工事写真整理の代行サービスとは?依頼するメリットや手順を解説

「工事現場の写真整理に追われ、他の業務が進まない…」「データ記録のミスや漏れが心配…」そんな悩みを抱える施工管理担当者は多いです。

工事現場においては、完成後に見えなくなる部分を写真で適切に記録・整理しておくことが重要です。施工に関わるトラブルが起きた際、工事写真が証拠となりますし、その他、品質管理や安全管理の面でも活用されます。

しかし、工事写真は撮影後の分類や台帳作成に労力と時間がかかります。そこで注目されているのが、専門業者による「工事写真整理の代行サービス」です。

今回の記事では、工事写真の整理を代行するサービスの概要や、依頼するメリット・デメリット、導入時の注意点について詳しく解説していきます。

ツクノビBPOは、時間のかかる建設業業務をプロが代行する建設業特化のアウトソーシングサービスです。工事図面作成、書類作成、事務作業などを代行できるため、現場作業に集中できることで、受注できる案件の増加や退職率の低下など、様々なメリットがあります。詳細はぜひこちらからご確認ください。
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工事写真を整理する重要性

工事写真とは、各工事段階における施工状況や施工経過などを記録するものです。主に、適切に工事を行った証拠として残すために撮影され、工事の品質や安全管理、信頼性の証明、万が一のトラブル時の証拠としても重要な役割を果たします。

特に内装工事では、完成すると壁や天井の内部など見えなくなる箇所が多く存在します。これらの「隠れる部分」に対して、工事写真が施工の適正性を証明する唯一の手段となります。

また、内装工事写真は、単なる記録ではなく、プロジェクト全体の進捗を可視化するツールとしても活用されます。遠隔地にいる関係者とも、画像データを通してリアルタイムで情報を共有でき、プロジェクトの透明性と信頼性を高めることにも貢献します。

さらに、完成後の施設管理やメンテナンスにも役立つ資料となるため、正確かつ体系的な整理・保存が求められます。信頼される施工の証明として、工事写真は欠かせない存在です。

工事写真整理の代行サービスとは

工事写真整理代行サービスとは、現場で日々撮影される膨大な写真データを外部に送信し、専門の担当者が分類・整理を行うサービスです。

代行サービスを使うことで、施工管理に関わる業務負担の軽減と効率化が可能です。現場代理人が煩雑な整理作業から解放され、工程管理や予算調整といった本来注力すべき業務に専念できるようになるのが大きなメリットです。

また、撮影された写真の黒板内容をもとに、工種・種別・細別ごとに分類してくれるサービスもあります。整理後の写真データは、専用ソフトで閲覧・管理が可能な形式で提供され、電子納品にも対応しています。

工事写真整理代行サービスを導入することで、現場社員の残業削減や新たな現場受注のチャンス創出にもつながります。

工事写真整理を代行サービスに依頼するメリット

工事写真整理を代行サービスに頼むことで、以下3つのメリットがあります。

  • 業務の効率化につながる
  • 人件費などを削減できる
  • ヒューマンエラーを削減できる

以下、簡単に解説していきます。

業務の効率化につながる

工事写真整理を外部に委託する最大のメリットは、業務の効率化に直結する点です。BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)を活用することで、建設現場で発生する煩雑な写真整理業務を、専門知識を持つ外部業者に任せられるようになります。

それでなくても建設業界は労働時間が長いと言われていますから、分類・整理・保存といった一連の単純作業を体系的かつ迅速にアウトソーシングすることで、作業負担が大幅に軽減されます。

現場スタッフは写真の整理作業に追われることなく、工程管理や安全対策などの中核業務に集中でき、プロジェクト全体の生産性が高まります。

人件費などを削減できる

工事写真整理をBPOで外部に委託することで、外注費がかかります。しかし、工程全体で見ると、例えば社内で工事写真担当者を雇用し、教育していく過程が必要がないという点でコスト削減になるとも言えます。

事務作業にかかる人件費や間接コストを抑えながら、ミスのない確実な成果物を得られるのは代行サービスのメリットです。

また、必要なときにだけ利用できる料金プランを選べば、繁忙期や一時的な案件対応でも柔軟に対応できます。チャージ制などを活用すれば、使わなかった分を繰り越すこともでき、無駄な支出を防げます。

効率的なリソース配分は、コスト削減だけでなく企業全体の競争力向上にも貢献します。

ヒューマンエラーを削減できる

工事写真整理を代行サービスに依頼することで、ヒューマンエラーの削減が期待できます。

写真の分類や情報入力といった事務作業には、手作業によるミスがつきものですが、経験豊富な専門スタッフに依頼することで、入力ミスやデータの抜け漏れが起こるリスクを大幅に軽減できます。

また、代行業者は最新のソフトウェアやツールを導入しており、業界標準に即した形でデータを管理できます。見やすく整った書類や写真台帳の作成もスムーズで、社内で対応するより短時間で高品質な成果物が得られます。

さらに、写真の不足や撮り忘れも的確に把握し、必要に応じて再撮影の指示を行ってくれるサービスもあります。工事記録の不備によるトラブルを未然に防ぎ、監査対応や引き渡し時の信頼性を確保することにも繋がるでしょう。

工事写真整理を代行サービスに依頼するデメリット

一方で、代行サービスを使うことにはデメリットもあります。主に、以下の2点です。

  • 代行費用がかかる
  • 情報漏洩する可能性がある

それぞれ、もう少し詳しく見てみましょう。

代行費用がかかる

当然ながら、工事写真整理を代行サービスに依頼する際の最大のデメリットは「費用がかかる」点でしょう。

基本料金に加え、写真1枚ごとの整理料がかかるプランや、利用時間に応じたチャージ型など、企業によって料金プランは異なりますが、数十万円単位のコストがかかります。

導入前には自社の作業量や業務内容を精査し、費用対効果を十分に検討する必要があります。代行サービスの利用は便利ですし、業務量や頻度に応じて料金プランを柔軟に変更することもできます。利用に踏み切る前に、予算に応じた慎重な判断が求められます。

