外壁塗装業者が塗料メーカーを選ぶ際に知っておきたいポイント

外壁塗装の塗料は外壁塗装サービスに大きな影響を及ぼします。そのため、業者にとって、塗料メーカー選びが重要となります。
この記事では、外壁塗装業の経営者の方を対象に、塗料メーカーを選定する際のポイントなどについて解説します。信頼される外壁塗装業者になるために役立つ内容となっているのでぜひ最後まで読んでみてください。

外壁塗装が塗料メーカーを選ぶ際のポイント

外壁塗装業者を選ぶ際に、重要なポイントの一つが使用する塗料メーカーです。塗料の品質や信頼性によって、外壁塗装の仕上がりや耐久性が大きく左右されるからです。ここからは、どのような点を重視してメーカーを選ぶべきか解説します。

ポイント1:信頼性の高いメーカーを選ぶ

外壁塗装は、建物の外観や耐久性を維持するために非常に重要な作業です。そのため、信頼性の高いメーカーから提供される塗料を使用することが大切です。信頼性の高い塗料メーカーとは、施工実績が豊富で技術力が高く、品質の安定性が高いメーカーです。
また、業者側はメーカーが定めた塗装の品質基準に沿って施工することで、外壁塗装の劣化を防ぎ、塗装後の長期間の美観維持につながります。建築建設業界の経営者は、信頼性の高いメーカーを選定することが、外壁塗装にかかわるコストや品質の維持に大きく影響することを理解しておきましょう。

ポイント2:塗料の特徴で選ぶ

塗料には様々な種類があり、外壁塗装には主に以下の4種類があります。

・アクリル塗料:耐久性や防水性が高く、乾きが早く塗りやすい
・ウレタン塗料:硬化剤と混ぜることで、非常に強い耐久性や耐候性を持つ
・フッ素塗料:耐候性や耐薬品性に優れ、色あせにくく、汚れもつきにくい
・シリコン塗料:防水性に優れ、耐久性が高く、クラックが入りにくく、防汚性もある

これらの特徴を理解し、用途や環境に合わせた塗料を選ぶようにしましょう。顧客に対しても、どのような仕上がりにしたいのかしっかりとヒアリングを行い、それに合わせた塗料を提案するようにしましょう。

塗料メーカーが外壁塗装業者に求める条件とは?

塗料メーカーが外壁塗装業者に求める条件は、以下のようなものが挙げられます。

・正しい工程で塗装する
・下塗り、中塗り、上塗りをしっかりと行う
・外壁材にあった塗装をする
・塗料に合った道具を使用して塗装する

外壁塗装工事の質を担保するためにも、最低限上記の内容は守るようにしましょう。

塗料メーカーから信頼される外壁塗装業者の特徴

塗料メーカーから信頼される外壁塗装業者になるには、いくつかのポイントに注目する必要があります。
まず、塗料にはメーカーが定める施工基準があり、基準にある通りに施工することが重要です。優良な外壁塗装業者は、塗料メーカーが定める施工基準に沿った施工を行っているのが特徴です。
また、塗料を不用意に薄めて使用しないことも重要です。現場で少し塗料が不足したからと言って塗料を薄めてしまうと、本来の性能が発揮できず、耐久性や見栄えに悪影響が出てしまう可能性があります。
さらに、外壁塗装業者の技術力も重要です。塗料メーカーからの指導や情報提供をうまく活用し、より高品質な施工を行える業者は、塗料メーカーからも高く評価されます。

外壁塗装業者と塗料メーカーがコラボする「オリジナル塗料」とは?

オリジナル塗料とは、塗料メーカーが特定の塗装業者専用に製品化しているOEM商品です。オリジナル塗料がある外壁塗装業者は、顧客が相見積もりを取った際に比較され、他社との差別化につながり受注率向上を狙えます。ただし、実態としてはメーカーに既にあるラインナップのものを商品名と流通ルートが変わっているだけのものなので、通常の塗料と同様に決められた施工手順や正しい道具を使用して施工することが必要です。また、製品の特徴やキャッチコピーなどを誇張してしまい、お客様の興味を引いてしまうと、施工後にギャップを感じて満足度が下がってしまうこともあるので、オリジナル塗料を紹介するときの文言についても注意しましょう。

