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施工管理技士は、残業時間は一般的なサラリーマンと比較して、残業時間が長い仕事です。
- 施工管理技士の残業時間はどのくらい?
- 施工管理技士の残業時間が長い理由は?
- 施工管理技士として働く魅力とは?
- 施工管理技士の将来性は?
上記のような疑問をお持ちの方に向けて、詳しく解説しました。
施工管理技士の残業時間の実態と、残業時間を減らす方法について、ぜひ参考にしてください。
施工管理技士の残業時間の実情
施工管理技士の平均残業時間は、月35~40時間程度です。これは、一般的な会社員の平均残業時間である約14時間と比べて2.5倍です。
なお、施工管理情報サイト「セコカン+」にて公開された2022年の調査によると、施工管理技士の平均残業時間は月50時間を超えたと報告しています。
施工管理技士の残業時間は、作業員の人数に対する業務量や工期の厳しさなどによって大きく変動します。例えば、月80時間を超えることもあれば、ほとんど残業が発生しないケースもあります。また、施工管理技士の労働時間に対する報酬についても問題視されています。
参照:[【2022年版】施工管理の残業時間を徹底調査|セコカンプラス]
施工管理技士の平均残業時間の比較
施工管理技士の平均残業時間は、職種別や業種別、年代別によって異なります。それぞれの平均残業時間を比較して紹介します。
職種別
施工管理技士の平均残業時間は、職種によって大きく異なります。
整備施工管理技士 | 約59時間 |
建築施工管理技士 | 約53時間 |
電気工事管理施工技士 | 約53時間 |
土木施工管理技士 | 約50時間 |
プラント施工管理技士 | 約50時間 |
電気通信施工管理技士 | 約41時間 |
平均残業時間が最も多いのは「整備施工管理技士」の約59時間です。続いて「建築施工管理技士」「電気工事管理施工技士」が約53時間で並んでいます。
一方、「土木施工管理技士」「プラント施工管理技士」は50時間、「電気通信施工管理技士」は41時間です。
職種によって違いがありますが、会社員の平均と比べると、いずれも残業が多いことがわかりす。
業種別
施工管理技士の平均残業時間は、業種別によっても大きく異なります。
ゼネコン | 約61時間 |
サブコン・専門工事会社 | 約55時間 |
戸建住宅 | 約51時間 |
プラント | 約48時間 |
内装リフォーム | 約47時間 |
建築設備・建材メーカー | 約45時間 |
不動産管理 | 約38時間 |
施工管理技士の業種別で平均残業時間が最も多いのは「ゼネコン」の約61時間です。次に「サブコン・専門工事会社」、「戸建住宅」となっています。
一方、「プラント」「内装リフォーム」「建築設備・建材メーカー」「不動産管理」は50時間以下という結果でした。業種によって、約23時間ほどの違いがあります。
年代別
施工管理技士の平均残業時間は、年代別によっても大きく異なります。
20代 | 約62時間 |
30代 | 約55時間 |
40代 | 約47時間 |
50代 | 約45時間 |
60代 | 約31時間 |
施工管理技士の年代別で平均残業時間が最も多いのは20代の約62時間です。30代は約55時間、40代は約47時間となり、年齢が上がっていくにつれて平均残業時間は減少傾向にあります。年代別でみると、20代と60代の時間数の差は約32時間です。
もちろん、同じ年代でも企業規模によって平均残業時間が異なるため、勤務先の特徴が残業時間に大きく影響します。
施工管理技士の残業時間が長い理由
施工管理技士の残業時間が長い理由は、労働環境に原因があります。人材不足・働き方改革の遅れ・厳しい工期スケジュール・業務量が多いという4つの理由について、詳しく紹介します。
人材が不足しているため
施工管理技士の残業時間が長い主な理由に、人材不足が挙げられます。特に建設業界は少子高齢化の影響が深刻で、1997年に685万人いた就業者数が、2022年には479万人まで減少しています。肉体労働のイメージがある建設業界は、若者に人気がないようです。