情報漏洩する可能性がある

工事写真整理を外部に委託する際、見落としてはならないリスクが情報漏洩です。工事に関する写真や書類には、企業の機密情報や個人情報が含まれていることもあり、不適切な管理が原因でこれらが流出するのは絶対に避けなければなりません。

たとえ委託先に過失がなくとも、サイバー攻撃など外的要因による情報流出のリスクは存在します。

ウイルス対策の実施状況、スタッフへのセキュリティ教育、プライバシーマークの有無などが、信頼性を見極めるポイントとなるでしょう。また、業者によっては、NDA(秘密保持契約)を締結したうえで写真整理を行う体制を整えています。

情報漏洩リスクを避けるためには、代行業者のセキュリティ体制を事前にしっかりと確認することが不可欠です。

工事写真整理を代行サービスに依頼する手順

実際に工事写真の整理を代行業者に依頼する際は、大きく分けて以下3ステップで進んでいきます。

  • 見積もりを依頼する
  • 依頼する代行サービスに写真を提出する
  • 整理された写真データを受け取る

それぞれ、詳しく解説します。

1.見積もりを依頼する

工事写真整理を外部に依頼する際の最初のステップは、見積もりの依頼と取得です。代行サービス提供者は、依頼内容をもとに工事の規模や写真枚数、作業範囲などを踏まえて見積もりを作成します。

料金体系は業者によって異なり、品質や対応スピード、専門性により大きく変動します。複数社から見積もりを取り、コストとサービス内容を比較検討することが重要です。

依頼前にヒアリングや提案が行われるケースもありますが、支払いは契約後の月末締め翌月末払いなどが一般的です。

2.依頼する代行サービスに写真を提出する

見積もりが完了したら、次のステップとして代行会社に写真データを提出します。提出方法は主にオンラインでのデータ送信です。対象となるのは、施工状況、出来形管理、品質管理、安全管理など、現場で撮影された各種の工事写真です。

提出された写真は、代行担当者が黒板の記載内容をもとに分類作業を行います。工種や種別、細別に沿って整理され、写真整理ソフトで管理できる形で整えられます。

この時、黒板が写っていない写真については分類が困難になるため、基本的には黒板入りで撮影しておくことが重要です。

分類できない写真がある場合は、依頼元との連絡により確認が行われるか、確認が困難な写真については専用の分類フォルダを設け、最終的な判断を依頼元に委ねる形がとられます。こうした対応によって、誤分類や漏れのリスクを抑える工夫がなされます。

3.整理された写真データを受け取る

写真の提出・分類作業を経て、最終的に整理済みのデータが納品されます。納品形式は電子データが基本で、写真整理ソフトでそのまま閲覧・管理が可能な状態で受け取れます。

加えて、依頼内容に応じて、出来形管理図などの帳票データも成果品として提供されます。これらは印刷対応済みの形式で納品されるため、すぐに提出書類として活用できます。

ただし、写真に基づいて作成される帳票類は、写真が存在する測点のみの記載となるため、必要に応じてその他の測点は自社で追記する必要があります。事前に必要な成果物の範囲を明確に伝えておき、納品後の修正作業を最小限に抑えるようにしましょう。

工事写真整理を代行サービスに依頼する際の注意点

工事写真整理を代行サービスに依頼する際の注意点としては、まず、セキュリティ体制の確認が欠かせません。機密情報や個人情報が外部に漏洩しないよう万全の対策が必要です。

依頼する前に、セキュリティ教育の実施状況やウイルス対策、プライバシーマークの取得状況を確認し、安全な環境で業務が行われているかを確かめましょう。

次に、社内の書類作成スキルが向上しないリスクにも注意が必要です。代行サービスに依頼することで、ミスのない高品質な成果物を得られますが、社内でのノウハウが蓄積されないことには留意しておきましょう。

また、正確な情報の共有も不可欠です。事前に代行会社との打ち合わせを徹底し、情報を正確に提供することが、期待通りの成果物を得るための鍵となります。さらに、進捗状況や品質確認を怠らず、定期的に報告を受けることで、問題が早期に発見でき、納期や品質に対する不安を解消できます。

最後に、公共工事関連の書類作成には資格が必要な場合もあるため、有資格者が在籍しているかどうかも確認しておきましょう。gl特に竣工書類や完成図面などは、資格者に依頼する必要があります。

いずれにしても、全てを代行業者に丸投げのような形で任せるのではなく、最終的な管理責任は自社にあることを認識し、協力しながら進める姿勢が重要でしょう。

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【まとめ】工事写真整理は代行サービスに依頼して業務効率化を目指そう!

今回の記事では、工事写真整理代行サービスの内容や、依頼することで得られるメリット・デメリットについて解説してきました。

建築業者にとって、工事写真の撮影・保管・管理は欠かせない業務です。写真の整理に代行サービスを活用すれば、業務の効率化・人件費削減・ヒューマンエラーの防止が期待できる一方で、費用の発生や情報漏洩リスクには十分な注意が必要です。

写真整理に多くの時間を割かれている方や、社内リソースが不足している方にとって、こうした代行サービスは業務改善の有力な手段となるはずです。

現場の負担を減らし、生産性を高めたいと考えている方は、本記事を参考に、検討してみてはいかがでしょうか。

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