる要因です。

会計年度も一般の会計とは異なり、工期を区切りとするため1年と決められません。建設業経理を習得する時間も建設事務の負担です。

扱う数字が大きいため責任が重い

建設業では取り扱う金額が大きく、責任が重いことも建設事務が「きつい」と感じる要因です。商材の規模が大きく売上金が一度に数千万円になることもあります。

協力会社など外部とのやり取りでミスを犯すと多大な損害になるので1つのミスも許されません。重い責任を感じながら取り組む経理事務は精神的にきつく感じることが少なくないでしょう。

アナログ文化が残存している

アナログ文化が残っていて効率的に業務が進められないのも建設事務が「きつい」といわれる要因です。建設業界では多くの企業が重要な書類を紙のまま保管管理しています。

通信手段もFAXが主体でIT化やDX化も十分に浸透していません。アナログ文化が残存し属人的な仕事の進め方になっているので仕事量も軽減できません。

女性の従業員が少ない

建設業界の職場は男性社員が多く建設業事務として女性が働きづらいのも「きつい」と感じる要因の1つです。業務をこなすうえで男性社員からきつい言葉をかけられたり、そっけない態度で対応されることもあります。

ハラスメントに対する考え方がルーズな職場もあるでしょう。最近は男女平等の考え方が浸透してきましたが、まだまだ女性が働きにくいと感じる側面があるのも実態です。

現場職や工務職から下に見られる場合がある

専門資格を持つ現場職や工務職から見下される傾向にあるのも職場事務がきついと感じる要因です。

建設業事務は資格がなくても仕事に就けますが、建設業界では有資格者が重宝され資格の有無で上下関係を判断する風潮があります。仕事を進めるには建設事務の下支えが必要不可欠ですが、事務職の存在意義がそこまで認められていないのも実情です。

建設業事務で働くメリット

建設業事務がきついと感じる要因を説明してきましたが、建設業事務には多くのメリットもあります。この項目では建設事務のメリットについて以下の3点を解説します。

  • 幅広いスキルを身につけられる
  • スケジュールを調整しやすい
  • 複雑な人間関係が少ない

詳細は以下項目を参照ください。

幅広いスキルを身につけられる

建設業事務で働くと幅広いスキルを身につけられます。会社によっては経理も兼任するので建設業独自の経理用語の習得が可能です。パソコンスキルや接客スキル、コミュニケーションスキルも上達します。

建設設計ツールCADの取り扱いをマスターすることも可能です。身につけたスキルをブラッシュアップすれば処遇の改善や専門職への配転も考えられます。

スケジュールを調整しやすい

建設業は長時間勤務で残業や休日出勤を課せられるイメージがありますが、建設業事務に残業を求める企業はあまりありません。スケジュールが管理しやすいので、うまく調整すればワークライフバランスが取りやすく十分な自分の時間ががもてます。

現場事務でも施工スケジュールが決まれば、それに合わせて自分のタスクを調整することが可能です。

複雑な人間関係が少ない

前述したように、建設業は男性中心で言葉使いや態度がきつい傾向があります。反面、職場の人間関係はサバサバしていて、小さなことにこだわらないおおらかな雰囲気です。

一般事務にありがちな人間関係のトラブルなどに悩むことも少なく、ストレスの少ない環境で仕事ができます。複雑な人間関係が少ない職場環境も建設業事務で働くメリットです。

建設業事務に向いている人の特徴

建設事務に向いている人の性格や特徴として以下3点をピックアップしました。

  • 細かい作業を丁寧にできる人

建設業事務では大きな金額を取り扱うことが多いので、間違うと致命傷になりかねません。ミスを起こさないように細かい仕事を丁寧に処理できる人は建設業事務に向いています。

  • 何事もポジティブに行動できる人

建設現場の仕事はチームワークが大切です。何事も前向きに捉えて行動できる人がいるとチーム全体が盛り上がり活性化します。人間関係もポジティブな発想でよい方向に向かうでしょう。

  • マルチタスクが効率的にこなせる人

建設業事務は仕事の内容が多岐にわたっており仕事量も膨大です。マルチタスクが得意な人は多くの仕事を効率的にテンポよくこなせるので建設業事務に向いています。
他にも、数字に強い人や主体的に動ける人、責任感がある人なども建設事務に向いている人の特徴です。

建設事務で役立つ資格

建設事務で役に立つ資格として次の3点をおすすめします。

  • マイクロソフトオフィススペシャリスト
    パソコンを扱うことが多いのでマイクロソフトオフィススペシャリスト資格が直接   仕事に役立ちます。資格を取るための学習過程でスキルも上がるでしょう。
  • 日商簿記
    簿記資格を取得すると経理関連書類の読み取りや分析ができます。建設業独自の帳票などの解析にも有用です。
  • 建設業経理士
    建設業経理は一般と異なり専門的な知識が必要です。建設業経理士資格を取得すれ
    が知識も身につき経理のスペシャリストとして活躍できます。有資格者に手当てが出る企業もあり処遇改善も可能です。

上記の他に、CAD利用技術者資格も有用です。CADが使えることで処遇が改善され、設計技術者への配転や転職も期待できます。

建設業事務でつらいと感じたときの対処方法

建設業事務の仕事がつらいと感じたときの対処方法を解説します。ここでは次の3点をピックアップしました。

  • マニュアルを作成する
  • IT化を推進する
  • 外注を活用する

以下、詳細に説明します。

マニュアルを作成する

建設業事務は多岐にわたる膨大な仕事をこなさなければなりません。業務のマニュアルを作成すれば作業内容が可視化でき無駄な作業も確認できます。無駄を省き効率の良い作業を進めるためにも業務のマニュアル化は必要です。

マニュアル作成によって業務ノウハウが共有されるので、業務の見直しや新人の教育にも役立ちます。マニュアル作成には時間がかかりますが1度作っておくと有用です。

IT化を推進する

紙ベースで保管していた書類を電子データ化することでかなりの業務効率改善が期待できます。データベースにアクセスすれば書類が共有でき検索も楽です。ネット上の操作が主体になるので書類の印刷や郵送の頻度が減少し事務経費も削減できます。

建設業に特化した会計ソフトなどのツールを導入することも業務軽減に有用です。IT化を進めることで作業効率が上がりミスも軽減できます。

外注を活用する

建設業事務の負担を軽減するために一部の作業を外注化することも1つの手段です。協力会社や部門間の連携が必要な仕事は残して、単純作業を外注化するだけでも楽になります。

経理の専門家が不足している場合には、経理関係の専門作業を外部に委託することも可能です。作業を一部外注化することは自社内の建設事務の負担を大幅に改善できます。

【まとめ】建設業事務はつらいと感じる部分はあるがメリットも豊富!

建設事務は「つらい」と感じる部分もありますがメリットの多い魅力的な職種です。膨大で多岐にわたる仕事量も対処法を考えれば業務効率が改善し仕事も楽になります。

待遇面も建設業事務に対応した資格を取得すれば改善も可能です。何事も前向きに捉えるポジティブな思考で向き合い、多様なメリットをいかしてスキルアップを目指しましょう。

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