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建設工事を受注するためには、見積書を作成しなければいけません。見積書の中でも重要となるのが、使用する材料の積算です。普段から使用することの多い材料の積算は容易にできても、設備などの積算で困ったことのある方も多いのではないでしょうか。
今回は、そうした設備積算について詳しく解説します。建築積算との違いや具体的な業務内容。どういった人が向いているかなどについても詳しく説明します。積算に興味がある人は、ぜひ読んでみてください。
設備積算の概要
まずは設備積算とは何かを見ていきましょう。ここでは以下の2つの観点から設備積算について解説します。
- 設備積算の基礎知識
- 建築積算との違い
それぞれのポイントからの解説を読み、設備積算とは何か理解を深めましょう。
設備積算の基礎知識
設備積算とは、文字通り建設工事で使用する設備の材料を積算する仕事です。建設工事の中でも、建物の建築工事では多種多様な設備を使用します。使いなじみのある電気配線などは多少知識があっても、特殊な用途の設備となると専門的な知識がなければ、積算は困難です。
特に近年の建築設備は複雑化しているため、積算には大きな時間的なコストがかかります。そのため、現在は建築積算と設備積算を分けて行うことが一般的となっています。
建築積算との違い
建築積算と設備積算は積算とつきますが、内容は異なります。建築積算は建築工事で必要となる全ての費用を算出する仕事です。材料はもちろん、仮説費用や労務費など工事にかかるあらゆる費用を計算し、取りまとめる仕事です。
設備積算は、建築積算の中でも電気や空調、給排水など設備の費用だけを算出することです。以前は建築積算としてひとまとめに行われていましたが、IoTの進歩もあり設備積算だけを行うチームをつくり、効率化する会社も増えています。
設備積算の業務内容
設備積算の概要を捉えたところで、次は何をするのか、具体的な業務内容を見ていきましょう。設備積算の主な業務内容は、以下の3つです。
- 設備資材費や工事費を算出する
- 工事内訳書や見積書を作成する
- 請負業者やメーカーと協議する
それぞれの業務について詳しく解説します。解説する内容を読み、どのように仕事をするのかイメージをしてみてください。
設備資材費や工事費を算出する
設備積算の大きな役割の1つが、設備資材費と工事費の算出です。設計図面から電気や空調、給排水など設備工事をピックアップして、部材を拾い出します。拾い出す際に重要なのは、部材が工事の仕様書に合うかどうかです。いくら性能が良い設備でも、仕様書に合わなければ、使用できません。
また、設備の算出とあわせて、工事費用の計算も必要です。労務費や管理費といった工事に必要な施工費用を計算します。その際は、工程や工期が重要となるため、営業や施工部門と細かく調整をしなければいけません。
工事内訳書や見積書を作成する
設備資材費と工事費の算出ができたら、工事内訳書や見積書の作成を行います。
工事内訳書を作る際は、材料や労務費、特殊な機材を使用する場合の費用などをなるべく細かく記載することが重要です。なぜなら、見積書に記載することになる金額の根拠を明確にする必要があるからです。
見積書を作る際は、適正な利益を確保しなければいけません。工事原価に対してどの程度の利益を上乗せするかは会社によって異なります。安すぎても高すぎても良くないため、営業と相談して上乗せする金額を決定する必要があります。
請負業者やメーカーと協議する
設備積算の仕事には、請負業者や設備メーカーとの交渉も含まれます。請負業者とは、施工費や具体的な工事の工程や段取りを中心に、交渉を行います。お互いに無理のない工期とするために、工程や段取りを請負業者と一緒に考えることが重要です。
メーカーとの交渉では、金額と合わせて必要な設備が工期に間に合うかが重要となります。使用する設備によっては納品までに数か月かかるということも珍しくありません。そのため、いつ頃までに発注すればいつ納品できるかを確認し、工事に遅れが出ないように調整する必要があります。
設備積算の仕事に就くメリット・デメリット
解説したように、設備積算は簡単な仕事ではありません。メリットやデメリットがあります。ここからは、そうした設備積算という仕事のメリットとデメリットを解説します。設備積算という仕事にはどのような利点と欠点があるのかを把握し、仕事をする際の心構えを考える参考にしてください。
設備積算のメリット
設備積算の仕事を行うメリットは、工事の重要な部分を担えるという点です。工事が大規模になるほど設備積算が重要になります。そのため、大きな工事の重要な部分を担っているというやりがいを持てることが、大きなメリットです。
また、設備積算で拾い出す設備や材料は工事によって千差万別です。聞いたことのない設備や材料が登場することも珍しくありません。新しい設備や材料を扱うことで知識が増え、将来の仕事に活用できることもあります。こうした新しい知識が身につきやすい点も、設備積算のメリットです。
設備積算のデメリット
設備積算のデメリットとして、緊張感があります。設備積算の仕事は、会社の利益にも直結するため、ミスをすれば大きな損失を生む可能性もあります。そのため、ミスが許されない仕事です。
また、技術は常に進歩し続けることからどれだけベテランになっても新しい知識を身につけなければいけません。こうした知識の習得と日常的な仕事が重なると、残業が増えることもある点も、設備積算のデメリットです。
設備積算に役立つ資格
設備積算は簡単に行える仕事ではないことは、なんとなく理解できたのではないでしょうか。難しい仕事であるため、専門知識が求められる設備積算ですが、以下の資格を取得していると役に立ちます。