外壁塗装に使用される主な塗料のメーカーと特徴

建築物の外壁塗装において、塗料のメーカーは大きな役割を担っています。メーカーによって、塗料の種類や品質、特性に違いがあります。塗料の性質を知ることで、適切な塗装方法を選択することができます。また、施工後の劣化状況にも大きな影響を与えます。
ここでは、日本国内で高いシェアを誇る外壁塗料メーカーの中から、代表的なものを3つ選び、施工例を紹介します。それぞれのメーカーの施工実績を知ることで、実際の施工例を参考に、自身の建築物の外壁塗装に役立ててください。

1:日本ペイント

日本ペイントは、日本国内で最も知名度の高い外壁塗料メーカーの一つです。日本ペイントは、数多くの塗料を取り扱っており、それぞれに特徴があります。例えば、作業性・上塗適性にすぐれ、塗った直後から塗膜表面を超親水性にし、当社最高レベルの低汚染性を発揮する無機系超低汚染コーティング剤「クリスタコート」などがあります。
日本ペイントの施工実績として、「国立競技場」の外装塗装があります。国立競技場は東京オリンピックの舞台として知られており、日本の建築家・隈研吾が設計したことでも有名です。多くのスポーツイベントが行われる聖地として、競技場を永く使ってもらうための一役を担っています。

2:関西ペイント

関西ペイントは、創業から90年以上の歴史を持つ老舗メーカーです。その経験と技術を生かし、高品質な塗料を提供しています。また、自社工場による生産体制を整え、品質管理にも力を入れています。
関西ペイントの主力製品の一つである「アレスダイナミックTOP」は、高性能シリコンレジンによる紫外線劣化を防止する効果が特徴です。また、20年以上の超長期耐久を誇る「アレスダイナミックMUKI」という製品もあります。
施工例としては、「明石海峡大橋」の防食塗装を行った事例があります。明石海峡大橋は兵庫県にある吊り橋で、世界最長の長さです。海の上に建っており、潮風や大雨などの厳しい環境に晒されているため、鉄の強度を維持するために錆を抑えるための塗装がされています。その厳しい要求をクリアするのが関西ペイントの技術力です。
関西ペイントの塗料は、高品質なものが多く、住宅での施工例も多数あるため、業者選定の際にはぜひ検討してみてください。

3:エスケー化研

エスケー化研は、機能性に優れた塗料の開発・製造を行っているメーカーであり、高い技術力と品質で知られています。外壁塗装においては、耐久性や防汚性に優れた塗料を提供しており、長期間にわたって美しい外観を保つことができます。また、環境にも配慮した塗料を開発しており、塗装作業中の有害物質の発生を抑える工夫を行っています。そのため、環境に配慮した外壁塗装を求める顧客からの評価も高く、信頼性のあるメーカーとして知られています。
エスケー化研の外壁塗装には、さまざまな種類の塗料があります。その中でも、水性セラミックシリコン樹脂塗料「水性セラミシリコン」は、優れた耐候性や光沢性を持ち、色あせや変色を防ぎます。
外壁塗装業者としても、エスケー化研との取り組みを積極的に行っているところがあります。例えば、エスケー化研の塗料を専門に取り扱っている業者があり、その業者とエスケー化研の共同開発による新しい塗料の開発を行っているところもあります。また、エスケー化研が提供する研修制度を活用し、施工技術の向上を図る業者もあります。エスケー化研との連携を積極的に行うことで、より高品質な外壁塗装を提供することができるでしょう。

【まとめ】信頼できる塗料メーカーを選定し、質の高い外壁塗装工事を実現しましょう!

外壁塗装の塗料を選ぶ際には、信頼性の高いメーカーを選び、塗料の品質・特徴を理解することが大切です。また、正しい塗装を行うためには、塗料メーカーに指示されている施工手順を守り、不用意に薄めて使用しないことが重要です。さらに、外壁塗装メーカーとしては、日本ペイントや関西ペイント、エスケー化研などがあり、それぞれのメーカーの特徴や施工例を紹介しました。これらのポイントを踏まえ、正しい塗料と施工手順で、美しい外観を長期間維持する外壁塗装工事を実現しましょう。