また、専門資格を必要とする施工管理技士も同様に若手が少なくなり、人材不足が発生しています。そのため、1人当たりの業務負担量が増えてしまい、残業時間も長くなっているのです。
働き方改革が滞っているため
建設業界全体で「働き方改革」が遅れていることも、施工管理技士の残業時間が長くなる理由の1つです。建設業界は、休日出勤や長時間残業などの古い体質が残っています。
また、2019年の労働基準法改正によって、大企業では「残業時間の上限規制」(月45時間/年360時間)が適用されているのに対し、建設業界には猶予期間が設けられており、改革が遅れています。
しかし、猶予期間が過ぎれば、働き方改革が加速し、長時間労働の改正が期待されるでしょう。
工期を延ばせないため
徹底的にスケジュール管理された工期を厳守するため、施工管理技士の残業が増えることがあります。例えば、下請け業者は請負った工事を工期内に完了しないと、次の請負業者の工事が進みません。 そのため、工期内に作業を完了させる必要があります。
元請けによる無理な工期設定も、長時間残業が発生する原因です。その他にも「天候」「資材の不良や未着」「設計変更」「予期せぬ事故」など、アクシデントによって工期の進捗が遅れることも想定されます。
例えば、梅雨の時期は天候不良で工程が遅れやすく、連日夜遅くまで残業が続くこともあります。工期変更が難しい場合は、休日出勤や残業で遅れを取り戻すしかないというのが実情です。
業務量が多いため
施工管理技能士は現場作業だけでなく、事務作業や雑務など、担当業務が幅広いため、労働時間が長くなりやすいです。日中は現場作業をおこない、事務作業は現場作業後の夕方以降に対応するケースが多いです。
また、「現場写真の整理」をはじめ、「紙媒体の報告書や資料作成」「工程表の管理」「頻繁な電話対応」など、アナログ業務も多い傾向にあります。広範囲にわたる業務が、施工管理技士の長時間労働に繋がっています。
施工管理技士が残業時間を減らす方法
施工管理技士が残業時間を減らす方法として、「ITツール導入」や「業務分担」などがありますが、最終的には、環境を変えるのが最も現実的な方法です。転職や雇用形態の変更方法について、以下、詳しく紹介します。
福利厚生が充実した企業に転職する
労働組合を設定していて、福利厚生が充実した大手企業へ転職することで、残業時間を減らすことが可能です。大手企業は多くの人材を確保しているため、施工管理技士の業務分担が可能です。
また、働き方改革にも積極的に取り組んでいるため、長時間労働の大幅な削減が見込まれます。例えば、大手ゼネコン会社では、休日消化や休暇取得を推進しています。ほかにも、IT化が進んでいる大手企業では、事務作業の効率化が期待できます。
転職を検討する際は、残業時間や福利厚生内容を事前に確認することが重要です。転職先が同じ業種や職種であれば今までの経験やスキルが役立ちます。
残業時間が短い業種や職種に転職する
施工管理技士は別業種へ転職することで、残業時間を減らすことも可能です。前述の通り、施工管理技士の残業時間は業種や職種によって大きく異なります。
残業時間が一番多い業種はゼネコンで、月平均の残業時間は約61時間ですが、不動産管理では月平均約38時間となり、ゼネコンと比べて残業時間が短くなっています。
また、施工管理技士の経験やスキルは、「設備メンテナンス」「CADオペレーター」「不動産営業」など他の職種でも活かすことができます。特に「設備メンテナンス」は残業時間が少ないため、長時間労働に悩む方は検討してみてください。
雇用形態を派遣社員に変える
施工管理技士の雇用形態を、正社員から派遣社員に変えることで、残業時間を減らすことも可能です。 派遣社員は労働派遣法により業務内容がある程度限定されています。そのため、対応可能な業務は正社員より少なくなり、残業が発生しにくい環境になります。
もし残業した場合でも、派遣会社を通した契約となっているため、残業代未払いなどのトラブルは発生しません。
また、施工管理技士の派遣社員は時間給が高いことが多く、複数の現場に対応しながらワークライフバランスを重視して働くことが可能です。 業務の幅を抑えつつ収入を確保したい人は、派遣社員としての働き方もおすすめです。