- 建築積算士
- 建築コスト管理士
- 建築設備士
それぞれがどういった資格で、どのように設備積算に役立つのかを見ていきましょう。
建築積算士
建築積算士は、以前は公的資格だった積算の専門家の資格です。建築積算士は、工事に関するありとあらゆる情報を関連図書から読み解き、必要な材料や工事費を計算できなければいけません。
また、設備の金額にも相場があるため、そういった情報を常に更新する必要があります。そのため、建築積算士は、積算のスペシャリストとして多くの会社で活躍できる資格です。
建築コスト管理士
建築コスト管理士は、建築積算士の上位資格とされる資格です。建物の建築だけに携わる建築積算士とは異なり、建築コスト管理士は建物が廃棄されるまでの費用を管理する仕事です。
建築物のライフサイクル全体でかかるコストを全て管理することから、プロジェクトで責任者を担うこともあります。建物のライフサイクル全てに関与するため、建築コスト管理士には、建築積算士以上に幅広い知識が必要です。
建築設備士
建築設備士は、高度で複雑な建築設備の設計や施工監理に対して建築士にアドバイスする仕事です。建築設備が現在のように高度に複雑化する前は、こうした資格は必要ありませんでした。しかし、技術の発展に伴い設備が複雑化することで、専門知識を持つ人材が必要となり生まれた資格です。
建築設備士は、助言を求められた際にアドバイスを行うだけでなく、自ら設備設計を行う場合もあります。建築設備全般の幅広い知識を持つため、建設業界で非常に重宝される資格です。
積算設備の仕事に向いている人の特徴
設備積算は、幅広い知識と複雑な計算が必要なため、向き不向きがあります。設備積算に特に向いているのは、次のような人です。
- 根気よく作業に取り組める
- 高い計算スキルを持っている
- コミュニケーション能力がある
こうした特徴のある人がなぜ設備積算に向いているのかを解説します。自分の性格などと比較して、自分に合っているかをチェックしてみてください。
根気よく作業に取り組める
設備積算には、根気よく作業に取り組める人が向いています。なぜなら、設備積算という仕事は地道な作業が多いためです。
設備積算は、図面などの設計図書から必要な設備や材料を拾い出して、工事費用などを計算する仕事です。しかし、責任は重大なため、1つ1つの仕事を丁寧に行わなければいけません。そのため、地道にコツコツと作業を行える人に向いています。
高い計算スキルを持っている
高い計算スキルを持っている人も、設備積算に向いています。なぜなら、計算能力が高ければ、それだけ正確な積算が可能だからです。積算は自社にも取引先にも直接影響する重要な仕事です。そのため、高い計算能力が欠かせません。
そうした性質の仕事でいい加減な計算をすれば、取引先からの信頼を失い工事を受注できなくなることもあります。どれだけ複雑でも正確に計算できるスキルを持っていれば、取引先からも信頼され、新しい工事を受注できる場合もあります。
コミュニケーション能力がある
設備積算では、コミュニケーション能力も欠かせません。設備積算の仕事は計算がメインです。しかし、計算をするためには設計士や施工担当者、営業や取引先にメーカーなどさまざまな関係者とコミュニケーションをとらなければいけません。
コミュニケーションをとらなければ、工程や正確な納期を把握できないため、積算は不可能です。そのため、設備積算をするためには、コミュニケーション能力が必要不可欠と言えます。
設備積算の仕事に向いていない人の特徴
続いては、先ほどとは逆に、どういった人が設備積算に向いていないかを見ていきましょう。次のような特徴に当てはまる人は、設備積算には向いていません。
- 継続力がない
- 性格が大雑把
設備積算に興味があるもののこうした特徴に当てはまる人は、解説する内容からどうすればよいか対策を考えましょう。
継続力がない
継続力がない人は、設備積算には向いていません。なぜなら、設備積算はひたすら同じことをする、人によっては退屈だと感じる仕事だからです。
設備積算は、1日中図面を隅から隅までチェックし、仕様書なども読んで必要な設備や材料を拾い出す仕事です。同じ図面や資料を何度も何度も確認するため、継続する力がなければ、積算を全うできません。気分転換を挟むことで再び集中できるようになるため、適度に休憩を挟むなどの対策を取りましょう。
性格が大雑把
設備積算は、性格が大雑把な人には向いていない仕事です。なぜなら、設備積算は正確さが何よりも重要だからです。設備積算がいい加減に行われてしまうと、会社にとって大きな損失を招く恐れがあります。
1つの作業しか行わない、極めて簡単な工事であれば、大雑把な人でも金額を算出できます。しかし、公共工事や建築工事はいくつもの作業を準備立てて行うため、大雑把に計算していては工事が破綻します。面倒くさがりや細かい計算が苦手な人は、根気強く作業を行う意識が必要です。
【まとめ】設備積算は設備工事に係る費用を算出する業務!よく理解して就職を検討しよう
設備積算は、工事費用を算出する上で重要な役割です。設備積算が正確であるほど多くの関係者がスムーズに仕事ができるため、ミスが許されない厳しい仕事です。しかし、工事の重要な部分を担うため、大きなやりがいがあります。
設備積算は、設備を計算する専門家のため、幅広いジャンルの知識が求められます。しかし、常に新しい知識を身に着けられるため、前向きに取り組める人に向いている仕事です。設備積算に興味がある人は、解説した内容を参考に目指してみてください。
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