施工管理技士として働く魅力
施工管理技士は残業が多い実態はあるものの、専門スキルを身につけられ、雇用が安定していることが魅力です。以下、施工管理技士の4つのメリットを紹介します。
手に職をつけられる
施工管理技士は専門的なスキルが身につけられる職種です。施工管理には国家資格があり、一定期間の実務経験が必須です。そのため、施工管理技士を目指す過程で手に職をつけることができます。経験を積むことで、下表のように「専任技術者」「監理技術者」などの役職を目指すことも可能です。
施工管理技士1級 | 特定建設業の「専任技術者」 一般建設業の「主任技術者」「監理技術者」 |
施工管理技士2級 | 一般建設業の「専任技術者」「主任技術者」 |
専門的な知識やスキルを必要とする施工管理技士は、建設業界でも重要な職種といえます。仕事の幅を広げたい方や責任ある立場で働きたい方には、魅力的でしょう。
稼げる傾向にある
施工管理技士は、専門性の高さや責任の重さにより、給与が高い傾向があります。工期を守ったり、現場の安全を管理したりと重要な業務が多いのが、高年収の理由です。企業規模によって差はあるものの、会社員の平均よりも給与は高めに設定されています。
日常的に残業や休日出勤があることや、現場手当があることも給与額が上がる理由です。また、一部では、工期短縮やコスト削減などの成果に応じて、インセンティブ制度が設定されている企業もあります。
資格取得で年収アップを目指せる
施工管理技士は、国家資格を取得することで年収アップが見込めます。 国家資格がなくても施工管理技能士の仕事に就くことはできますが、「施工管理技士1級」や「施工管理技士2級」の資格を取得すれば、主任技術者や監理技術者といった重要な役職に就けるため、昇給の可能性が広がります。
特に施工管理技能士1級は、公共事業の受注が可能となるため、多くの企業で優遇されたり転職時に優位になったりします。より良い職場で働くためには、自己研鑽によるスキルアップが重要です。
需要が高い傾向にある
施工管理技士は、専門スキルを身につけているため、需要が高い傾向にあります。特に建設業界では、新築工事だけでなく改修やリノベーション、災害復旧工事など多様な需要があり、今後も仕事がなくなることはありません。
設業法によって、工事現場には「主任技術者」や「監理技術者」の配置が義務づけられているのもポイントです。
施工業者は、多くの工事を受注するため、「主任技術者」「監理技術者」の資格をもつ施工管理技士人材を確保する必要があります。スキルや資格をもつ施工管理技士の需要は今後も高いままでしょう。
施工管理技士の将来性
施工管理技士は高齢化や人材不足が深刻ですが、「働き方改革」や「DX(デジタルトランスフォーメーション)」を推進し、労働環境の改善に期待が高まっています。
労働基準法の改正によって定められた時間外労働の上限規制が2024年4月から適用となることで、建設業全体の長時間労働が改善していくはずです。
また、AIやIoTなどのデジタル化を推進することで、省人化や作業の簡略化など業務効率を向上させ、現場において施工管理技士の負担が軽減されることも期待されています。
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【まとめ】施工管理の残業時間は長いが改善が期待されている!働く魅力も豊富
施工管理技士は残業時間が長く、平均的には月間で「35~40時間」程度となっています。業務負荷が大きいですが、今後は建設業界全体で働き方改革の促進やDX・IT化の導入が進むことで、労働環境の改善が期待されています。
専門的なスキルを身につけることで、建設業界で安定した需要が見込めるのは大きな魅力です。また、大手企業へ転職したり、 派遣社員へ雇用形態を変更したりと、働き方の選択肢も幅広くあります。
長時間労働が当たり前だった施工管理の現場も、少しずつ改善が進んでいます。自分に合った働き方を見つけ、より良いキャリアを実現しましょう。
施工管理DXを導入するメリットについてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
